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ADRCの活動
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ADRC活動報告: テーマ・課題 >> 防災行政

2024年3月3日 ~ 9日

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2024年3月3日~9日に、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)が実施するASEAN幹部向け緊急対応防災リーダーシップ事業(ACE-LEDMP)のミドルレベルを対象とした日本研修を実施しました。ACE-LEDMPは1か月のオンラインプログラム、インドネシアでの1か月の実地研修、日本での1週間の研修を通して、ASEANの防災の取組みをリードする人材を育成するプログラムです。日本研修には5年以上の防災担当部署での勤務経験のあるASEAN9カ国の幹部職員20名と、AHAセンターからの職員4名が参加しました。


内閣府、兵庫県、墨田区、国際復興支援プラットフォーム (IRP)、アジア防災センター(ADRC)などから講義を受けるとともに、越谷レイクタウン、人と防災未来センターなどを視察し、日本の防災政策についての理解を深めました。


また、研修の最後には、学んだことをもとに、今後のASEAN地域のさらなる防災対策の推進について検討を行いました。参加者は、インドネシアに戻り、さらに研修を続け、これらの経験をもとに検討を続けたとのことです。

(2024/03/16 15:00)

2023年11月20日~12月13日
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ADRCは、JICA研修「防災主流化の促進」コースを2023年11月20日から12月13日にわたり実施しました。

本研修においては、太平洋島しょ国及びアジア地域から行政官10名が本コースに参加し、防災の主流化のテーマに沿って、日本の各種防災政策と対策について学びました。研修員は国土交通省や自治体、研究機関等、専門機関の講義を受講し、現場視察として東京都、岐阜県、兵庫県で防災に関する関係施設を訪れました。また研修期間においては、合計4回の討論の場を設けて、研修員と専門家で意見交換を行いました。コースの最後には、コース参加を通じて学んだ点及びアクションプランを発表し締め括りました。

当研修実施にあたり、御講義いただきました各関係機関の皆様に厚く御礼申し上げます。今後とも引き続きご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
(2023/12/20 15:00)
2023年10月21日~23日(トルコ)
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2023年10月21日から23日にかけて、アジア防災センター(ADRC)は、トルコ災害緊急事態管理庁(AFAD)、琉球大学、ハジェテペ大学と協力し、2023年トルコ・シリア地震被災地への視察を実施しました。本視察の目的は、1)同地震による影響、課題、教訓を学ぶこと、2) ADRCメンバー国の防災計画を改善するための見識を深めること、3)知識・情報交換を促進すること、です。 モンゴル、パプアニューギニア、フィリピン、シンガポール、トルコ、ベトナムの政府関係者、琉球大学、ハジェテペ大学の研究者、AFAD、ADRCの職員から成る調査団は、今回の地震発生のメカニズム、トルコにおける被害と災害対応、被災11州のうち3州(ガジアンテプ州、カラマンマラシュ州、ハタイ州)の住宅復興プロセスについて学びました。

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調査チームは、トルコのプレートには、アナトリアプレート、アフリカプレート、アラビアプレート、ユーラシアプレートがあり、2023年の地震は、「アラビアプレートとアフリカプレートの間の相対的な滑りがアナトリアプレートの西方への移動を引き起こした」もので、1)構造設計における耐震基準の不徹底、2)施工ミス、怠慢、モラルの欠如、3)施工不良、4)軟弱な床、5)地盤条件による共振現象、6)隣接する建物による衝突、7)地盤の液状化、といった要因によって、建物の倒壊や大きな被害が引き起こされたことを学びました。また、住宅復興に関しては、復興は請負業者主導で行われていること、恒久的な住宅建築は移転先に建てられること、住宅を完全に所有するための期間は20年(最初の2年間は無償、その後18年間は政府から60%の補助金が支給)であることなどの状況を視察しました。

本視察の実施にあたり、ご協力いただきましたAFADの職員の皆様、オメール教授、ウルセイ教授に感謝申し上げるとともに、本調査に積極的にご参加いただメンバー国の皆様に厚く御礼申し上げます。
(2023/10/30 15:00)
2023年10月20日(タジキスタン、ドゥシャンベ)
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アジア防災会議(ACDR)が2023年10月20日、タジキスタンのドゥシャンベに於いて開催されました。テーマは「効果的な防災対策の実施―防災分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進―」で、タジキスタン共和国政府非常事態・市民防衛委員会(CoES)、内閣府、アジア防災センター(ADRC)の共催で開催されました。ACDR2023には、18メンバー国の他、国際機関、地域機関、民間セクター、学術・研究機関の代表など120名が現地で参加し、オンラインでは7メンバー国から合計111名が参加しました。

<開会式>
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タジキスタン共和国のマトゥルバホン・サットリヨン副首相は、タジキスタンが災害に強いインフラへの投資や国家災害リスク軽減戦略の採択を含む様々な取り組みを通じて、仙台防災枠組の実施に尽力していると挨拶しました。また、気候変動の影響は、地形の93%が山岳地帯であるタジキスタンを含むすべての国に影響を与えることを強調しました。

水鳥真美国連事務総長特別代表(防災担当)は、2030年までに中央アジアでは気候変動により500万人以上が国内避難民となると述べ、その影響を軽減するために、リスク管理へのパラダイムシフトが必要であることを強調しました。また、エビデンスに基づくデータ主導の意思決定を支援するため、データ分析や機械学習を応用してDXを取り入れることの重要性を指摘しました。

日本の松村祥史内閣府特命担当大臣(防災)は、災害リスクの特定、災害軽減への投資、「Build Back Better」の経験の共有の重要性を強調しました。また、ACDR2023が災害リスク軽減のための極めて重要な技術や専門知識を共有する場となることへの期待を表明しました。

ADRCの濱田政則センター長は、2023年8月にフィジーが32番目のADRCメンバー国として加わったことを発表するとともに、気候変動による災害リスクの増大と、それに適応しより強靭になるためのインフラや社会システムの強化の必要性を強調しました。

CoESのルスタム・ナザルゾダ議長は、ACDR2023がCoES、内閣府、ADRCの協力で実現したことを強調しました。本会議が、防災の政策共有、知識交換、協力のためのプラットフォームとして機能することを期待しました。また、タジキスタンは国連イニシアティブ「全ての人のための早期警報」のパイロット地域の一つとして活動していることに触れ、ACDR2023のホスト国として、国際社会の結束を高めることを表明しました。

<ラウンドテーブルセッション>
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2030年に向けて仙台防災枠組の実施を加速させるため、ADRCメンバー国の経験と課題を共有することを目的として、CoESのナザルゾダ議長、SEEDSアジアの角崎悦子理事、国連防災機関(UNDRR)欧州・中央アジア地域事務所のセバスチャン・ペンジーニ所長代理が共同議長を務めました。

このセッションでは、ADRCメンバー16カ国(アルメニア、ブータン、インドネシア、イラン、マレーシア、モルディブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タジキスタン、タイ、ベトナム)が、仙台防災枠組の4つの優先事項の実施における進捗状況と課題を強調する公式声明を発表しました。

これらの課題に対処するため、以下の提言を公式声明としました。1)特に災害データベース、早期警報、コミュニティベースの災害リスク管理に関する政策や、情報管理システム、地域的な知識の共有、災害対応メカニズムに関する施策について、協調して防災の取組を促進する政策や施策の共有を拡大すること。2) 複雑かつ越境的な災害リスク、特に地震、洪水、台風に対処するための地域協力を推進すること。3) 科学的根拠に基づくアプローチを重視し、複合災害リスク軽減のためのDX技術を取り入れ、ハザードやリスクの特定、マッピング、評価の分野におけるパートナーシップや共同プロジェクトを構築すること。

<セッション1 「災害に強い社会のための革新的な解決策:地震や地盤災害に対する防災技術」>
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このセッションの共同議長は、タジキスタン国立科学アカデミー地質学・地震工学・地震学研究所のプロド・アミンゾダ所長と、アルメニア国家地震防災研究所(NSSP)のソス・マルガルヤン所長が務めました。

セッションには、タジキスタン、キルギス、東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)、UNDRR、CoES、トルコから6名が登壇し、地盤災害に対する現在の取り組みと課題について報告しました。本セッションでは、DXを活用した災害リスクの可視化、都市における耐震・斜面安定化対策、災害に強い建築・構造物の設計技術や新素材の開発など、多面的なアプローチによる災害リスク軽減のための最新の解決策が紹介されました。地震・土砂災害への対応には、センサーや人工知能(AI)技術を活用した震度推定や防災対策、新たな建築技術や材料の開発、防災の視点を取り入れたまちづくりなど、多面的なアプローチが必要であることが確認されました。また、地震による被害を最小限に抑えるためには、地域住民、関係機関、事業者が一体となって防災対策に取り組むことが不可欠であり、地域全体での迅速かつ効率的な対応が必要であることが確認されました。これらの課題解決に向けた最新の技術や実践事例を共有し、地震に強い社会の実現に向けた提言を行いました。また、地震や土砂災害による被害を軽減するための先進的な技術や取り組み、実践的な防災対策についても情報を共有しました。

<セッション2 「気候危機への対応: 氷河湖決壊洪水(GLOFs)や森林火災や洪水の観測と対応への革新的取り組み」>
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このセッションの共同議長は、タジキスタン国立科学アカデミー氷河研究センター長のアブドゥルハミド・カユモフ教授と、韓国国立防災研究所(NDMI)のチャンジェ・クァク研究員が務めました。

タジキスタン、中央アジア防災センター (CESDRR)、国際総合山岳開発センター(ICIMOD)、韓国、CoES、アガ・カーン(Agha Khan)から6名のセッションスピーカーが登壇し、気候危機に関連する災害に対する現在の取り組みと課題について報告しました。気候危機により、世界各地で異常気象が報告され、社会と環境にとって特に深刻な脅威は、高温と降水量による氷河の後退、GLOFの増加、森林火災の頻発と広域化、洪水の大規模化・長期化・被害拡大などであり、本セッションでは、GLOF、森林火災、洪水の監視と対応に関する革新的な取り組みに焦点を当てました。また、気象災害リスク評価・予測におけるこれまでの取り組みや、衛星観測、リモートセンシング、AI、機械学習などの技術を用いた分析手法や予測モデルについても言及・評価しました。

<閉会式>
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セッションの冒頭では、CoESのナザルゾダ議長がタジキスタンにおける防災分野での貢献者への表彰式を行いました。

次にADRCの笹原顕雄所長がACDR2023会議のサマリーを報告し、ホスト国であるタジキスタンに感謝の意を表しました。また、ラウンドテーブルセッション及びテクニカルセッションで共有された重要なポイントを紹介しました。

ADRCの小川雄二郎理事長は、世界災害共通番号(GLIDE)を通じた情報提供の取り組みを称えました。また、世界的に災害が頻発していることを指摘し、災害から学ぶことの重要性を強調しました。そして、ADRCが主催するトルコの地震被災地視察が、自国の将来の災害に備え、災害管理と災害への備えを強化することにつながると説明しました。

最後に、CoESのナザルゾダ議長は、地震と災害リスク軽減のために必要な対策を知ることの重要性を強調しました。また、メンバー国間でデータを共有・収集することの重要性を強調し、会議の終了を宣言しました。

本会議の詳細につきましては、ACDR2023のウェブサイト(https://acdr.adrc.asia/home/acdr2023)をご覧ください。会議開催に関しまして、タジキスタン政府をはじめ、ご協力いただきました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
(2023/10/28 15:00)
2023年10月20日(タジキスタン、 ドゥシャンベ)
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2023年10月20日、アジア防災会議2023(ADRC2023)がタジキスタン・ドゥシャンベにおいて開催されました。当初は2020年に開催される予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大を受けて、延期されていました。

本会議では、「効果的な防災対策の実施 - 防災分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進-」と題して、タジキスタン緊急事態委員会(CoES)および内閣府との共催で開催されました。ドゥシャンベには、メンバー国17か国、CoES職員をはじめ、国際機関、研究機関、NGOなどからの多くの関係者に現地でご参加いただきました。またオンラインでは、現地に足を運ぶことができなかったメンバー国7か国を含む111名の参加がありました。

各セッションの詳細な結果、会議当日の様子が確認できる動画サイトなどについては、次号でお知らせいたします。本会議を共催いただいたタジキスタン政府をはじめ、ご参加いただきました皆様には厚く御礼申し上げます。
(2023/10/27 15:00)
2023年9月29日
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以前もお知らせの通り、アジア防災センター(ADRC)は、2023年10月20日、今年度のアジア防災会議2023(ACDR2023)「効果的な防災対策の実施 - 防災分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進-」を、タジキスタン緊急事態委員会(CoES)及び内閣府との共催で、タジキスタン・ドゥシャンベにおいて開催します。本会議は、対面およびオンラインのハイブリッド方式で開催されます。

会議の詳細は以下の通りとなっております。本会議への対面およびオンライン参加ご希望の方は、以下のサイトからご登録ください。


<日時>
2023年10月20日(金)9:00-17:00(現地時間、UTC+5)

<プログラム案>(2023年9月29日現在)
午前
 - 開会
 - ラウンドテーブル:仙台防災枠組(SFDRR)の進捗に関するメンバー国からの発表

午後
 - セッション1:災害に強い社会のための革新的な解決策:地震や地盤災害に対する防災技術
 - セッション2:気候危機への適応:GLOFsや森林火災や洪水の観測と対応への革新的取り組み
 - 閉会

本会議の最新アジェンダ等の最新情報は、順次、上述のACDR2023のホームページで更新していきます。多くの皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
(2023/09/29 15:00)
2023年8月31日

アジア防災センター(ADRC)は、2023年10月20日に、2023年度のアジア防災会議(ACDR2023)「効果的な防災対策の実施 - 防災分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進-」を、タジキスタン共和国のドゥシャンベで開催します。本会議は、対面およびオンラインのハイブリッド形式で実施されます。

本会合では、内陸国における災害リスクに着目し、「災害に強い社会のための革新的な解決策:地震や地盤災害に対する防災技術」、「気候危機への適応:GLOFsや森林火災や洪水の観測と対応への革新的取り組み」といったセッションを予定しています。

本会議の詳細につきましては、ACDR2023のウェブサイト上で順次公開していきます。また、会議への参加も受け付けていますので、下記のサイトから登録ください。

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ACDR2023ウェブサイト:https://acdr.adrc.asia/home/acdr2023
(2023/8/31 15:00)
2023年8月2日(米国、シアトル)
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FEMAのディーン・クリスウェル長官が議長を務める第16回APEC上級防災担当者フォーラム(SDMOF)が、2023年8月2日に米国シアトルで開催されました。このフォーラムは、森林火事、洪水、ハリケーン、台風、地震など、APEC加盟エコノミーが複雑化する災害情勢に対応するため、集団行動を強化せざるを得なくなったことを背景に開催されました。

本フォーラムは適応管理に関するラウンドテーブルで幕を開け、各大臣や代表団が3分間のスピーチを行いました。このラウンドテーブルでは、日本の谷公一防災担当大臣がビデオメッセージで発表を行いました。谷防災担当大臣は、適応性、柔軟性、意味のある変化という原則を取り入れることで、強靭な地域社会を築き上げることができると述べました。フォーラムには、オーストラリア、カナダ、チリ、中国、インドネシア、韓国、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、フィリピン、チャイニーズ・タイペイ、タイ、米国、ベトナムといったエコノミーを含むすべての代表団長が出席し、スピーチを行いました。
 
SDMOFは、災害リスク管理者の重要な役割を強調し、緊急かつ決定的な行動を起こすために、次の4つの分野について議論を行いました。
1)包括的で参加型の災害リスク軽減:意思決定プロセスへのコミュニティ全体の統合の促進、
2)災害復興住宅への気候の影響:アジア太平洋地域において災害前の復興計画作成を優先する、 
3)自然を基盤とした解決策(NbS):災害に強いインフラ基盤の強化、
4) 危機管理における女性のリーダーシップ:APEC地域の公平な未来の実現。

総括の中で、テーマ別セッション2のモデレーターを務めたジェリー・ポトゥタン氏(ADRC主任研究員)は、本フォーラムから得られた重要な成果を次のように総括しました。
「講演者から学んだように、災害復興住宅における最大の課題はロジスティクスである。例えば、災害復興住宅を建設する場所や時期についての許可を得ること、建築資材を輸送する際の手順を守ること、資金を送金する際の政府の規制を遵守することなどが挙げられる。こうしたロジスティクスの課題が災害復興住宅を複雑なものにしており、住宅の完全な再建には長い時間がかかる。時間がかかればかかるほど、損失は大きくなる。しかし、こうした物流の問題は、事前合意や災害前の復興計画によって、今から対処することができる。そのため、災害が発生した際には、事前に合意された物流の手配が有効になる。」
(2023/8/9 15:00)

2023年3月10日~12日(日本、仙台 オンライン同時開催)
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2023年3月に仙台市で開催されたアジア防災会議2022(ACDR2022)の会議終了後に行われたフィールドトリップの模様についてです。

会議終了後、参加者はバスで名取市閖上地区へ移動しました。地元でとれた海産物等が販売されるゆりあげ港朝市/メイプル館での昼食の後、名取市北釜整備推進室にご協力いただき、2011年に発生した東日本大震災からの当地における復興、まちづくりの状況についての視察を行いました。

本視察では、山田司郎名取市長はじめ、名取市北釜整備推進室の職員の方々にご説明をいただき、1)震災復興伝承館、2)貞山運河・復興公営住宅、3)かわまちてらす閖上の順で、徒歩で現地視察を行いました。

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まず震災復興伝承館では2グループに分かれ、山田司郎 名取市長より、当地における復興状況の概況および本施設の水防施設としての機能について説明を受けました。特に、震災後のまちづくりの説明では、震災直後の人口減少の話から、新たなまちづくり後に人口増加に転じた話に関心が集まりました。その後、貞山運河および復興公営住宅付近を歩きながら、土地のかさ上げについての説明や、公営住宅に設置された津波からの一時避難場所など、実際に見ながら具体的な説明を伺うことができました。最後に、地元の人たちや観光客であふれる商業施設かわまちてらす閖上で、本施設の防災機能について説明を伺ったのちに、自由散策を行いました。

2時間弱のフィールドトリップでは、名取市が実施した具体的なまちづくり施策や復興政策について、防災行政担当である参加者から積極的な質問が挙げられ、当地における復興の取り組みへの大きな関心が寄せられました。

名取市北釜整備推進室の皆様には、事前の準備から当日の案内まで多岐にわたりご協力いただきました。北釜整備推進室作成の「名取市における復興の概要」の英語版パンフレットは、当日の視察時の参考資料のみならず、参加者にとっては多くの貴重な復興の経験が詰まった資料でした。

本フィールドトリップでご協力いただきました皆様、そしてACDR2022にご参加いただきました皆様に改めてお礼を申し上げます。
(2023/03/23 15:00)
2023年3月10日~12日(日本、仙台 オンライン同時開催)

2023年3月に仙台市で開催されたアジア防災会議2022(ACDR2022)のセッション1~3について報告いたします。

<セッション1:大規模災害とその対策>
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本セッションでは、以下の専門家を招聘し、気候危機や都市化の進展による経済被害の拡大、災害の連鎖・複合化により世界各地で激化している大規模災害の現状と対応について情報の共有を行い、より効果的な事前防災投資や防災対策など、災害リスク管理体制について学ぶ機会を提供しました。

本セッションのモデレーターである兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科教授 阪本真由美氏は、冒頭で大規模災害への対策強化の重要性を強調しました。2022年にパキスタンで発生した異常に長期化した洪水など、水災害は頻度と激しさを増しており、2023年2月のトルコ・シリア地震のように、地震は未知のダイナミクスであり、その発生は予測不可能であると述べました。これらの災害は、しばしば国境を越えて発生し、複数の国の人々に影響を与えることを指摘しました。

次に、神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部教授 荒島千鶴氏は、国際法の観点から、越境災害ガバナンスの課題を提示しました。また、国境を越える災害への対応に関する国家間の条約や二国間協定の交渉において、科学的根拠に基づくデータの重要性を強調しました。2010年に発生したアイスランドのエイヤフィヤトラヨークル火山の噴火を教訓に、2010 年以降,ヨーロッパでは火山の科学的データを共有するための協力体制を構築中であると説明しました。荒島氏は、それを可能にする取組みと、今後の課題分析が必要であると述べました。

パキスタン首相府国家防災庁(NDMA)防災部長 サリーム・シャザド・マリク氏は、2022年に発生した大洪水の経験と、パキスタンにおける災害リスク軽減と気候変動への適応に関する活動を紹介しました。パキスタン政府は、大洪水などの極端な事象の際の災害管理における課題に対処するため、災害管理システムの改善を進めてきたことを紹介し、そして、新たな取組みとして、パキスタンでは、災害対策に新しい技術を採用するとともに、災害リスク軽減戦略に科学的データを活用している状況を共有しました。

ベトナム農業農村開発庁(MARD)防災総局(VNDMA)災害対応・復興局 副局長 レー・ミン・ニャット氏は、ベトナムの災害リスク管理システムの概要について発表しました。ミン氏は、洪水はベトナムで最も発生頻度の高い災害であるとし、これに対処するため、洪水対策と管理に対する大規模な財政投資と構造投資が推進されていること、そして洪水対策プロジェクトは、国家防災計画2021-2025の優先事項の一つであることを報告しました。

中央アジア緊急事態・災害リスク軽減センター (CESDRR) センター長代行 シェリック・アウバキロ氏は、ビデオによる発表を通じて、国境を越えた災害や緊急事態に対処するための常設の政府間機関であるCESDRRについて紹介しました。CESDRRは、カザフスタン共和国政府とキルギス共和国政府との合意により設立され、1)災害リスクの軽減、緊急事態の予防と排除における協力、2)災害リスクの要因の軽減、緊急事態の危険の特定、評価、予測、監視、3)緊急事態に効果的かつタイムリーに対応するための相互努力の調整と準備の強化、および4)防災対策と危機管理における地域および国際協力、自然災害および人災時の住民の生命活動の安全性の向上、を目的に設立されたと説明しました。

モデレーターの阪本氏は、各国からの発表から、国境を越えた災害被害を軽減するためには、災害の発生源となる国、および災害の拡大により影響を受ける可能性のある国との情報共有が重要であることが明らかになったと指摘しました。しかし、自然災害の観測技術やその利用に関する規制は国によって異なり、災害対応における情報共有は急務であるにもかかわらず、緊急時における実用的な国際通信システムは存在しないため、このような国際的なリスクコミュニケーションの仕組みを関係機関間でどのように構築していくかが、より良い災害対策のために重要であるとまとめました。

<セッション2:仙台防災枠組の取組みにおけるデータ連携の拡大 -GLIDE (Global IDEntifierNumber)の利用促進>
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本セッションでは、仙台防災枠組のグローバルターゲットG-5「国及び地方レベルで人々がアクセス、理解、利用可能な、関連災害リスク情報とアセスメントを有する国の数」の増加に貢献するために、アジアにおける災害データ管理の現状を概観し、さまざまな関係者からのデータを効果的に取り扱うためのツールや実例を紹介しました。

本セッションでは、ADRCコンサルタント/RobotSearch Software Inc.理事のフリオ・セルヘ氏がモデレーターを務め、災害リスク軽減における災害データ管理の役割の重要性について取り上げました。一方では、災害被害(損失・損害)データのほとんどが集約されたままであるという課題があること、こうした課題は、災害データがより複雑になっているという点によるもので、アジア地域の様々なデータ管理ツール間の連携を促進する必要があると述べました。

 
国連防災機関(UNDRR)ボン事務所所長アニメシュ・クマール氏は、仙台防災枠組のモニタリングの進捗について発表を行いました。2023年2月現在、仙台防災枠組モニター(SFM)を利用して防災の進捗状況を報告している国は累計156カ国、SFMのすべてのターゲットについて報告している国は累計78カ国に上っていると紹介しました。進捗報告においては、途上国、特に後発開発途上国(LDC)が、SFMの全ターゲット及び全指標にデータを提供することに難航している点が課題であるとしました。SFMの進展を支援するため、特に災害損失や損害の追跡のため、新しいモデルやツールが開発されており、これらを利用し、気候関連変数、損失・損害、災害事象を関連付けることが期待されていると述べました。
 
モンゴル国家危機管理庁(NEMA)リスク管理部課長のデンベレニヤム・バサンスレン氏は、モンゴルにおける災害データの収集と共有の実例と課題について発表しました。実例の1つとして、NEMAが2019年に全国でハザード情報を共有するために設立した空間情報システムを紹介しました。データ収集の課題解決のためには、生データを収集するために関係者へ登録テンプレートやガイダンスを普及させることが必要であるとしました。さらに、信頼できるデータの収集と生成について理解を深めるためには、人的・技術的な能力に制約があるとし、今後、NEMAは研修等のアウトリーチ活動を通じて、データの再分類とその重要性に関する知識と理解を深めていく予定であると述べました。

韓国行政安全部国立防災研究所 主任研究員チヒュン・リー氏は、洪水早期警戒システムを中心とした災害リスク軽減のための国際協力について発表しました。また、フィリピン政府と協力した洪水早期警報システムの導入プロジェクトでは、通信プロトコルに重点を置いていると説明しました。

国連開発計画(UNDP)バンコク地域事務所災害リスク情報アプリケーション危機局 プロラムスペシャリスト(グローバル)のラジェシュ・シャルマ氏は、UNDPのデジタル災害リスク軽減成熟度モデル(DDRRMM)について紹介しました。これは、災害リスク軽減・管理実践のデジタルエコシステムの成熟度を診断するツールです。このツールの開発にあたり、UNDPは各国の災害データベースシステムを詳細に分析し、各国のデジタル成熟度に合わせて新世代の災害データ・情報システムをサポートしています。災害リスク管理のためのデジタルとデータガバナンスは災害管理に有用であり、法的・制度的枠組み、政策、戦略、行動計画、実践的ガイドラインを通じて推進する必要があることを強調しました。

ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)災害監視分析官 キース・パオロ C・ランディチョ氏は、東南アジア地域で発生した危険や災害に関する情報のリポジトリであるASEAN災害情報ネットワーク(ADINet)の発展について発表しました。ADINetには2種類の連携があり、1つは、検証、研究応用、網羅のための連携を含む既存の連携、もう1つは、統合と強化のための連携を含む外部連携であると説明しました。ADINetとGLIDEの連携は、統合のための連携に該当するとしました。
 
アジア防災センター(ADRC)主任研究員塩見有美氏は、GLobal disaster IDEntifier(GLIDE)の取組みの改善点、特にオープンなガバナンスと機能性の向上について発表しました。ガバナンスに関しては、2021年に運営委員会が設立され、API、SOP、新規開発の3つの分科会が設置されました。開発面では、2つの新しいマニュアルを開発し、2022年にはクラウドソーシングを導入して、ユーザーが「GLIDEデータベース内で未登録の災害」を報告できるようになりました。また、ReliefWeb、Sentinel Asia、UNOSAT、ADINet、ESCAPとの連携を含む、GLIDEと他の災害データ管理ツールとの連携が構築されていると説明しました。

本セッションでは、災害データの収集、報告、共有のための課題と、効果的に災害データを管理するための実例が共有されました。仙台防災枠組の報告は進んでいるものの、国や地方レベルでのデータ収集や管理にはまだ溝があることが明らかになりました。これらの課題に対処するため、関係者は多様なツールを開発しており、こうしたデータ管理ツールとの連携が必要であることが確認されました。

<セッション3:衛星を活用した防災・危機管理情報の提供>
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本セッションは、災害や危機管理のための準天頂衛星システム(QZSS)(DCレポート)の利用に関する概要について提供するとともに、数か国で実施したQZSS DCレポート実証実験の成果について共有しました。

本セッションのモデレーターであるADRC主任研究員/神戸大学客員准教授 ジェラルド・ポトゥタン氏は、アジア地域の遠隔地、山岳地帯、島嶼地域に暮らす人々は、インターネットやセルラー通信へのアクセスに制約があるか、まったくアクセスできない状況が確認されたと報告しました。そして、災害発生の危険にさらされている人々に対し、警報情報が届かないことが度々発生しているとしました。QZSSを介した警報情報の提供することにより、本課題に対処でき、次の媒体へ直接警報情報を発信することができます。1)受信機/端末を持つ個人、2)屋外の電子掲示板、3)コミュニティ・アラーム (サイレンやビームライトなど) を作動できる受信機。 

内閣府宇宙開発戦略推進事務局次長 本江信夫氏は、災害および危機管理のためのQZSSの利用について、QZSSが保持するサービスの1つとして、災害・危機管理通報サービス「災危通報」 (DCレポート)があると説明しました。各国の災害管理機関は、インフラの被災や地上系ネットワークが未整備のためにインターネットや携帯電話サービスがない場合でも、危険にさらされているコミュニティにQZSS 衛星を介して警報を提供することが可能であるとしました。2022年12月現在、約390製品がQZSSによる情報の受信に対応しているとし、オーストラリア、フィジー、タイでQZSSの利用実証が行われていると報告しました。

NTTdata社会イノベーション事業部GISエンジニア 郭潤潔氏は、QZSSの早期警戒利用プロジェクトの主な目的は、QZSS DCレポートサービスを使用した、各国の災害時情報伝達に関するニーズと環境に合わせたシステムの作成であると説明しました。2024年に予定されているQZSS DCレポートの運用開始前に実証実験を行うことにより、本システムの実装と展開に関して必要とされるシステム上の要件整理と解決すべき問題を特定でき、また、地域の特徴を早期警報システムに適用する機会となると考えている旨述べました。

アジア航測先端技術研究所会基盤システム開発センター ハス研究室長 ハス・バートル氏は、アジア太平洋地域の21か国を対象とした、QZSSを使用した災害情報システムの実現可能性調査結果について、1)QZSS の受信条件、2)具体的な災害事例と課題、3)早期警戒システムの実装の必要性について発表しました。共通の問題の1つとしては、警報の伝達に関するものがあり、その他の問題としては、多くのチャネルを通過する際の情報の歪みや、情報の到着の遅れ、および、電気通信ネットワークの受信可能範囲の限界がありました。

NTTdata社会イノベーション事業部 係長 市川龍之介氏は、タイ、フィジー、オーストラリアで実施されたQZSS実証の成果について報告しました。タイでのシナリオは、森林火災であり、QZSSを利用することで、レンジャーは公園内のどこにいても直接情報を受け取ることができます。フィジーでのシナリオは、津波であり、通信局では、QZSS信号を受信し、さらに低電力広域ネットワーク (LPWAN) によって情報が送信されます。オーストラリアでのシナリオは山火事です。QZSSからスマートフォンでの情報受信が可能です。この結果から、次のデモンストレーションでは、通信方法 (Wi-Fi LPWAN、および Bluetooth) を使用して、居住者がモバイル端末でメッセージを受信できるようにする予定であると報告しました。

フィジー国家災害管理局(NDMO)局長 ヴァシティ・ソコ氏は、フィジーで QZSSを利用する理由の一つとして、フィジーが太平洋に位置し、バヌアツとサモアに挟まれているため、周辺国の災害が、フィジーに影響を与えていることであると報告しました。災害管理システムとNDMOの防災イニシアチブがあるものの、リスクコミュニケーションが、フィジーにおける防災の弱みとなっているとし、この点で、フィジーでのQZSSの利用は、歓迎すべき試みであると述べました。

カンボジア国家防災委員会(NCDM) 主任技術官 ソチース・ソー氏は、カンボジアの災害リスク管理情報システム、特に 被害状況把握プラットフォーム(PRISM)は、フィールドアセスメント情報、早期警報システム、衛星データ、ベースライン人口および社会経済的脆弱性データをリンクして、カンボジアにおけるリスクと影響を監視しているとしました。QZSSが、地域の環境に合わせた警報伝達システムを提供することで、PRISMを補強することが期待されており、また、QZSSプロジェクトは、災害および危機管理を改善し、カンボジアの防災能力を高めることができると述べました。
(2023/03/22 15:00)
2023年3月10日~12日(日本、仙台 オンライン同時開催)

2023年3月10日から12日にアジア防災会議2022(ACDR2022)が宮城県仙台市の仙台国際センターで開催されました。今回は、メンバー国や関係者など幅広く参加が出来るよう、オンラインでも参加が可能なハイブリッド形式で対応されました。最終的に、ACDR2022には、メンバー国、国際機関、民間企業、研究・学術機関などから、現地参加として84人、オンライン参加として121人、合計205人が参加しました。

会議冒頭の開会式の様子と、特別セッションについて報告いたします。

<開会式>
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開会の挨拶では、まず谷公一内閣府特命担当大臣(防災)がACDR2022開会に際し、東日本大震災およびトルコ及びシリアで発生した大規模地震災害について哀悼の意を表され、2003年より開催されている本会議の重要性について述べました。次に濱田政則ADRCセンター長は、ADRCは1998年の設立以来、災害リスク削減に向けた、多国間協力、支援を進めてきたが、世界およびアジア地域において、災害リスクは増加傾向にあり、加盟国が協力や連携を深め、安心安全な社会づくりに寄与できると強く信じていると述べました。最後に郡和子仙台市長は、冒頭にトルコ及びシリアで発生した大規模地震災害について哀悼の意を表され、東日本大震災の経験も踏まえながら、多発する地震や津波、激甚化する風水害などのリスクに備えるため、参加者がそれぞれの想いや知見を共有し、繋がることが大切なことであると述べました。また、今回現地参加できなかったトルコのカウンターパートである内務省災害危機管理庁(AFAD)長官からのメッセージを、笹原顕雄ADRC所長が代読しました。

<特別セッション>
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特別セッションは、3つのパートで構成されました。最初に、発生から100年を迎える1923年の関東地震の教訓とその後の対策、続いて1995年の阪神・淡路大震災と2011年の東日本大震災での新たな知見と残された課題、最後に災害が多いアジア地域の被害軽減のために活かすべき教訓や技術について議論や提言が行われました。

ADRC会長の伊藤氏は、安全な街づくりや現代の都市デザインは、関東大震災の復興に触発されていることを紹介しました。また、関東大震災をきっかけとして建築や都市開発が大きくステップアップし、従来、外壁が下見板張りで木がむき出しだった集合住宅はコンクリートの活用が進み、公共建築が充実していったことを説明しました。
ADRCセンター長の濱田氏は、関東大震災は日本の地震工学の始まりであるとし、関東大震災では、木造家屋だけでなく、明治維新以来、海外から技術移入されて建設されてきた近代的な建物も被害を受け、これにより建物や構造物の耐震設計が行われるようになったと紹介しました。
早稲田大学理工学術員名誉教授の長谷見氏は、第一次世界大戦期の人口急増で木造密集市街地が拡がり、震災時に同時多発的に火災が発生し、多くの家屋が焼失したこと、その経験から、大都市圏では防火対策が導入されていることを紹介されました。
常葉大学社会環境学部教授の重川氏は、防災教育の推進と災害リテラシーの向上による「人づくり」の重要性に言及しました。そして、日本は、アジア地域で適用可能と思われるさまざまな経験や教訓を蓄積してきていると述べました。
最後に、モデレーターである吉村氏は、パネリストの協議を通して、関東大震災以降、様々な被害の様態に対応できるよう、構造的および非構造的な災害対策が開発・検討・改善されてきたこと、最悪の事態の際の被害を想定して事前防災投資を行うようになったことが明らかになった、と述べました。
(2023/03/21 15:00)
2023年3月10日~12日(日本、仙台 オンライン同時開催)
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2023年3月10日から12日にアジア防災会議2022(ADRC2022)が宮城県仙台市の仙台国際センターで開催されました。今回は、メンバー国や関係者など幅広く参加が出来るよう、オンラインでも参加が可能なハイブリッド形式で対応されました。

2022年度のアジア防災会議では、「WHAT IS NEXT? -過去に学び、未来に備える-」と題して、国レベルの防災システムをさらに強化するために、過去の教訓をリスク情報に基づく備えの取組みに生かすことの重要性について議論されました。

セッション別のテーマとしては、1)大規模災害とその対策、2)仙台防災枠組の取組みにおけるデータ連携の拡大-GLIDE(Global IDEntifier Number)の利用促進、3)衛星を活用した防災・危機管理情報の提供、の3つを取り上げ、各専門家からの報告や参加者との意見交換が行われました。また特別セッションとして、「関東大震災100年スペシャルセッション ~過去の災害からの教訓をどう生かすか~」を設け、都市圏における関東大震災からの復興の過程などが報告され、アジア地域におけるよりよい防災活動の提言が述べられました。

また関連イベントとして、内閣府主催のJIPAD(防災技術の海外展開に向けた官民連絡会)セミナーや、世界防災フォーラムにおけるJICA主催のセッション「仙台防災枠組の中間レビューに向けた成果と課題」にも参加者は出席しました。最後に、会議終了日には東日本大震災の被災地である名取市閖上地区へ視察を行いました。
(2023/03/20 15:00)
2022年12月28日~2023年2月22日(日本、神戸 オンライン同時開催)
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アジア防災センター(ADRC)は、2022年12月28日から2023年2月22日にかけて、JICA課題別研修「総合防災」コースをJICA関西との協力により実施しました。
研修は遠隔研修と来日研修によるハイブリッド形式で行われ、バングラデシュ、ブラジル、インドネシア、ネパール、スリランカ、タイの6か国から8名の防災担当行政官が参加しました。

本研修は、各国における災害対策を推進するために、地方防災計画案の策定および実践方法の習得を目指すものです。研修員は講義や現地視察、地方防災計画案策定の演習を通じて、対象都市の災害対策を検討しました。皆さん大変積極的にプログラムに参加し、参加者間で議論を交わし、理解を深めました。

本研修実施にあたり、ご協力いただいた各関係機関のご担当者、講師の皆様に厚く御礼申し上げます。
(2023/03/01 15:00)
2022年11月29~30日(オンライン)
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ADRCは、毎年、台風委員会の4つのワーキンググループが開催する統合ワークショップ(IWS)に参加しています。IWSでは、気象ワーキンググループ(WGM)、水文ワーキンググループ(WGH)、防災ワーキンググループ(WGDRR)、研修・研究調整グループ(TRCG)の4つのワーキンググループがそれぞれのその年に行った活動の報告書を発表します。今年は、台風委員会事務局が「早期警報と早期行動のための熱帯サイクロン計画、予測、対応サービス」をテーマに、2022年11月29~30日にオンラインによる第17回IWSを開催しました。

基調講演の一つとして、日本の国土交通省から「洪水シミュレーションとリスク評価への衛星データの利用」について発表がありました。報告されたように、ADRCの協働機関でもあるJAXAといった日本の様々な機関は、衛星データを提供するとともに、気候変動の影響予測データを作成して、洪水のシミュレーションやリスク影響評価を行っています。衛星データの価値は、減災対策に役立つだけでなく、早期の対応を可能にすることです。第17回IWSでは他に、ベトナム、中国、韓国、アジア太平洋台風共同研究センターから基調講演が行われました。

2023年の第18回IWSは、タイ・バンコクのESCAPで開催される予定です。
(2022/12/07 15:00)
2022年11月15日~18日(ベトナム、ハノイ)
 
2022年11月15日から18日まで、日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 、ベトナム科学技術院(VAST)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がベトナムのハノイで開催されました。APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。また、現在では、APRSAFでは4つの分科会(宇宙利用・宇宙技術・宇宙環境利用・宇宙教育)が設置され、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。

ADRCは宇宙利用分科会のワーキングに参加し、最初のプレゼンテーションとして、「センチネルアジア」における緊急観測対応や今後の行動計画について報告を行いました。「センチネルアジア」は、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。

次に、「みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)を用いた実証実験」についても活動報告を行いました。この活動は、主にアジア太平洋地域を対象としたもので、住民の速やかな避難行動を促す早期警報を整備するものです。

ADRCとしては、防災分野における宇宙技術の利活用に関する活動に、今後も積極的に参加いたします。
(2022/11/25 15:00)
2022年11月10日~12月9日(日本、神戸)

ADRCは、2022年11月10日から12月9日にわたり、JICA課題別研修「中央アジア・コーカサス総合防災」コースを実施しました。本課題別研修は、中央アジア・コーカサス地域の防災行政官を対象に、自然災害による人的被害及び経済被害を軽減するために、主に防災を主管する行政機関の能力を強化することを目的としています。特に地方防災計画案の策定を通じた優先的に実施すべき具体的な防災対策の立案に焦点をあて、戦略的な防災投資の重要性について理解を深め、各国における事前防災投資を推進し、残余リスクを削減する防災対策の実施を推進するために、地方防災計画の策定および実践方法を習得することを目指すものです。
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新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、研修は一時中止となり、その後オンライン研修となっておりましたが、今年度3年ぶりに対面研修が実現することになりました。アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンから計7名の研修員が、5週間に及ぶプログラムに参加しました。

研修は対面及びオンラインによる講義、兵庫県内を中心に、一部首都圏を含む防災関連施設の視察、そして地方防災計画案策定演習で構成され、定期的に振り返りの時間を設定し、質疑の他、研修員間で議論を行い、理解を深めました。すべての研修員が熱心に講義、演習に取り組み、最終日には地方防災計画案を発表し、所期の目的を達成し、無事研修を終えることができました。本研修を通じて得られた知識、技術、手法が自国の災害リスク管理の現場でも活かされることが期待されます。

最後に、本研修実施にあたり、ご協力いただいた関係機関の担当者、講師の皆様に厚くお礼申し上げます。
(2022/12/16 15:00)
2022年10月22日(日本、神戸)
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アジア防災センター(ADRC)は、2022年10月22日に「在日外国人が見た日本と外国の防災の違い:違いを理解することから始める防災協力」と題したワークショップを開催しました。このワークショップは、ぼうさいこくたい2022のサイドイベントとして開催され、外国人住民の防災活動への参加、リスクコミュニケーション、アジア諸国間の防災対策の違いを埋める方法など、さまざまな課題が取り上げられました。

最初の発表では、元大阪大学留学生のカエル・ニサ氏(インドネシア、アトマジャヤ大学ジョグジャカルタ校建築学修士課程主任)が、インドネシアと日本では災害時の留学生支援ネットワークが比較的異なることを指摘しました。日本では、留学生が自分たちで組織して支援体制を構築することができます。この留学生のネットワークは、多くの場合、国別でインフォーマルなものです。そのため、留学生が災害情報を入手したり、日本の自治体が行う訓練に参加したりすることは限られます。一方で、マスメディア、テレビ、インターネット、ラジオからの災害情報は、留学生にとって容易に入手できるものです。一方、インドネシアでは、政府機関が学生ネットワークを含むコミュニティ・ネットワークを構築し、災害時の強力な支援体制を構築しています。

次に、長野公一氏(兵庫県国際交流協会(HIA)企画調整部長)より、災害時の外国人支援に関するHIAの活動についての発表がありました。その中で、次のような活動を紹介されました。1)災害時の準備や避難誘導を示す「多言語指さしボード」、2)全外国人住民に配布している「子どもと親の防災ガイドブック」、3)9言語で避難の仕方を簡単に説明した「マイ避難カード」、など。長野氏は、HIAがこれらの活動を実施する上で、災害の情報や警報をSNSやインターネットを通じて多言語で効果的に外国人に伝える方法など、多くの課題に直面していることを指摘しました。

間宮啓太氏(滋賀県草津市総合政策部危機管理課主事)からは、草津市と国際交流協会が連携していることが紹介されました。草津市では、先駆的に「外国人で編成された機能別消防団員」を組織しています。この制度は、日本語と母国語に堪能で日本の生活文化に理解のある外国人を消防団員に任命するものです。平常時は、消防団員として訓練を受け、防災セミナーや講演会などの防災活動に参加します。また、緊急時には、SNSでの情報発信、安全な避難の支援、母国語での相談対応などを行っています。

ジェリー・ポトゥタン氏(ADRC主任研究員)は、外国人住民が感じる日本と諸外国の防災対策の違いについて、オンライン調査の結果を発表しました。その結果、外国人住民は、日本の防災活動(ハザードマップ配布、防災訓練、避難誘導、早期警報など)について、それぞれの出身国と比較して、概ね「優れている」と認識していることが明らかになりました。この「優れている」という評価は、効果的な防災プログラムの計画や設計において、日本が他国のベンチマークとなっていることを示唆しています。リスクコミュニケーションにおける主な課題については、ほとんどの回答者が「言葉の壁」を挙げました。この課題に対処するために、回答者は、視覚的なツール(例:画像、図、標識)の使用、災害対策として外国人住民に早期に働きかける(例:到着時や登録時)、多言語サービスの強化(例:多くの言語での翻訳や字幕)などを提案しました。

最後に、司会を務めた荒木田勝氏(ADRC研究部長)は、ワークショップのまとめとして、日本に住む外国人は多様な文化や背景を持っており、それぞれの国で行われている防災活動は日本とは異なっている部分があることを確認しました。このような状況は、日本の多くの自治体にとって、災害リスクを伝える上で困難なものである可能性があり、このワークショップで出てきた提案は、この課題に対処するためのヒントとなることを指摘しました。また、全てのプレゼンテーション資料はADRCのウェブサイトからアクセス可能であることを紹介し、ワークショップを終了しました。
(2022/10/27 15:00)
2022年10月21日~28日 (日本)
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ADRCの設立当初からのメンバー国であるウズベキスタンから、日本の地震対策を学ぶことを目的として、2022年10月21日から28日までの期間で、調査団が来日しました。調査団は、ミルザエフ・シロジディン・ザイニエヴィッチ ウズベキスタン科学アカデミー副会長以下、内閣府、非常事態省などの政府機関職員や科学アカデミーや大学などの研究者11名で、名古屋大学、東京大学などの大学、内閣府防災、国土地理院(写真)、建築研究所、防災科学技術研究所などの政府関係機関等を訪問しました。

日本の法制度や防災技術についての説明を受け、実際の観測装置や実験施設を視察しました。各訪問先では活発な質疑応答がなされ、研修参加への意向などが示されました。ADRCは本調査団のプログラム日程策定のアドバイス、訪問先への同行などの支援を行いました。
(2022/10/28 15:00)
2022年9月19日~22日(オーストラリア、ブリスベン)
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アジア防災センター(ADRC)は、2022年9月19日から22日にかけてオーストラリアのブリスベンで開催されたアジア太平洋防災閣僚会議(APMCDRR2022)に参加しました。

ADRCは、児玉美樹研究部次長をモデレーターとし、9月21日に「『誰も置き去りにしない』に焦点を当てた主体的な行動のための防災リテラシーへの投資による災害に強いコミュニティの構築」と題したパートナーイベントを開催しました。イベントでは、幅広い分野の関係者から「誰も置き去りにしない」ための行動として防災リテラシーへの投資を含む災害に強いコミュニティを構築するための革新的な実践例が紹介されました。イベントにおける協議を通して、1)人々の防災リテラシーを高めるためには、防災文化を構築し、様々な人々が積極的に防災活動に参加することが効果的であること、2)特に若い世代を対象とすることが次世代のリーダー育成につながること、3)地域レベルにおいて、平時の日常生活、福祉や社会的保護の活動と緊急時の防災を持続可能な形で結びつけることが重要であること、などについて確認しました。また、こうした活動を持続的に行っていくためには、コミュニティ防災活動に対する政策的・財政的なバックアップが重要であることを再確認しました。まとめとして、防災を特別な対策として扱うのではなく、コミュニティの政策立案や計画策定における重要な課題の一つとすることが大切であることを提言しました。これは、APMCDRRの共同議長声明の中で述べられている「コミュニティの優先事項と地域機関を支援する社会全体のアプローチによって、我々の努力は最も成功する可能性が高い」にも結び付く提言です。イベントの詳細については、https://www.adrc.asia/acdr/2022apmcdrr.php をご覧ください。
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また、ADRCは「日本防災チーム」の一員として、会議のマーケットプレイスで最近の活動を紹介するポスターを2枚展示しました。「準天頂衛星システム(QZSS)による早期警報メッセージプラットフォーム」や「宇宙技術と情報通信技術の活用による防災力強化」など最近特に力を入れている活動について会議参加者に紹介しました。

さらに、ADRCは下記などのさまざまな会議のイベントに参加しました。(1)全体会合「リスク情報を活用した投資と災害リスク軽減のための資金調達の拡大」(9月20日)、(2) ワーキングセッション:災害に強いインフラサービスのためのガバナンスと関係者の関与 (9月20日)、(3)イグナイトステージ:仙台市におけるコミュニティ防災を支援する人材能力構築(9月21日)。 

また、ADRC笹原顕雄所長は、アジア太平洋地域においてさらに災害に強いコミュニティを構築していくために、ADRCが行う取組みの紹介と、共に学んでいくことを呼びかける公式ステートメントを発表しました。

ステートメントの全文は、https://bit.ly/APMCDRR2022ADRC でご覧いただけます。
(2022/09/26 15:00)

2022年8月22日~9月29日(オンライン)

アジア防災センター(ADRC)は、2022年8月22日から9月29日にかけて、JICA課題別研修「アフリカ総合防災」コースをJICA関西との協力によりオンラインで実施しました。コンゴ民主共和国、マラウイ、セネガル、カーボベルデの4か国から7名の防災担当行政官が参加しました。

当研修では、水害・斜面災害を対象とし、研修員は各災害に関する講義や地方防災計画案策定の演習に参加しながら、対象都市の災害対策を検討しました。皆さん大変熱心に参加し、知識やスキルを身に付けただけでなく、研修員同士の交流も深まったようでした。

当研修実施にあたり、ご講義いただきました各関係機関・大学の皆様に厚く御礼申し上げます。

(2022/10/06 15:00)


2022年3月29日(オンライン)
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アジア防災センター(ADRC)は、1999年からメンバー国からの外国人研究員(VR:Visiting Researcher)の受け入れを実施しています。2021年3月時点で27か国から合計117名を受け入れており、メンバー国の人材育成および防災情報の収集を進めています。VRのプログラムは、日本国内で実施されるADRCでの研修プログラムを通じて、革新的かつ実用的な防災の取組みや技術を学び、国際機関との協力や連携について知見を得ます。同プログラムは、メンバー国の人材育成、対応能力の強化に留まらず、メンバー国とADRCとの間の防災協力の発展に貢献することが期待されます。

2020年度のVRプログラムについては、ミャンマー、タイ、インド、バングラデシュから4名が選考されました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により来日が困難となり、「VRオンラインプログラム」が実施されました。
2021年度は、アルメニア、モンゴル、ベトナム、パキスタンから4名が選考されましたが、新型コロナウイルスの影響が続いたことにより、ADRCは、VRの方々の研究テーマを支援するため、来日前の活動として、「DRRレクチャーシリーズ」を開催しました。

この「DRRレクチャーシリーズ」は2022年3月に実施され、日本国内の防災に関する専門家を講師として招聘し、日本の国及び地方自治体レベルにおける基本的な防災対策、洪水や地震など、災害別の具体的な防災対策や最新の取組み、防災教育の普及、災害時要援護者と連携した防災活動など、合計8回の講義が行われました。この、「DRRレクチャーシリーズ」は、来日できていない上記8名のVRを対象としていましたが、さらに、外国人研究員の活動を幅広く知っていただくよう、メンバー国の関係機関の職員の方々にも多く参加いただき、聴講して頂きました。

(2022/5/2 15:00)

2022年3月29日(オンライン)
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2021年10月14日に開催された第1回日アセアン(ASEAN)防災閣僚級会合(AMMDM+Japan)において、ASEANと日本は、早期警報、緊急対応、情報共有、データ分析、事業継続など、災害管理におけるイノベーションとテクノロジーを活用した互恵的な協力に取り組むことに合意しました。この合意に沿って(また、ASEAN災害管理緊急対応協定(AADMER)作業プログラム2021-2025の実施に貢献するために)、内閣府とASEAN事務局は、2022年3月29日に「日アセアン官民防災セミナー」をオンラインで開催しました。日本からは、ADRC、国際協力機構(JICA)、国立環境研究所(NIES)気候変動適応センター、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、三井住友海上、応用地質株式会社、株式会社パスコといった機関がセミナーに参加しました。

セッション1「防災における技術革新」では、ASEAN事務局から「ASEAN災害レジリエンス概観(ASEAN Disaster Resilience Outlook)」、JICAから「地域防災計画策定8ステップ」、ADRCから「防災イニシアティブ」、NIESから「気候予測」、JSTから「事業継続マネジメント」に関する講演が行われました。ADRCの中川雅章所長は、GLIDE、センチネル・アジア、準天頂衛星システム早期警報サービス(QZSS-EWS)、コミュニティ防災(タウンウォッチングなど)、人材育成(客員研究員プログラムなど)、JICA防災研修など、同センターの革新的な活動を紹介し、ADRCの災害リスク軽減推進に向けた取組みについて説明しました。

セッション2「防災技術」では、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)から「防災に関するICTロードマップ」、内閣府から「災害時情報集約支援チーム(ISUT)」、三井住友海上火災保険株式会社から「ビッグデータを活用した洪水リスク情報」、応用地質株式会社から「リスクコミュニケーションツールとしてのServiBers」、株式会社パスコから「防災におけるリモートセンシング技術の貢献」が発表され、防災における技術的な成果が報告されました。

本セミナーの成果は、AADMER作業プログラム2021-2025の実施や、日ASEAN防災作業計画2021-2025の策定に寄与することが期待されます。また、2023年に開催される科学技術フォーラムの開催に向けた協力も検討されています。

(2022/5/2 15:00)
2022年3月9日(オンライン)
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ADRCは、「世界津波の日」普及啓発イベントとして、今年度もオンライン津波セミナーを2022年3月9日に開催しました。今回のセミナーは、津波頻発国であるチリのバルパライソ大学(チリ)からマウリシオ・ライス・ガラルド准教授を招き、「チリにおける津波防災の経験」と題して講演いただきました。

はじめに、チリの概要について、スペインの植民地化から現代に至るまでの歴史的経緯、人口動態の変化と都市化の進展、地震や津波の多い地理・地形などが紹介されました。そして、災害リスクについて、チリはマルチハザードの国であり、その中でも最も顕著なハザードが地震と津波であり、例として1960年、2007年、2010年、2015年等に発生した津波を挙げ、これらの経験は津波リスク管理を強化する契機になったと述べました。

具体的には、第一に、日本のツールの採用などによる津波早期警報システムの技術的な改善や、津波現象の監視と研究の継続的な取組みが促進されました。第二に、国家建築基準法および耐震補強基準の策定と採択を導きました。第三に、「国家津波警報システム」(SNAM)と「津波予測・警報統合システム」(SIPAT)が適用され、人々に津波の危険性を周知させるとともに、安全な避難行動を促すようになりました。しかし、津波リスク管理は改善されたものの、チリでは都市計画の欠如、社会的・経済的・文化的な複雑さ、教育不足、テクノロジーの活用不足、インフラの整備不良などの要因から、依然として津波に脆弱であり、複雑な津波リスクの中で更なるシステムを構築していくためには、リスクガバナンスが重要であると強調しました。

最後に、ADRCの中川雅章所長が、講師と参加者への謝辞を述べるとともに、2022年1月に発生したトンガの火山噴火とその後の津波は、多くの国に津波の危険性があることを改めて認識させたとし、今後も日本や他の国で得られた経験や教訓を共有することで、ADRCは津波防災を推進していくと締め括りました。

本セミナーの講演資料など詳細につきましては、下記のサイトからご覧ください。
2021年度オンライン津波セミナー:https://www.adrc.asia/acdr/2021tsunami

(2022/5/2 15:00)
2022年2月23~25日(オンライン)
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2022年2月23日から25日にオンラインで開催された第54回台風委員会は、ラオスの主催により、開催されました。本会合の冒頭、本会合の議長にオウソン・ペトゥルアングシ氏(ラオス自然資源・環境省気象・水文部長)、副議長にウェン・クン・レオン氏(中国マカオ気象・地球物理局長)を選出し、開幕しました。
会議の成果の1つは、2つの目標(1.メンバー国において、2005年から2015年の期間と比較し、熱帯低気圧(台風、サイクロン)関連の災害による死者数を、2021年から2030年の10年間で実質的に減少させること、2.メンバー国において、2005年から2015年の期間と比較して、2021年から2030年の10年間のメンバー国の国内総生産(GDP)に関連して、熱帯低気圧関連の災害によって引き起こされる直接経済損失を削減すること)を達成することを目的とした委員会の戦略的枠組2022-2026の発表でした。委員会のメンバーは、戦略的フレームワークの実施において7つの主要な結果領域(KRA)について合意しました。

1.熱帯低気圧の影響を監視する能力の強化
2.熱帯低気圧の予測と災害リスクの予測における能力の強化
3.洪水緩和策の改善
4.気象学、水文学、防災、および市民保護セクターにおける能力開発の強化
5.可視性の促進と、台風委員会の地域および国際的な協力メカニズムの強化
6.共同科学研究の促進
7.脆弱なコミュニティのレジリエンス強化

台風委員会の全作業部会は、2022年のそれぞれの年間実施計画(AOP)に7つのKRAをどのように統合したかについて発表を行いました。年末までに、ADRCがメンバーである防災作業部会(WGDRR)を含むすべての作業部会が、タイのバンコクで開催されるUN-ESCAP主催の第17回統合ワークショップ(IWS)において進捗状況の報告を行う予定となっています。イベントの実施については、新型コロナウイルス感染拡大の状況を考慮して決定される予定であり、会議の最終日には、第55回台風委員会は、2023年2月に中国のマカオで開催されることを決定し、閉会しました。

(2022/3/2 15:00)

2022年2月20日(オンライン)

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APECの緊急準備ワーキンググループ(EPWG)の共同議長に、鈴木前所長の後を継いで、中川所長が就任しました。APECは、アジア太平洋地域の21の国と地域(エコノミー)が参加する経済協力の枠組みです。2月に開催されたシニアオフィシャル会議では、APEC傘下の各組織より、今年の活動方針が説明されました。EPWGは、共同議長より、EPWG会議の開催、各プロジェクトの推進、他の組織との連携などについて説明しました。
今年のホスト国であるタイからは、「OPEN、CONNECT、BALANCE」をテーマとして、以下の3つの優先事項が示されました。
- 貿易と投資のあらゆる機会における開放
- すべての面における連携の再興
- 各方面におけるバランス、持続可能性、包摂性の促進
また、各参加エコノミーは、APECの長期の活動指針であるプトラジャヤ・ビジョン2040と、これに沿ったアオテアロア行動計画の実現を目指して行動していくとの方向性を確認しました。
その後、各エコノミーからコメントがあり、その中で日本政府は、特に気候変動による災害リスクの高まりの中で、EPWGの活動への支持を表明しました。

(2022/2/27 15:00)

2022年1月11日~2月15日

2022年1月11日から2月15日にかけ、JICA課題別研修「総合防災」コースがオンラインで実施され、ADRCは研修実施を担いました。本研修には5か国5名の中央・地方政府防災担当者が参加しました。

本研修は、仙台防災枠組、特にグローバルターゲット(e)「2020年までに国家・地方防災先約を持つ国を増やす」を踏まえ、国家・地方防災計画に基づき各国の防災システムが改善され、災害被害が低減することを目指すもので、地方防災計画案を策定することを目的としています。

研修員は6週間に及ぶプログラムの中で、各種災害対策に関する講義や地方防災計画策定演習に積極的に参加し、対象地域の地方防災計画案を策定しました。

2021年12月14日~16日(オンライン)
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アジア防災センターは2021年12月14日(火)~16日(木)アジア防災会議2021(ACDR2021)を開催しました。今年度も新型コロナウィルスの感染状況を考慮し、オンラインで実施されました。 会議には、メンバー国、国際機関、民間企業、研究・学術機関などから36ヵ国430人の防災関係者にご参加いただき、成功裏に終了しました。
 オンライン会議の様子は、以下のサイトでご覧いただけます。(2022年3月31日まで)

(アジア防災会議2021 公開サイト)
 1日目: https://youtu.be/uriF9zui98s
 2日目: https://youtu.be/TfVFjwDLrKE
 3日目: https://youtu.be/hyjgkKFKPgY

(2021/12/21 15:00)

2021年10月18日(オンライン)
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アジア防災センターは2021年10月18日(月)第5回ADRCオンライン防災セミナーを開催しました。セミナーでは「災害に強い都市を目指した減災戦略の推進」をテーマに世界14か国127人の参加のもと、都市化が、建物や交通機関や道路などの脆弱性の増大により、洪水、地すべり、津波の脅威を増大させ、災害に対する脆弱性を蓄積する。これに関連して、災害リスクを軽減し、住居、生計、および人命の喪失を防ぐためにどのような行動が促進が必要であることを5名の講演者が、さまざまな視点、ツール、アプローチについて紹介しました。
2021/10/25 15:00)


2021年9月28日(オンライン)
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アジア防災センターは2021年9月28日(火)第4回ADRCオンライン防災セミナーを開催しました。セミナーでは「氷河湖決壊洪水(GLOF)の地域経済への影響と対策」をテーマに世界から88名の参加のもと、ヒンドゥークシュヒマラヤ(HKH)地域の下流に位置する居住地やインフラに甚大な被害をもたらす氷河湖決壊洪水(GLOF)について、国際山岳総合開発センター(ICIMOD)から2名の専門家を招き、GLOFに関する知識、経験、プログラムを共有しました。
(2021/10/5 15:00)

2021年9月14日(オンライン)
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アジア防災センターは2021年9月14日(火)第3回ADRCオンライン防災セミナーを開催しました。セミナーでは「安全・安心で住みよい社会の構築に向けた、地域のニーズに合致する防災技術」をテーマに世界から116人の参加のもと、災害前の防災投資や国際規格の取り扱いについて、議論が行われました。セミナーでは防災分野におけるスムーズな伝達や、混乱を回避するための、国際規格の重要性について、ケーススタディーを含んだ国際規定の知識と経験の共有を目的としていることを説明しました。
(2021/9/21 15:00)

2021年6月15日(オンライン)

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アジア防災センターは2021年6月15日(火)第1回ADRCオンライン防災セミナーを開催しました。セミナーでは「災害に強い社会の構築に向けた防災投資のあり方」をテーマに世界の20カ国から300人以上の参加のもと、3人の講演者が、防災への投資に関するさまざまな視点を提示、共有しました。

 (2021/6/22 15:00)


20201212日(オンライン)

 

2006年以降、台風委員会(ESCAPとWMOの支援の下、アジア太平洋地域の14の加盟国で構成される政府間組織)は、気象、水文、防災の3分野にかかる「統合ワークショップ」(IWS)を毎年開催しています。IWSの主な目的は、現在および新たに発生している台風関連の問題/テーマについて話し合うことです。 本年の台風委員会第15回IWSは、「緊急事態における台風関連の災害リスク軽減のための革新的な戦略と対策」をテーマに掲げ、2020年12月1日から2日にかけオンラインで実施されました。

 

ADRCは、「コロナ禍の災害対応:最近の台風からの教訓」というタイトルの基調講演を行いました。発表では新型コロナウイルス感染症の大流行に加え、最近の台風災害への対応におけるフィリピン、インド、韓国の防災機関の活動に焦点が当てられました。

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人々の移動の制限、社会的距離、マスク、フェイスシールドなどの顔面保護等の感染防止対策の必要性を鑑み、防災機関は新しい対応策を導入しました。例えば (i)より多くの避難所の指定(ii)新型コロナ感染症に感染した避難者をスクリーニングおよび隔離するために別個の措置 (iii)意思決定サポートのためのデジタルテクノロジー(モバイルアプリや災害ダッシュボードなど)の利用等。

 

ADRCからは2名が防災作業部会等に参加し、2021年の年間運用計画(AOP)の最終化に関する議論に加わりました。2020年のAOPのほとんどは新型コロナウイルス感染により実施できなかったため、2021年は、AOPの活動はオンライン活用も含め継続される予定です。

 

(2020/12/11 14:40) 

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2020年12月1~2日(オンライン)

ADRCは2020年12月1日から2日にわたりオンラインで開催された国連防災機関(UNDRR)アジア・太平洋防災パートナーシップ(Asia-Pacific Partnership for Disaster Risk Reduction)フォーラムに参加しました。
会合は新型コロナウィルスの感染拡大を受け、オンラインで実施されましたが、1日目、2日目ともにアジア各国政府および関係機関の代表150人以上が参加し、意見の交換が行われました。

12月1日の会合では、まず、国連事務総長特別代表(防災担当)の水鳥真美氏より本フォーラムへの期待が述べられました。また、COVID-19の各国への影響は大きいが、2004年の津波がアジアの防災体制を強化したように、この経験をさらなる防災強化の機会へとしていこうと呼びかけられました。続いて、来年開催予定のアジア・太平洋防災閣僚会合(APMCDRR: Asia-Pacific Ministerial Conference on DRR)のホスト国オーストラリアの代表より、COVID-19の影響で延期になっていたAPMCDRRを2021年4月~6月に開催する調整を進めていることについて紹介がありました。また、昨年の大規模な森林火災を受けオーストラリア取り組んできた防災体制強化について説明がありました。続いてフィジーの保健医療大臣より、COVID-19下でのサイクロン対応について紹介がありました。
引き続いて、UNDRRより、アジアにおける災害発生の傾向、仙台防災枠組み(SFDRR)の実施モニタリングの結果について報告がありました。想定外の災害や同時多発的な災害に対応するために、より多くの関係者の相互協力体制を整備すること、災害被害データの収集・分析がまだまだ不十分であることなどが述べられました。
パネルディスカッションでは、オーストラリア災害強靭化研究所所長がモデレータをつとめ、今般のCOVID-19を受け重要性の認識がより深まった国や地方自治体におけるリスクガバナンスをテーマとし、議論が行われました。インド政府、フィリピン地方自治体、バヌアツの障害者支援グループ、医療分野の研究者がそれぞれの立場から発表を行いました。COVID-19の対応経験を受け、さまざまな関係者の協力・パートナーシップ体制の構築、保健セクターと防災セクターの永続的な協力・協働システムの構築、同時発生災害への事前の計画づくりについて、共通して重要なポイントとして提言されました。

12月2日の会合では、APMCDRRのテーマの一つにもなる財政的リスクマネージメントについて国際通貨基金(IMF)の大浦博子氏より基調講演がありました。COVID-19が世界に与えた財政リスクはかつてないものであったこと、未曾有の災害のリスクの把握や、気候変動の予測には不確実性要素がさまざまにあり、分析は難しいこと、一方、このような前提のもとにリスクマネジメントをしていく必要があることが説明されました。また、COVID-19による世界的な社会活動の制限は二酸化炭素排出量削減に貢献したものの、一時的なものに終わったこと、むしろ企業の財政状況悪化により企業の環境活動が低下したことによる影響が大きかったことの説明がありました。
続いて、オーストラリア政府より来年実施されるAPMDRRの構成について説明があり、多くの関係者の積極的な関与が呼びかけられました。会議後半では、22の国及び団体の代表からそれぞれの取組みや今後の展望について言及がありました。SFDRRの実施推進のために制度整備を行ったこと、COVID-19の経験を受け、同時発生する災害への対応に向けた調整、制度・体制の見直しを行ったことなどが紹介されました。

最後に、UNDRRよりAPMDRRに向けた準備プロセスについて説明があり、今後関係者とのテーマ別の協議の場、地域別の協議の場を設けて議論を行っていくことが紹介されました。アジア防災センターでもこうしたプロセスに積極的に関わっていく予定です。
(2020/12/07 10:40)
2020年4月22日(アジア各国)

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新型コロナウィルス感染制御にかかるアジア各国の取組みについて、アジア防災センターの客員研究員ネットワークを生かした調査を行っています。第一弾として、「フィリピンと日本の取り組み」のレポート公開していますので、ご参照ください。(PDF、1.8MB)
(2020/05/07 10:40)
2019年12月16-17日(韓国、インチョン)

アジア防災センター(ADRC)は、2019年12月16日と17日に韓国のインチョンで開催された、 日中韓協働によるフォーラム「Northeast Asia Forum on Capacity Development of Technology for Disaster Risk Reduction (DRR) 」に出席しました。本フォーラムにおいては、主催機関である日中韓三国協力事務局およびUNDRR、 各国の防災担当機関や大学などの研究者が参加しました。 ADRCとアジア工科大学は、日本が有する防災の先進的事例を示すセッション2において登壇し、 ADRCの客員研究員プログラムやタウンウォッチングプログラム、センチネルアジアの活動について紹介し、 日中韓におけるハザードマップ整備に関する情報共有について説明し、日中韓の連携の必要性について提案しました。

2019年8月20~22日(チリ、プエルトバラス)

アジア防災センター(ADRC)は2019年8月20日から22日にわたり、チリのプエルトバラスで開催されたAPEC第13回防災担当上級事務レベル フォーラム(SDMOF)、第15回緊急事態の備え作業部会(EPWG)、関連ワークショップに参加しました。SDMOFはAPEC防災フレームワーク推 進に向けた取組みに焦点を当てており、ADRC鈴木所長はセンチネルアジアや宇宙技術の早期警戒情報への適用について発表を行いました。 また続いて開催されたEPWGでは事業計画や新しいイニシアティブが議題となり、新事業として承認されたコミュニティベースのハザードマッピングや 中小企業の支援に関するプロジェクトについてADRCは協力していくことを表明しました。   

2019年4月24日(神戸)

アジア防災センターでは、4月24日に神戸のアジア防災センターの会議室において大韓民国国会法制室のKim, Su-og法制専門官、Lee, Seong Im法制専門官、Noh, Youjung法制専門官、Kim Yena法制専門官、広島市立大学広島平和研究所孫賢鎮准教授とともに日本と韓国の防 災法制について意見交換を行いました。 冒頭、アジア防災センター所長鈴木よりアジア防災センターと韓国との最近の協力の状況について、韓国世宗研究所主催のNAPCIや三国協 力事務局による防災協力との事例を紹介しながら説明しました。引き続き、鈴木から災害対策基本法を中心に、戦後の日本の防災法制の流れに ついて説明しました。特に、2011年の東日本大震災以降の法律改正や新規立法について、その背景を含めて説明をしました。 韓国では、2016年の慶州地震の後、国民の災害特に地震に対する認識が急速に高まりました。そしてそれを受けて様々な取り組みがなされています。 直後には韓国の国会議員の方々が日本を訪問されたこともありました。 衆議院、参議院の二院制をとる日本に対して、韓国では一院制となっています。その韓国国会において日本でいうところの議員立法の形 式で新しい防災に関する法律の提案が予定されているということでした。 

2017年3月9日~11日(イラン、マシュハド)


アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)を代表して派遣された復興専門官は、2017年3月9日~11日に、イラン、マシュハド市で開催された「地域レベルの仙台防災枠組の実行に関するワークショップ」において、UNISDRの国際防災教育研修所(GETI)とともに共同ファシリテーターを務めました。ワークショップは、マシュハド災害対策局が、マシュハド市当局の災害に対する強靱性を確保することを支援するために主催し、マシュハド市及びシーラーズ市から100名を越える自治体政府職員が参加しました。
  WS000012.JPGマシュハド市は、テヘラン市に次いで、人口、経済、産業の面において、イランで第二の重要な都市であるだけでなく、二番目に災害リスクに曝された都市でもあります。マシュハド市当局は、主に地震と洪水のリスクに曝されていることから、そうした災害リスク軽減のための施策を実行する必要性を認識しています。また、同市当局は、同市の持続可能な開発の実現を目指して、防災や災害リスク管理を推進するための重要な政策と法整備に、積極的に取り組んでいます。さらに、災害復興過程における「Build Back Better」への備えの観点から、防災を都市開発プロセスに組み込むことや、妥当なレベルのリスク軽減を行う取組を推進しています。加えて、同市当局は、UNISDRが進める「世界防災キャンペーン『災害に強い都市の構築(MCR: Making Cities Resilient)』」へ積極的に参加をしています。このキャンペーンは、災害に強いまちづくりを目的に、「災害に強い都市の構築のための10の必須項目」に基づく「都市強靱化アクションプラン」を策定・実行することを中心に、地域レベルの専門家や政府職員の能力開発を支援しています。ADRC及びIRPを代表した復興専門官は、「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」に沿って、世界における災害の経験や優良実践事例を共有しました。

今後の展開として、マシュハド市当局は、この地域において今回のワークショップを受け入れた先駆的な地方自治体政府の一つとして、次の二つの主要な活動を進めていくことを表明しました。一つ目は、ワークショップでの議論を継続し、計画策定へと推進していくためのチームを結成して、今後8ヶ月の間に、「都市強靱化アクションプラン」の草案作成と、その策定・実行へ向けた準備を進めることです。二つ目は、マシュハド災害対策局が、マシュハド市にイランにおける都市防災教育研修センターを設置する計画の実現に向けた調整を推進することです。 

   (2017/03/17 14:40)

 

2016年11月28日~29日(フィリピン、イリガ市)

WS000010.JPG自然ハザード(台風、洪水、地滑りなど)がもたらすリスクを認知した上で、ビコル地方全地域の地方自治体(LGUs: Local Government Units)の州知事及び市長並びに各災害対策局の職員が、2016年11月28日~29日、イリガ市のイリガ・コンベンションセンターに一同に会して、防災と災害リスク管理のために、地方レベルにおけるアプローチと方策について詳細に検討しました。ビコル地方はフィリピンの中でも最も台風が多い地域で、仙台防災枠組の地域レベルでの実行を推進することによって、より一層、防災への取組を進めることが求められています。

この会合は、イリガ市長のマデレーヌ・ヨローブ・アルフェロ氏が、インド、ニューデリで開催されたアジア防災閣僚級会合の成果から着想を得て、仙台防災枠組の実行において、とりわけ、地域レベルの首長や市長の重要な役割について議論するために、着手・開催されました。イリガ市での会期中に、アルフェロ市長は、なぜ、このビコル地域の全ての首長や市長が集まる必要性があったのか、二つの理由を挙げました。一つは、地方自治体(LGUs)が、台風、洪水、火山噴火、地震などのハザードによってもたらされるリスクに対処する準備状況について表明することです。もう一つは、「世界防災キャンペーン『災害に強い都市の構築(MCR: Making Cities Resilient)』」によって提示された「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」の適用を通じてコミュニティの強靱化を促進することを目的とした、地方自治体の首長のより一層の取組を引き出すことです。

約85名の市長と各地方自治体の災害対策局(DRRMO: Disaster Risk Reduction Management Office)から120名を越える職員がこの会合に参加し、UNISDRの国際防災教育研修所(GETI)並びにアジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)を代表した復興専門官がファシリテーター役を務めた2日間のワークショップを通して、「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」とその適用について学びました。この「十題必須項目」は、地方自治体が自らの防災計画を強化するために適用することが出来ます。この中の二つ、9番目と10番目の項目は「Build Back Better」に関連していて、この観点から、ADRC/ IRPを代表した復興専門官は、世界における災害の経験や優良実践事例を共有しました。過去の教訓から学ぶことによって、地方自治体は災害対策における弱点を明らかにし、それに対処することが出来ます。

今回のワークショップで取りまとめられた今後に向けた提言としては、ビコル地方の全地域の災害対策局の職員が、知識や経験を共有するためのプラットフォームの組織化を計画することです。次回会合では、各災害対策局は、今回のイリガ市におけるワークショップで明記され、確認された優先行動を実行に移す方法について議論します。

   (2016/11/30 14:40)

2016年11月25日(フィリピン、マカティ市)

WS000009.JPG2013年10月にマカティ市政府が策定した事前復興計画(PDRP: Pre-Disaster Recovery Plan)へのフォローアップ活動として、アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)から派遣された復興専門官が、2016年11月25日にセント ジャイルズ ホテル(フィリピン、マカティ市)で開催された「地方自治体のための業務継続計画策定ワークショップ」でファシリテーターを務めました。

UNISDRの国際防災教育研修所(GETI: Global Education and Training Institute)とともに、復興専門官は、業務継続計画のツールが、次の目的の達成に役立つことを発表しました。① 地方自治体政府が、あらゆる状況下で、その最も重要な機能を確実に果たすこと、② 生命及び財産の損失や被害を最小限に抑えること、③ 壊滅的な打撃によって行政機関がその権限や責任を担い遂行することが不可能となり、その機能や能力を失った場合に、付属機関への権限委譲が的確に発令され、それを実行すること、④ 壊滅的な状態を軽減・緩和し、業務を継続させること、そして、⑤ 壊滅的な状態であっても、地方自治体政府が、その最も重要な機能を果たすことが可能となる施設・設備を確保することです。

マカティ市政府の様々な部局を代表した約75名の職員が今回のワークショップに参加しました。業務継続計画のツールを補完するために、フィリピンの様々な地元の企業・団体から事業継続計画(BCP: Business Continuity Planning)の経験が発表されました。それらの発表の中には、メトロマニラ開発局(MMDA: Metro Manila Development Authority)、ネスレ・フィリピン(Nestle Philippines)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC: PricewaterhouseCoopers)、サンファン市政府、フィリピン災害復興基金(PDRF: Philippine Disaster Resilience Foundation)フィリピン事業継続管理者協会(BCMAP: Business Continuity Managers Association of the Philippines)などの発表がありました。

様々な意見が出された後、参加者は、マカティ市政府の業務継続計画で定めるべき最優先事項が明らかになりました。その中には、マカティ市政府が、災害による壊滅的な打撃を受けた場合に、マカティ市政府の災害対策局(DRRMO: Disaster Risk Reduction Management Office)がその最も重要な機能を果たすことが可能となる、遠隔地の代替施設を整備することも含まれました。また、参加者は、行政の長が執行不能となった場合に、いつでも権限委譲が的確に発令され、それを実行する、決定的な手続の骨子をまとめることも、優先事項に挙げました。

今回のワークショップで、今後に向けた提言がまとまりました。マカティ市災害対策局の職員が市政府の全部局の代表とともに、進捗状況を検証し、マカティ市政府の業務継続計画の最終案作成に向けたより詳細な議論を進めるために、2017年3月に再開することになりました。

(2016/11/30 14:40)

2016年11月17日~18日(フィリピン、マニラ)

IMG_6653.JPGのサムネール画像アジア開発銀行は、2016年11月17日~18日に「アジア地域・震災復興ナレッジ・フォーラム~リスク情報を活用した土地利用計画の推進~」をフィリピン、マニラで開催し、国際復興支援プラットフォーム(IRP)事務局から復興専門官が招待を受け、世界の復興事例を共有しました。
このフォーラムには、土地利用管理や災害リスク管理に関する専門知識を有した100名を越える政策決定者や専門家が参加しました。
日本やカナダ、インドネシア、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、タイから参加した主要なスピーカーは、震災復興に係る土地利用/空間計画の観点から、どのようにして防災に関する課題に対処するのかについて議論を深めました。

今回のフォーラムを通して、大規模災害が発生すると、それに伴って再建に向けた活動が大規模に実施されることから、多くの場合に空間構造変化がもたらされることが認識されました。このため、再建に続く復興過程では、既存の空間開発に関連した課題だけでなく新たな課題に対処できる機会が与えられます。被災後の段階における土地利用と住宅に関連した課題対応の取組として、(i) 新たな土地利用戦略の導入、(ii) ハザードを受けやすい地域を避けて建築することへのインセンティブの制度化と提供、(iii) 変化するハザードのパターンを要素として組み込んだ新たな空間的成長モデルの提案、(iv) 不動産名義と権利に関する課題への対処、(v) 社会的一体性を再構築し、向上させることを目指した一般参加型のアプローチの適用、(vi) 将来的な災害対策としてハードとソフトの投資を組み合わせた事業が紹介されました。


また、今回のフォーラムには、3つのテーマ別セッションが含まれ、重要なメッセージと推奨される取組が発表されました。
1つ目は、復興政策をテーマにしたセッションで、土地利用、リスク情報、自治体の対応力、資金調達、現場で必要とされるスピードを確保した施策の実行などに関連した課題への対応に着目した政策的措置が発表されました。
2つ目は、中央政府と地方政府間の関係など、水平的及び垂直的な組織間の調整の課題をテーマにしたセッションです。このセッションで提案されたのは、潜在する災害リスク要因を突き止め、それに対処することです。組織全般にわたるアプローチ(例えば核となる組織に着目した方法など)によって、復興対策をデザインすることは、組織間の水平的及び垂直的なつながりを強化することになり、課題対応への取組を容易にすることに役立ちます。
最後は、優良な実践事例や革新的なツールをテーマにしたセッションです。このセッションで、国際復興支援プラットフォーム(IRP)から国際的な経験をいくつか紹介しました。IRPが推奨したことは、① 「失敗の分析によって学ぶこと」や「Build Back Better(より良い復興)」を具体的に実行することによって過去の災害経験を検証すること、② 復興の課題や障害(土地利用や住宅供給の課題を含む。)に対処するために、世界各地の経験から得た戦略と取組を、状況に応じたオプションとしてメニューから選択できるようにすること、③土地利用計画の有効性(例:制度的な調整-政策、法令・規則、プログラム間の調整を強化すること。)を促進するため、事前復興計画(事前対策の調査、事前復興支援協定を含む。)を策定することの3つを発表しました。

(2016/11/21 14:40)

2016年11月4日(インド、ニューデリー)

WS000008.JPGアジア防災センターが設立当初から構成団体を務める国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、第7回アジア防災閣僚級会合(2016年11月3~5日、インド・ニューデリー)でテーマ別セッションを開催しました。このセッションは「Build Back Betterへ向けた戦略と行動」と題して、11月4日午後1時~2時30分にビギャン・バワン会議場6番ホールにて、6名のハイレベル・スピーカーがそれぞれの経験と教訓について共有し、(i) 政策と戦略、(ii) 制度的な調整、(iii) 資金調達メカニズム、(iv) 実施上の調整と復興管理の4つのBuild Back Betterに関連する主要な要素の視点から発表が行われました。セッションには約150名が参加し、各スピーカーは、ガヴァナンス、ジェンダー、事前的投資、社会的包括、持続可能な開発の分野にわたって発表しました。

ウォンテー・アータカイワーワティー閣下、ASEAN (東南アジア諸国連合)事務総局次長は、「災害管理と緊急対応に関するASEAN合意(AADMER)」の復興に関する部分に基づいて、Build Back Betterへ向けた地域政策を推進していることを報告しました。この地域政策には、評価、復興計画策定、資源利用、調整、復興計画から開発計画への移行に関する手続と履行期限を定められていて、ASEAN加盟国はそれに沿った対応が求められています。AADMERの制定によって、ASEAN加盟国は復興時期のハードとソフトの対策をより安全なものへと改善しつつあります。その他の特徴的な地域的取組としては、サイクロン・ナルギスからのミャンマーにおける復興過程で「三者間コア・グループ(Tripartite Core Group)」に基づく協調関係や「復興ツールボックス(Recovery Toolbox)」、「災害復興ガイド(Disaster Recovery Guide)」などの手引書の開発が挙げられます。

スシル・ゲイバリー氏、ネパール政府復興庁の最高執行責任者は、「災害復興フレームワーク2016-2020」の主要な取組について発表しました。政策の観点からは、政治的利益の調整、地域社会の要望、Build Back Better原則の遵守、そして、これまでの人的資源を活かしながらも新たな視点により設立された復興庁の運営などが挙げられます。制度的な調整の観点からは、制度構築に対する軋轢への対処や、国際機関の専門家の人的支援によって政府の政策能力を補完する取組が紹介されました。また、資金調達メカニズムの観点からは、国際的な責務、資金調達、そして現実的な復興計画と実行を確実にしていったこと、また、復興管理の観点からは、地方政府を中心とした復興調整及び実行の堅固なメカニズムを構築したことや、地域社会優先の取組などが挙げられました。

オーステア・パナデロ氏、フィリピン政府内務・自治省次官は、災害対策や復興の取組において現実的な課題への対応に役立つ先進的な取組を発表しました。政策の観点からは、土地利用計画は、全ての計画の根本であり、地方政府と地域社会レベルのBuild Back Betterの基盤となること、さらに、企画計画予算制度や、災害リスク軽減及び気候変動適応の情報を活用したプロジェクト開発・評価の基準を通して、"災害に強い"公共投資政策が提唱されていることなどに言及しました。制度的な調整の観点からは、バランガイレベル(村レベル)の災害リスク軽減及び気候変動適応の基本的情報は地域において生み出されるとともに、世帯レベルにまで及ぶ能力強化活動を通して、地域社会は強化されていることを指摘しました。資金調達メカニズムの観点からは、Climate Change Expenditure Tagging (CCET)や防災準備監査による「良い地方統治」認証(the Seal of Good Local Governance)が導入されました。最後に、復興管理の観点からは、ビサヤ諸島における台風ハイエンの経験を活かした地方開発計画の円滑な運用や、フィリピン政府の国家災害リスク軽減管理評議会-市民防衛局のもとで"政府一丸となった"アプローチは、復興調整及び実行としての取組の中でも代表的な事例となります。

ヴィノード・メノン教授、カリタス・インディア(Caritas India)上級顧問は、「地域社会重視」の政策が重要であると指摘しました。Build Back Betterのための「地域社会を重視した危機管理」フレームワークを紹介し、社会的弱者や社会から取り残されたグループに特別な注意を払った「社会的包括」の復興を強調しました。そのフレームワークは、現実の政策課題に対処する解決策の一つとして提示され、(i) 災害リスク軽減、気候変動適応、持続可能な開発目標に関連した政策の一貫性及び収斂性、(ii) 全ての復興戦略の特質としての社会的弱者層の包括性、(iii) 民族紛争、社会的脆弱層に対する残虐行為、暴力的・複合的緊急事態に影響を受けた地域社会のレジリエンス構築に対する支援、三つの点を助けるものです。

アチュート・ルイテル氏、実践的行為ネパール(Practical Action Nepal)理事長は、2016年南アジア災害報告書を紹介し、ネパールにおけるBuild Back Betterへ向けた12の提案の概要を説明しました。それは、(1) 複層的かつマルチステークホルダーの政策方針の促進、(2) 政策、立法、規制文書の調和と標準化、(3) 段階的な計画・実行の廃止に向けた制度的限界線の設定、(4) 災害リスク軽減への対処による開発介入に対する制度上の責任、(5) 脆弱性が内包するさらなる脆弱性への重視、(6) 政策決定者としての女性の能力とポテンシャルの活用、(7) 所有者自らによる持ち家復興、(8) 子供達のための学校の安全性の向上、(9) 地方レベルの解決策の構築、(10) 現金移転からリスク移転への移行、(11) 零細企業の再建、(12) レジリエンスに向けた災害リスク情報を活用した開発の構築、の12の点です。

シェイラ・シャイード氏、ジェンダーと水連合バングラデシュ(Gender and Water Alliance Bangladesh)チームリーダーは、二つの政策行動を提案しました。(i) 社会的包括の促進と社会的意識の向上、バングラデシュの事例では、災害管理評議会、地方政府、ボランティア活動への女性参加と、経営体への女性の代表の参画のような行動、(ii) ジェンダー理解、男女間の社会的関係性の認識、そして、これらの関係性を社会的に構築し、女性に対してリーダーの役割を奨励することです。

以上の発表を受けた活発な議論の後、IRP運営委員会議長であり、このセッションの議長を務めたステファン・コーラー氏(UNOPSプログラム部門長)は、以下の3つの観点からセッション全体について総括しました。
① 復興フェーズは、Build Back Betterの機会であり、脆弱性を低減し、開発がより持続可能なものとなる点において重要であり、社会的弱者層と社会から取り残された層を包括することが出来れば、さらに成功したものとなるであろうこと
② 事前的投資は、Build Back Betterへ向けた重要な要素であり、開発の持続性を確実なものとすることができること(例えば、災害リスク情報を活用した土地利用計画)
③ ジェンダー、社会的に取り残された層に関して、社会意識、知識、能力開発を向上させることは、復旧・復興過程におけるBuild Back Betterに向けた効果的な準備を促す点において非常に重要であること
最後に、復興過程におけるBuild Back Betterは大規模な制度的、技術的な取組であり、全てのステークホルダー-政府、市民社会(civil society)、プライベートセクター-が協力して共に取り組むことを必要としており、それは、フィリピンにおける"政府一丸となった"アプローチに例えられというメッセージでセッションを締めくくりました。

   (2016/11/04 14:40)

2016年 9月22日(タイ)

ADRC はタイ内務省防災局(DDPM)及び我が国の内閣府(防災担当)と密接に協力し、タイのクラビにおいて、地域に根差した津波防災と新技術をテーマに津波ワークショップを開催しました。
 ワークショップには、タイDDPM及び同地方事務所、民間セクター,NGO及びインドネシアと日本の専門家が参加しました。スパキット・フォパパパンタイDDPM次長の開会挨拶の後、ADRC所長から多岐にわたる津波対策について日本の取組の例を説明しました。セッション1はDDPMのA.ピンタ課長の司会により、インド洋津波の後のタイにおける津波防災の取組について議論しました。セッション2はADRC荒木田主任研究員の司会により、日本とインドネシアから様々な津波対策や技術が紹介されました。この後、Disaster Imagination Game, DIGの発表とトレーニングが行われました。過去の災害の教訓を活かすことで、津波対策をより各地域に適したものとすることができるとともに、ハイテクを活用することで、地域に根差した津波対策をより有効なものとすることが可能であることがわかりました。
(2016/8/15 12:30)



2016年5月17 - 18日(マレーシア、プトラジャヤ)

IMG_9978-1.JPG国際復興支援プラットフォーム(IRP)/アジア防災センター(ADRC)は、マレーシア北大学(UUM)からの公式要請を受け、2016年5月17~18日の2日間、科学大学テナガ・ナショナル (UNITEN)キャンパスで開催された事前災害復興計画に関するオリエンテーション・ワークショップを支援しました。マレーシア北大学は、洪水対策に重点を置いた災害対策研究プロジェクトを実施しているマレーシア国内6大学のネットワークを代表する大学です。

この学術ネットワークは、マレーシア北大学(UUM)、マレーシア工科大学(UTM)、マラ工科大学(UiTM)、科学大学テナガ・ナショナル(UNITEN)、マレーシア科学大学(USM)、マレーシア・イスラム科学大学(USIM)の6つの大学から構成されており、次の3つを目的にしたオリエンテーション・ワークショップの開催についてIRP/ADRCへ要請がありました。① 洪水災害に対する事前災害復興計画を通じた「Build Back Better」への理解を深めるとともに、そこから得た理解を大学課程に取り入れる可能性について検討すること、② 大学の教授陣が、教員、学生、実務家を対象にした「Build Back Better」を目指した事前災害復興計画の研修を実施する能力を高めること、③ 洪水対策をより効果的に実施するために事前復興計画の応用について調査することの3つがその目的です。

約35名の大学教授、講師、マレーシア政府関係者らがワークショップに参加しましたが、その中には、学術ネットワークの構成メンバーである、マレーシア政府の市民防衛局(JPAM)、教育省(KPM)、消防局 (JBP)、ケママン地区、国際 NGO マーシー・マレーシアの代表者らも含まれていました。

今回のワークショップの趣旨を明確にするため、2つのキーノートスピーチが行われました。最初のスピーチは、トレンガヌ州ケママン地区の政府担当官、ロズマン・ロスラン氏から、洪水に対する事前災害復興計画の先進的取組について説明があり、特に、ケママン地区では、ホテルや病院との間に洪水時の協定を事前に取り交わすことを促進していることについて、述べられました。2つ目のスピーチは、マレーシア政府教育省のサイフル・エフェンディ氏から公立学校の防災対策に関するガイドライン案について述べられました。また、参加者によるグループ演習では、2つのことが成果としてまとまりました。一つは、マレーシアの事前災害復興計画に対するチェックリストであり、もう一つは、生活復興に対する戦略と行動をひとつに整理したものでした。

次なるステップとして、参加者は、実際に集まるかヴァーチャルに集まるかは別として、引き続き、今回の議論を行っていくことに賛同しました。次に取るべきフォローアップの行動としては、① ケママン地区の洪水からの復興事例を文書として取りまとめ、IRP/ADRCへ報告すること、② IRP/ADRCの事前災害復興計画に関する資料を調べて、大学課程に組み入れた講義摘要案の作成を検討すること、③実務家や政策決定者向けのハンドブックを含めて、洪水からの災害復興に関するナレッジプロダクトを開発することの3つが挙げられました。

今回のワークショップを主催した洪水対策研究プロジェクトのための学術ネットワークは、マレーシア政府の国家安全保障会議、気象庁、かんがい排水局らと密接に連携を取りながら、プロジェクトを進めていく予定です。

(2016/05/17 14:40)

2016年4月29日(フィリピン、マカティ市)DSC04683-1.JPG

国際復興支援プラットフォーム (IRP)/アジア防災センター(ADRC)は、マニラ気象台の要請を受け、SMプライム(フィリピンの不動産開発大手企業)及びフィリピン災害復興基金と協力し、2016年4月29日にフィリピン、マカティ市のアジア経営大学院で開催された「事前災害復興計画に係るオリエンテーション・ワークショップ」の支援を行いました。

このワークショップには、市民社会(シビル・ソサエティ)や科学界、学術団体、マスメディア、地域社会の代表者など、官民セクターから約90名の参加者が集まり、事前復興計画の本質について学びました。参加者の構成が多様性に富んでいたため、効果的に事前復興計画の演習を実施することが出来、また、復興過程においてお互いの機能を補完的に支援することを促すことも出来ました。

今回のワークショップでは、世界中の災害復興の経験から得られた、戦略、行動、事例研究を含む現時点のツールや経験に基づいて、事前復興計画を策定するための様々なアプローチを探ることが出来ました。特に日本において、阪神・淡路大震災(1995年)、東日本大震災(2011年)、そして、熊本地震(2016年)の復旧・復興過程で活かされた事前の災害時応援協定や復興支援協定などの経験や教訓は注目を集めました。

また、フィリピンからの著名なスピーカー、とりわけ、マニラ気象台のアントニア・ロイザガ氏、SMプライムのリザ・シレリオ氏、フィリピン災害復興基金のギレルモ・ルーズ氏、フィリピン市民防衛局のアレキサンダー・パマ大将、そして、フィリピン経済開発局のレメディオス・エンデンチア氏から、事前復興計画の重要性について強調する発言が際立ちました。

ワークショップでの発表者は、総じて、事前復興計画が本質的であることを認識しており、さらに、政府関係機関や地域社会のセクターは、災害復興の過程において、同じような組織的、政策的な課題に直面することが、事前復興計画の重要性を高めていると考えていました。例えば、災害に対するガバナンスや財政管理、効果的運用の問題、被災地における再開発基準や輸送の問題、被災者の健康・生活面の問題などは、全てのセクターにおいて共通の課題として考えられます。したがって、事前復興計画をあらかじめ策定しなければ、社会全体で巨大な損失が連動して発生することとなるのです。

事前復興計画を策定することの利点として、まず、第一に、全てのステークホルダーが、分野横断的、学際的、省庁間・部局間が協力して、事前復興計画を策定することによって、復興の速度を速めることが出来ます。また、お互いに協力した計画策定と実行が促され、不明確さや、重複、ボトルネックとなる部分を最小限にすることが出来ます。第二に、全てのステークホルダー間のさらなる強力な関係を構築することが出来て、災害直後のストレス下での不適当な決断を避けることが出来ます。全てのステークホルダーが復興への全面的な参加・協力に備えることによって、自ら積極的に関与し、事前にリスクを知悉したうえで決断をすることが容易になります。最後に事前復興計画の策定は、復興過程を財政的に支援するための仕組み(例:事前復興支援協定や契約によるサービス提供など)をあらかじめ確立することが出来ます。

今回のワークショップでは、フィリピン火山地震研究所から提供されたメトロ・マニラ地域の地震シナリオを使用することによって、主に2つの成果を上げることが出来ました。一つは、「事前復興計画のためのチェックリスト」であり、もう一つは、「事前復興支援協定のひな型」です。今後、参加者は、フィリピン政府災害対策調整会議とともに、今回の議論をさらに前向きに進めていくことに同意し、災害復興過程における事前復興支援協定を実現するための選択肢を調査していくこととなりました。

(2016/04/29 14:40)

2014年12月9~10日(バングラデシュ、ダッカ)

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バングラデシュはこれまで災害に対して脆弱な国であったものの、災害復興はインフラやコミュニティ、国民生活を強化する絶好の機会であるという認識に基づき、防災・救護省を中心に、過去の復興における取組や政策、計画を見直し、減災に向けた「Build Back Better」に取り組もうとしています。

このような状況の中、今回、防災・救護省は、バングラデシュ災害復興戦略研究所(ISRSDRR )及びIRP/ADRCと共に、現地パートナーである国連開発計画(UNDP)等の協力も得ながら、ダッカにおいて「IRP復興ワークショップ」を開催しました。

ワークショップには関係機関の代表50名以上が参加し、「Build Back Better」の推進や持続可能な開発のための土台作りに向けた議論を行いました。

開会式では、IRP/ADRCによる災害復興の主要原則についての基調講演に続いて、防災・救護大臣、同省防災部長、国会防災委員会委員長がそれぞれ、防災の重要性についてのスピーチを行いました。

ワークショップでは最終的に、国及び地方政府における復興行政機能の制度化、政府機関における復興予算の確立、復興に係る協力のしくみづくり、といった提案がなされ、また今後、防災・救護省が関係機関と協議しながら、国の復興プラットフォーム設立に向けて取り組んでいくこととなっています。

   (2014/12/17 14:40)

2014年11月11-12日(エルサルバドル、サンサルバドル)el salvador.JPG

 

  ADRC/IRPは、中米防災センター(CEPREDENAC)と共に、UNISDR及びUNDPの協力を得ながら、復興ワークショップ及び復興プロセスに係る政府間協議をサンサルバドルで開催しました。今回のワークショップの目的は、政府機関や各都市が知識を共有するとともに、それぞれが持つプログラムを改善していくことであり、「国及び地方レベルで復興プロセスをいかに制度化してきたか」、「制度的、政策的にこれまでどのような対策がとられてきたか」等について議論を行いました。

   ワークショップにはパラグアイ、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドル等、中米各国の政府職員、また世界銀行やスイス開発委員会、UNISDRからの代表など40名以上が参加し、ADRC/IRPは復興ガイダンスノートなどのツールや日本をはじめとする世界各地の復興事例を紹介しました。

    議論の中で、もっと優良事例や復興の教訓などを発信し、このワークショップの成果を他の国、地域と共有すべきであること、2015年以降の国際防災枠組における復興の問題を考える必要があること、などの意見がありました。さらに具体的な取組として、(1)災害が起こる前に、復興枠組・計画を準備、検討、決定する、(2)防災の主流化を図る、(3)復興計画の評価・モニタリングのためのしくみを作ることが提案されました。また、今回のワークショップでは、中米にはもっと世界と共有すべき復興の経験があると感じられました。

(2014/11/25 14:40)

2014年11月3~5日(フィリピン、マニラ)


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 公共事業にも大きな関わりを持つボニファシオ地所サービス社(BESC)からの依頼により、ADRC/IRPはUNISDRのグローバル教育トレーニングセンター(GETI)と協力し、ボニファシオ・グローバル・シティー(BGC)の防災行動計画策定を目的とするワークショップを開催しました。

 ワークショップにはBGCの6つの地区から地方政府関係者、民間ディベロッパー等70名以上が参加し、災害時の復旧・復興についての経験発表や意見交換を行い、最終的にBGCの防災行動計画における戦略・方策をとりまとめました。また、次の段階として、今後以下のことに取り組むこととしています。

・今回のワークショップの結果を基に、他の関係者・専門家、地方政府関係者等と協議を行い、策定委員会やコンサルタントの協力を得ながら提案をとりまとめる。
・防災行動計画策定においては、地域の他の既存の防災計画、開発計画や国家災害リスク削減委員会(NDRRMC)の枠組に統合又はリンクさせるため、行動計画案を既存の計画と照らし合わせながら検討し、また各関係機関に意見照会を行う。
・BESCはBGCから防災行動計画の承認を得る。当ワークショップ参加者は計画の担当者として、それぞれのトップに計画策定の方向性を示し、また住民に情報を周知させる。

 今後、BESC内に公式に防災行動計画の調整・実施のための組織が作られ、リスク評価や情報伝達、行動計画のシミュレーション等を行うこととなります。また、行動計画を維持していくには、継続的なモニタリング・評価、訓練の定期的な実施、住民の協力、そして計画をうまく運用し、防災サミットを開催することなどが必要であると考えられます。

   (2014/11/07 14:40)

2014年5月12日~14日 (カタール、ドーハ)


0 Qatar group.JPGカタール内務省の常設緊急事態委員会からの要請により、災害時に政府の開発活動が即座に平常に復帰できることを目的として、復興ワークショップを開催しました。カタールは災害が少ない国である一方、政府は近隣国での災害、例えばサウジアラビアでの洪水や湾岸諸国での紛争などを想定して、防災システムを強化したいと考えており、さらに、2022年のサッカー・ワールドカップ大会など、国際的なイベントを開催する時に、システムが有効に機能することを目指しています。
IRP/ADRCは、アラブ地域のUNISDR及び国際訓練教育機関(GETI)と協力し、5月12~14日、カタール・ドーハにおいてワークショップを開催しました。ワークショップの第一の目的は、政府職員に対して災害後の復興活動のコンセプトを理解させること、また民間防衛局が構想しているカタール復興枠組の策定準備を行うことです。
IRP/ADRCは、東日本大震災や阪神・淡路大震災の教訓など、防災・復興と持続可能な開発を結びつける事例となった世界各国の災害復興の経験をドーハの専門家と共有し、さらには政府の防災担当職員の知識を強化し、またその知識をいかに長期開発計画に有効に統合していくのかを示しました。
 カタール政府職員及び民間セクターから約55名がワークショップに参加し、復興枠組のための戦略や活動のあり方について探り、またUNISDR及びGETI関係者、またカタール市民防衛局関係者も議論に参加して知識、経験を共有しました。開会式には、内務省高官の他、常設緊急事態委員会事務局長のハマド・オスマン・N・アルデハイミ准将が参加され、防災・復興に関する知識の強化等、ワークショップへの期待を表明されました。参加者は、カタール政府の既存の活動を強化するため、世界中の経験から得られた様々なコンセプト、戦略、活動を学びました。
 今後に向け、カタール政府は現在、復興枠組案作成のためのフォーローアップ・ワークショップの実施を検討しています。

(2014/05/21 14:30)

2014年4月22~24日(タイ、バンコク)

ADRCは、2014年4月22~24日に、タイのAmari Watergate Hotel Bangkokで行われた国際防災戦略アジアパートナーシップ会議に出席しました。この会議はアジア各国の防災行政担当者に加え、関連する国際機関を含め、約170名の参加者がありました。ADRCはこの会議で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とともに、本年3月に開催されたアジア防災会議(ACDR2014)での会議成果とセンチネルアジアプロジェクトに関する発表を行いました。

3日間にわたる会議の内容は以下の通りです。
・第6回アジア防災閣僚会議(AMCDRR)に向けた準備
・各ステークホルダーグループとの関係維持
・兵庫行動枠組み(HFA)の進捗状況把握と評価、HFA2に向けた施策の進捗状況の把握手法のあり方

今回の会議は、本年6月に同じくバンコクで開催が予定されている第6回アジア防災閣僚会議AMCDRR、さらには来年3月に仙台で開催されるWCDRRの準備会合としての役割も担っており、アジア地域でのHFAの成果やポストHFAに向けたインプットなどを中心に議論が行われました。

(2014/5/1 13:40)

2014年2月19~21日(フィリピン、セブ市)

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 IRP/ADRCは2014年2月19~21日、フィリピン・セブ市内において台風「ハイエン」後の復興計画ならびに次なる災害に備えるための「フィリピン地方行政官向け人材育成・復興計画ワークショップ」を開催しました。ワークショップ期間中は、フィリピン中部を襲った超大型台風「ハイエン」で被災した自治体への復興計画策定に係る専門的アドバイスを行うとともに、被災自治体の担当者が、防災・復興と持続可能な開発をリンクさせながら業務を推進できるように災害復興に係る世界各国の経験と教訓の提供を行いました。このように、IRP/ADRCでは、長期的な観点により、地方自治体における防災行政能力の向上ならびに、気候変動対応策としての防災の推進、災害復興計画・長期的開発計画への防災の要素の取り込みなどを推進しているところです。
 参加者は、セブ州、レイテ州、サマール州、タクロバン市、パロ市、バゼイ市など台風被災地の州・市から50名を超える地方政府職員により構成され、大規模災害からの復旧、復興の方針について、議論を行うとともに、UNISDR-GETI(韓国にある国連ISDRグローバル教育・研修所)やフィリピン国防省市民防衛局、GIZフィリピン事務所の代表者とも意見交換し、中央・地方レベルを問わず、国内外での知識と経験を共有しました。とりわけ、国防省市民防衛局副局長のロメオ・ファハルド氏、同省市民防衛局第7地区長のディナ・モランテ氏、セブ州知事のマーク・トレンティーノ氏などから国レベルの復興政策についての解説により、参加者は一様に大いに刺激を受けたようで、IRPの推進する「よりよい復興」の概念や「復興ガイダンスノート」に掲載されている多様な戦略・取組とともに、各自治体の状況に合わせた復興の重要性を確認したところです。
 今回のワークショップの成功を受けて、今後、各参加者が所属する地方自治体では、防災関係者、特にコミュニティと共に復興計画がさらに練り上げられることとなり、ワークショップ参加者が中心となってワーキング・グループの立ち上げや、修正案の作成、他部局への意見照会などを経て、最終的には、各地方自治体の委員会において採択されたのち、台風ハイエン復興に係る大統領補佐官パンフィーロ・ラクソン氏あてに提出され、予算化実現のための一助になることが期待されています。

(2014/3/3 14:30)

 

2013年10月23日~25日(レバノン、ベイルート)


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 国際復興支援プラットフォーム(IRP)/アジア防災センター(ADRC)は、10月23日~25日、レバノンのベイルートにおいて、EC及びUNDPレバノンの協力を得て復興ワークショップを実施し、レバノン政府の様々な部門から約25名の職員が参加しました。

 ワークショップでは、復興計画について様々な議論がなされ、特に、災害及び紛争後の「よりよい復興」について、地域又は世界各地の事例を参考にしながら理解を深めました。IRP/ADRCがとりまとめた世界各地の復興の教訓が既存の取組に新たに組み込まれ、また、ワークショップの成果として、災害及び紛争後の復興枠組についての戦略的提言をとりまとめました。(詳細は英語版参照)

(2013/11/18 14:30)

2013年10月15日~17日(フィリピン、マカティ市)


国際復興支援プラットフォーム(IRP)/アジア防災センター(ADRC)は、10月15日~17日、フィリピンのマカティ市からの要請により、災害復興枠組の作成にかかるワークショップを開催しました。マカティ市は経済の中心地に位置することから、今回は特にマカティ市長の希望により、BCPを組み込んだ内容としました。

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市の様々な部門の職員約50名が参加し、IRP/ADRCがとりまとめた「ガイダンス・ノート」や世界各地の復興の教訓を参考にワークショップに取り組み、その成果を「マカティ市復興枠組」の素案としてとりまとめました。今後、ワーキング・グループが結成され、市各部門の意見照会を行った後に復興枠組案を作成、今年12月に市議会に提出される予定となっています。(詳細は英語版参照)

(2013/11/18 14:30)

2013年9月25日~27日(南スーダン、ジュバ)


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 2011年7月に独立した新しい国、南スーダンにおける防災制度の確立という重要な局面に貢献するため、国際復興支援プラットフォーム(IRP)とアジア防災センター(ADRC)は、9月25日~27日、域内協力機関である政府間開発機構(IGAD)の協力を得て、南スーダンの首都・ジュバ市内において同国政府職員向けの復興ワークショップを開催しました。また、ワークショップには日本から講師として内閣府(防災担当)も参加されるなど、多様な防災関係者が集いました。
 ワークショップには南スーダン政府の様々な省庁から25名のハイレベル政府職員が参加し、講義やグループワークを通じて、干ばつ・洪水等の自然災害や紛争からの復興計画について統合的・戦略的な提言の作成等を行いました。(詳細は英語版参照)

 (2013/10/3 14:30)

2013年7月29日~8月3日(エチオピア、アディスアベバ)


 政府間開発機構(IGAD)の協力を得て、国際復興支援プラットフォーム(IRP)及びアジア防災センター(ADRC)は、エチオピアのビショトゥフのドリームランド・ホテルにおいてエチオピア政府職員を対象に(2013年7月29~30日)、またアディスアベバのパノラマ・ホテルにおいてソマリア政府職員を対象に(2013年8月1~3日)災害復興計画ワークショップを連続して開催した。このワークショップは、欧州委員会(EC)のファンドにより、IRPを通じて国連国際防災戦略事務局(UNISDR)が実施している「地域に於ける災害復興計画作成能力強化」プロジェクトとして、アフリカの角地域で予定されている3つのワークショップの一環であり、3つ目のワークショップは2013年9月25~27日に南スーダンで開催されることとなっている。これらのワークショップの目的は、地域において復興専門家を養成し、またIGADにおける待機能力を構築することであり、この目的を達成することにより、災害復興計画作成に係る技術的支援を望む地域の全ての国が支援を受けることが可能となる。

Group Ethiopia.JPGエチオピアからは約25名、ソマリアからは約20名の政府職員がそれぞれのワークショップに参加した。各参加者は災害危機管理及び長期復興に係る知識・経験を持つ、様々な省庁出身の高官であり、さらに、当ワークショップが当該地域特有の知識、域内の経験や国際的な専門知識を提供できるものとするため、国連開発計画(UNDP)、国際労働機関(ILO)、世界保健機関(WHO)、JICA及びアフリカ災害危機管理センター(ACDRM)といった国際機関の代表も参加した。ワークショップの開催地となったエチオピアからは、アト・ミティク・カッサ防災担当大臣が両ワークショップの開会に参加され、またサイド・ユスフ・ノア在エチオピア・ソマリア大使/アフリカ連合常駐代表が初日のソマリア政府職員対象ワークショップを訪問された。

Group Somalia.JPGワークショップでは、復興計画作成の様々な面について議論されたが、特に長期の干ばつや大洪水後の復興過程の中で予想される課題に対応するための、「よりよい復興」の手法、戦略について深く検討された。IRP/ADRCは主にファシリテーターの役割を担い、WHO、ILO、UNDPのパートナー機関の参加者からは、地域におけるそれぞれの活動に基づく専門知識や経験を提供いただいた。議論の中からは、以下のことが明らかになった。まず第一に、地域における災害対応について、「危機管理」から「リスク管理」へと災害対応にパラダイムシフトが起こっており、新しいパラダイムは事前復興計画の重要性を包含し、災害管理をより広い、包括的な視点から捉えているということ。第二に、政府が率先している災害リスク管理活動は兵庫行動枠組(HFA)に沿ったものであり、言い換えるならば、各政府はHFAに示されている優先行動に従って現地化、最新化を図っているということ。最後に、政府が災害復興計画を災害リスク管理や持続可能な開発に統合しようという動きがあることである。その一つの例がエチオピア政府の災害リスク管理戦略プログラム及び投資枠組(DRM-SPIF)であり、これは災害リスク管理政策を全面的に実現するための投資を定め、優先するもので、多くの優先分野の中の一つとして、コミュニティが「よりよい復興」を実現し、将来の災害に対してより強くなるための「災害復興計画づくり」が位置づけられている。IRP/ADRCが世界中の様々な経験から取りまとめた復興の教訓が、既存の政府の活動にさらに加わり、干ばつ及び洪水の復興計画に対して統合的な戦略提言を行ったことが、ワークショップの大きな成果となった。 

(2013/8/12 14:30)

2013年5月21日~23日(スイス、ジュネーブ)

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会場のジュネーブ国際会議場
(UNISDRのHPより)

ADRC及びIRPは、5月21~23日(19及び20日にもプレイベントを実施)の間、スイス・ジュネーブ市国際会議場において開催された「第4回防災グローバル・プラットフォーム(GP)」に参加しました。同会議は、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)が主催し、世界の防災関係者が一堂に会する2年に1回の機会です。今年は171の中央/地方政府の代表に加え、国際/地域機関、学会、民間セクター、女性/障がい者/高齢者/子ども等の安全に関する市民団体等から延べ約3,500名が参加しました。

今回のGPの大きなテーマは、こうした防災関係者の力を結集させる機会のほか、防災に関する世界的取組み指針である「兵庫行動枠組」(HFA)の目標年次を2015年に控え、HFAの進捗状況の確認と、それらを踏まえ、次の行動枠組み(HFA2)の在り方に関して議論することです。

GPの開会式は、21日の9:30から大会議場にて開催され、開催国スイス連邦のマウラー大統領、国連のエリアソン事務局次長をはじめ、ナミビア・ニュージーランド等各国の代表が挨拶を行いました。

この後、10以上の会議室に分かれて、参加国等からの公式ステートメント、参加機関の事業内容や研究成果等を紹介する延べ170のイベントが開催されました。

ADRCは、21日の14:45から16:15の間、アジア災害予防センター(ADPC)、アジア防災・災害救援ネットワーク(ADRRN)と共催して、「アジア地域における防災協力~技術革新と協働による災害レジリエンス構築」と題する会合を開催しました。同会議においては、中央政府レベルの防災協力のネットワークのハブであるADRC、アジア工科大学を母体とし特に東南アジア地域において高度な技術協力プロジェクトを行っているADPC及び防災に関するアジアのNPOのネットワークであるADRRNがそれぞれの業務における地域内協力の特長を紹介しました。ADRCからは、中央政府レベルの国際防災協力のgood practiceとして、日本の宇宙航空研究開発機構等各国の宇宙開発機関と連携して実施している「センチネル・アジア」の取組みについて紹介しました。この後討議が行われ、アジアには既に域内協力機関が重層的に存在しており、各機関がその特徴を生かして積極的に協力関係を深めるべき等の意見が出されました。

この会合と前後しますが、当日14:00からJICAと国連開発計画との主催で「防災の経済学-防災投資を通じた持続的開発の推進」が開催されましたが、これは、JICAが昨年度実施した(ADRCは委員として参画)、防災投資が後の経済成長に与える貢献の定量的把握手法の紹介であり、多くの国際機関等から参加がありました。

こういった行事以外にも、期間中には各国・機関間の情報交換等の場が持たれました。22日、ADRCは、昨年12月に新たにメンバー国となったイラン・イスラム共和国の防災組織の高官(ガダミ内務省次官兼防災庁長官)と会談の機会を持ちました。次官からは同国の防災力向上に向けADRCの協力を仰ぎたい由の発言があり、当方からは客員研究員招聘等ADRCの事業の展開により同国の意向に沿いたい旨回答しました。なお、この会談の概要は後日イラン防災庁のHPでも紹介されました。

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イラン防災庁ガダミ長官(左)と会談するADRC名執所長
(イラン防災庁HPより)


最終日となる23日には国際防災復興協力機構(IRP)の主催するフォーラムが開催されました。内容の詳細は次の記事をご覧ください。

同日16:30から大会議場において閉会式が開催されました。まず議長(ダニデン・スイス開発協力機構会長)から議長サマリーの案が提示されました。ワルストロムUNISDR特別代表から参加者への謝辞が述べられた後、日本国政府代表の亀岡偉民 内閣府大臣政務官(防災担当)から、日本での開催が決定している次期国連防災世界会議について、2015年3月に仙台市で開催することを表明して3日間の会期を終了しました。

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閉会式において次期防災世界会議の仙台開催を発表する亀岡大臣政務官
(画面中央)



(2013/06/13 13:00)
2012年10月22日~25日(インドネシア、ジョグジャカルタ)

アジア防災センターは、2012年10月22日から25日までインドネシア、ジョグジャカルタで開催された第5回アジア防災閣僚級会議(AMCDRR)会議に参加しました。同会議には、国連国際防災戦略(UNISDR)のワルストロム事務局長、50カ国以上のアジア・太平洋の閣僚や、各国政府の防災機関、国際機関、NGOから多くの参加者がありました。

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会議においては、地域レベルにおける減災及び気候変動適応の取組みを開発政策の柱にする、いわゆる「防災の主流化」を中心の議題とし、兵庫行動枠組が終了する2015年以降の新たな国際防災の枠組みにこれらの考え方を反映させていくべきとの議論が行われました。


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アジア防災センターはこの会議の中で、本会議に先立って開催された「インドネシアと日本の間の減災協力のための専門家会合」(インドネシア国家防災庁と国際協力機構共催)において会議の進行役を務めるとともに、本会議後に国際協力機構と共同してシンポジウム「兵庫行動枠組後にむけた防災の主流化と巨大災害からの教訓」を開催し、「巨大災害の教訓と防災主流化への連関」と題する発表を行いました。また、国連災害管理・緊急対応のための宇宙情報プラットフォームの主催する「アジアにおける巨大災害の教訓に基づく防災実践の改善 ~宇宙工学の関わりについて~」において、「津波の影響を評価するための宇宙情報の効果的利用」と題する発表を行いました。

(2012/11/7 13:40)
2012年5月14日15日 シンガポール

ハーバード・ケネディ・スクールとシンガポール大学は共同でアジア公共政策フォーラムを開催いたしました。
フォーラムには大学、研究機関、民間企業、政府などから約80名が参加し、アジアの災害対策をテーマに各種報告が行われ、活発な議論が展開されました。
民間企業のBCP取組推進をテーマにしたセッションではADRCがモデレータ-として参加し、効果的な官民連携の促進に向けた公共政策の在り方について議論を行いました。
http://www.ash.harvard.edu/ash/APPF

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(2012/5/17 11:30)

2012年2月14日-16日(マレーシア、クアラルンプール)


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アジア防災センター(ADRC)は2012年2月14日から16日に亘り、マレーシア・クアラルンプールにて地方行政官を対象とした防災能力の強化研修を実施しました。これは2009年よりマレーシア国家安全保障会議(NSC)とADRCが準備を進めてきたものです。マレーシア全国の防災担当地方行政官にNSC、関連省庁を加え約80人が参加しました。

本研修は2010年に実施した講師育成研修(TOT)に続くもので、TOTに参加したNSC、気象局(MMD)、関連省庁の職員が今回講師を務めました。今回の研修に参加した地方行政官はコミュニティ防災の担い手としても期待されており、研修プログラムにおいては、NSC指令(Directive)、洪水対策、早期警戒、日本及びマレーシアでの津波からの復興に関する講義と、コミュニティ防災をテーマにしたグループディスカッションを扱いました。参加者の関心は非常に高く、講義、グループディスカッションでは活発に意見が交換されました。

本研修をもって、同国での研修事業は終了となりますが、これを機に各地で地方行政官及びコミュニティを対象とした研修が展開され、同国の災害対応能力強化につながることが期待されます。


(2012/2/27 17:40)

2012年1月27日~29日(インドネシア・ジャカルタ)


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アジア防災センター(ADRC)は2012年1月27日から29日にかけ、インドネシア・ジャカルタにて、防災担当行政官に対する研修を実施しました。これは2008年からADRCが実施するアセアン諸国を対象とした防災対応能力強化事業の一部で、今回はインドネシア国家防災庁(BNPB)と協力し、同庁の職員を対象に講師育成研修(TOT)を実施しました。

プログラムは、災害からの復興、コミュニティの意識啓発のありかたなど、災害リスク管理に関する講義と、より効果的な研修手法の習得に関するものに分かれ、3日間という短期間ではあったものの、夜遅くまで発表準備を行うなど、集中した研修となりました。参加した行政官20名はグループに分かれ各自の専門分野に関して発表を行い、議論や評価を通じて理解を深め、研修技術の向上を確認することができました。


今後、インドネシア各地で地方行政官・コミュニティを対象とした研修が予定されておりますが、その際には今回受講した職員らが講師役を務めることになります。受講者の今後の活躍が期待されます。

(2012/2/8 17:40)

2011年12月13-14日(ブルネイ)

アジア防災センターは、日本アセアン統合基金の資金供与を受けて2008年度からGLIDEを用いた災害データベース構築事業を実施しています。 本事業はアセアン各国に対しGLIDEの理解及びGLIDEを用いた災害データベース構築を目的とした研修を行っております。
P1040877.JPGのサムネール画像
 2011年12月13-14日には、ブルネイ大学において、National Disaster Management Center (NCDM) の連携のもと、UNISDRと協力し、GLIDE及びDesInventarの操作研修を行いました。
 
政府の関係部門から約25名の参加があり、関心の高さが窺えました。今後ブルネイ政府と更なる活用に向けて検討を行っていきたいと思います。
(2011/12/14 11:30)
2011年12月9日(台湾、台北)

2011年12月9日より台湾の国家災害防救科技中心が主催する巨大都市型地震災害とBCP事業継続計画に関するワークショップが台北で開催され、アジア防災センターも講師として参加いたしました。
ワークショップではアジア防災センターより地域における民間部門の事業継続能力(BCP)向上の重要性やAPECアジア太平洋経済協力の地域における民間企業のBCPへの取組状況について発表を行いました。80名の行政関係者、公的機関、民間企業、研究者、学生などが参加し、民間企業の災害時の役割や災害に対する事前準備の必要性などに関する活発な議論が行われ、関心の高さが窺えました。
(2011/12/9 11:30)

2011年11月10日 (インチョン、韓国)


韓国の法制処(Ministry of Government Legislation)(日本の内閣法制局に相当)が主催する国際会議The Asian Forum of Legislative Information Affairs(AFOLIA)の中の一つの会議として、法制処と危機管理庁(NEMA)の共催によりInternational Conference on Disaster Risk Reduction Legislation and Policyが開催され、アジア防災センターも招待され参加しました。

2011_11_14 002.jpg同会議中のPart I. Disaster risk reduction legislation and policy in Korea, china and Japan and cooperative measuresというセッションにおいて、主催者からの要請により、Disaster risk reduction legislation and policy in Japanという題目で日本の法制度や政策の概要についてとして説明を行い、議論を行いました。会議には、中国政府防災担当部局(民生部国家減災センター)、国連機関(UNISDR, UNESCAP等)、大学等から多数の参加がありました。また、フォーラム全体については、韓国の法制処としては初の試みとのことでしたが、防災以外の他の分野も包含する大規模なものであり、韓国政府のアジアにおけるイニシアティブ発揮への意欲の一端を垣間見ることができました。

防災の会議では、ポストHFAへの関心が徐々に広がり、また、国際災害対応法(IDRL)の必要性が議論されている最近の状況において、このような法制度に的を絞った議論は意義が高いものと思料され、今後の展開が期待されます。

(2011/11/12 13:10)

2011年10月31日~11月1日 (ジャカルタ、インドネシア)


本シンポジウムはインドネシア政府、ERIA(Economic Research Institute for ASEAN and East Asia、在ジャカルタ)、ハーバード大学がASEAN事務局との協力で開催したものであり、ASEAN事務局長Dr. Surin Pitsuwanも開会式、閉会式に参加しました。2011_11_04 018.jpg

2015年の創設を目指すASEAN共同体に関係する幅広い議論が行われた。主要テーマに沿って、Session 1: Moving the ASEAN Economic Community Forward into 2015 and Beyond:Engendering a Competitive, Equitable, Innovative and Sustainable ASEAN、Session 2: Moving the ASEAN Community Forward through Strengthening of Regional Corporation: Engendering a Resilient and Harmonious ASEAN、Session 3: Achieving an Outward Looking ASEAN Community: Political and Economic Perspectiveの3つのセッションが設けられ、アジア防災センターは主催者からの要請により、Session 2において「Strengthening regional cooperation in times of disaster」という発表及び議論を行いました。なお、同セッションではニュージーランドからもクライストチャーチの地震に関連した報告もありました。

会議の成果文書であるJakarta Framework on Moving ASEAN Community Forward into 2015 and Beyondでは、災害対策も食糧やエネルギーとともに重要な課題であることが述べられることとなりました。

(2011/11/2 13:10)

2011年10月31日-11月2日(中国、北京)

アジア防災センターは、2011年10月31日から11月2日まで中国、 北京で開催されたIRDR災害リスク統 合研究会議2011に参加しました。この中国での会議はIRDRと中国科学技 術協会の主催により実現したもので、40以上の国・地 域から300人に上る自然科学・社会科学の研究者、国・自治体などの 政策立案者、政治家などの関係者が集いました。IRDR災害リスク統合研究はICSU国際科学会議、ISSC国際社会科学会議、UNIDSR国連国際防災戦略の共催により設置されたネットワークで、自然災害が社会へ与える影響を軽減するために、様々な専門的学問領域の研究成果を統合活用し政策立案のプロセスや機能の向上を図ることを目標にしています。
IRDR会議は、3日間の議論を通じ関係者間で合意された、統合研究、協働、グローバルスタンダード、教育、啓発、資金調達等の重要テーマ盛り込んだ2011年北京宣言を発表して終了しました。

(2011/11/2 11:30)
2011年10月27日(インドネシア、ジャカルタ)

アジア防災センターは2009年から「地球規模課題対応国際科学技術協力事業 -インドネシアにおける地震火山の総合防災策-」の実施機関のひとつとして、プロジェクトに参加してきました。そして、2011年10月27日から29日にかけて、インドネシアのジャカルタにおいて最終報告会が開催されました。最終報告会においては、各研究グループから調査結果が報告されました。アジア防災センターからは防災教育事業の今後の課題や成果物について、さらに、インドネシア側の政府及び防災関連機関と構築された連携体制について発表を行いました。
(2011/11/01 18:30)

2011年10月3日~21日(パプアニューギニア、サモア)


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アジア防災センターは2011年10月、大洋州のパプアニューギニア、サモアを訪問し、防災関係機関、過去の災害被災地にて災害リスク管理体制や取り組みについて聞き取り調査を行いました。両国ともに火山、地震・津波、サイクロン等、多様な災害リスクを有しており、リスク評価や早期警戒、住民への啓発等の取り組みが重要視されていました。

また10月11日、パプアニューギニアでは国連国際防災の日のイベントに参加しました。この啓発活動はアジア防災センターのカウンターパートである国家防災センター(NDC)とISDR、UNDPが主催したもので、関係機関、NGOからの出展があり、小中学生を含む約500人を集め、大変な盛況でした。サモアでも2009年の津波災害を受け、コミュニティを対象とした活動が活発に行われていました。


(2011/12/15 17:40)

2011年8月29日~9月1日 (ハノイ・フエ・ホーチミン、ベトナム)


防災分野におけるICTの活用方策に関する調査の一環として、8月29日から9月1日の4日間にわたり、ベトナムのハノイ、フエ、ホーチミンを訪問し、ベトナム政府の農業・地方開発省や天然資源・環境省などの政府機関及びJICA関係者に対するインタビュー及び関連資料の収集を実施しました。

ベトナムにおける防災分野におけるICTの活用は、気象予測・観測、リスクアセスメントやリスクマッピング、コミュニティや住民への早期警戒報等において着実に進展しています。一部には最先端のICT技術も観測基地を結ぶブロードバンドの導入や携帯電話による自動的な観測などが見られますが、その多くは実験的なものに限られます。

2011_09_01 043.jpgのサムネール画像のサムネール画像台風や洪水などの典型的な気候・水関連災害に対する準備は比較的良く進展している一方で、地滑り、土砂災害、地震や火山などへの準備は必ずしも十分とは言えない状況です。例えば、津波の警報システム(警報タワー)が近年ベトナム中部のダナン市で整備され始めたが、まだ十分ではなく、今後の更なる整備が必要です。また、災害対応能力の更なる向上のためには、様々な機関が情報を共有できるシステム、リモーとセンシング、画像情報システム、リアルタイム計測センサーなどの活用が考えられます。

なお、本調査の結果は今後の協力案件の形成に活用される予定です。

(2011/09/02 13:10)

2011年6月27日~29日(タイ、バンコク)


2011_07_01 011.JPG2011年6月27日~29日、バンコクの国連コンフェレンスセンターにて、アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)の主催により、Expert Group Meeting on Regional Knowledge and Cooperation for Comprehensive Multi-Hazard Risk management in Asia and the Pacificが開催され、要請によりアジア防災センターは参加しました。この会合には、各国の代表、国連機関等からの参加があり、①Asia Pacific Gateway on Disaster Risk Reduction and Development、②Data for Disaster Risk Reduction and Assessment、③Regional Cooperative Mechanism on Disaster Monitoring and Early Warning, Particularly Drought、④Asia Pacific Disaster Reportに関し、現在の課題や今後の必要な取り組みについての議論が行われました。アジア防災センターとしては、災害に関するデータ整備の重要性、アジア防災センターが普及している世界災害共通番号(GLIDE)の活用、東日本大震災をはじめとして具体の災害に関する経験の共有の必要性等について説明を行いました。

また、6月29日~7月1日の日程でUNESCAP防災委員会が開催され、その初日アジア防災センターもオブザーバーとして参加しました。アジア太平洋地域における防災協力に関しアジア防災センターがその実施機関として貢献していることに関し複数の国の代表から言及があり、アジア防災センターとしても引き続き諸活動を通じて各国と協力を推進していくこととしました。

(2011/07/04 13:10)

2011年3月14~17日(ミャンマー・ヤンゴン)


myanmar_20110317.jpg2011年3月14日から17日にかけ、ミャンマー社会福祉省救援定住局(RRD)とADRCは地方行政官能力強化プロジェクトにおける講師育成研修をヤンゴンにて実施しました。これは2008年からADRCがアセアン各国で実施しているプロジェクトの一部で、ミャンマーとは2010年から準備を進めてきました。本研修にはヤンゴン、マンダレー、エヤワディ地区からの行政官、防災関連省庁、NGOから専門家、RRD、ADRCスタッフを含む約30名の参加があり、早期警報、被害・ニーズ評価、地震・津波、気象災害等の講義と、フィールドでの活動としてヤンゴン郊外でタウンウォッチング、ハザードマッピングが行われました。今後、上記3地区で地方行政官を対象とした研修が予定されており、本研修に参加した行政官が講師を務めることになっています。


研修開始の前、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の犠牲者に対して黙とうがささげられました。

(2011/03/28 17:40)

2011年3月1日~4日(パキスタン、イスラマバード)


パキスタンにおける水関係災害に対する防災対応能力の向上、宇宙技術や洪水リスク管理による気候変動適応の改善を目的として、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、パキスタン政府気象庁(PMD)、パキスタン宇宙情報センター(SUPARCO)が共催により本ワークショップは開催されました。

IMG_1852.JPGのサムネール画像ワークショップでは、パキスタンやタイの洪水において宇宙技術(衛星画像)が有効に活用された事例など、宇宙技術の活用は防災において一層重要な役割を果たしてきています。アジア防災センターは、主催者の要請に基づき、センチネルアジアを中心に宇宙技術の防災への活用の促進及びスリランカでのコミュニティ防災の活動についてのプレゼンテーションを行いました。

多くの参加者が、センチネルアジア他の宇宙技術の防災への活用のためのプログラムに対する高い関心を示しました。また、コミュニティ防災の活動はパキスタンでは不十分であるという見解も示されました。

センチネルアジアによる緊急観測の窓口であり、災害管理・即時対応のための宇宙情報関連プラットフォーム(UNSPIDER)のアジアでの地域支援事務所(RSO)でもあるアジア防災センターとしては、この分野のなお一層の進展に引き続き貢献してまいります。

(2011/03/04 13:10)

2011年2月13-19日(ウランバートル、モンゴル)

内閣府は、日本が持つ過去の災害の教訓と対策をアジア各国の防災力強化に役立てる取組みを推進しており、2010年度はモンゴルとインドネシアを対象としたパイロットプロジェクトを実施することになりました。

<モンゴル>
モンゴルにおいては、2010年12月の事前調査、2011年1月の現地ワークショップの実施機関である国家危機管理庁(NEMA)の職員を招聘した本邦研修に引き続き、2011年2月13~19日にかけて、地震防災教育の推進のための現地ワークショップを実施しました。ワークショップは日本政府およびアジア防災センターの協力のもと、日本の技術や知識を活用しながら、NEMAによって実施されました。ワークショップは、NEMAの職員を対象とした研修、学校職員研修、多くの人が参加できるよう工夫をこらした防災訓練の取組みについて学ぶワークショップ、学校の生徒への授業、2つの学校を対象とした防災訓練などのさまざまな活動によって構成されるものでした。

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これらの活動を通して、NEMAをはじめ関連機関や教育関係者は、モンゴルで地震防災教育を推進していくためのさまざまな知識、技術、ツールなどについて学ぶことができました。今後モンゴルでさらに地震防災の取組みが進んでいくことが期待されます。
(2011/02/20 10:40)

2011年1月7日ミャンマー、ネーピードー


2011年1月7日、ミャンマー社会福祉省救済再定住局(RRD)とADRCは、同国ネーピードーにて、アセアン地方行政官能力強化事業における講師育成研修実施に向けた準備会合を実施しました。RRD、防災関連省庁、NGOから約20名の専門家が出席し、効果的かつ円滑な講師育成研修実施に向け、研修内容や運営方法について議論しました。講師育成研修では総合的な災害リスク管理、早期警戒システム、緊急対応等を中心に講義が行われる予定で、今後、RRDとADRCは担当機関と連携しながら、実施に向けた準備を進めていきます。

(2011/01/12 17:40)

2010年12月2日~5日(スリランカ、コロンボ)


アジア防災センターでは、スリランカ政府防災省(Ministry of Disaster Management)と今後の協力、

特に、2011年にスリランカで開催予定のアジア防災会議(ACDR)に関する検討等を行いました。

スリランカも他の多くのアジア諸国と同様に、多種多様の自然災害に晒されています。今から6年前の2004年12月のインド洋津波では、35,399人が死亡、23,176人が負傷、100万人以上が被災したとされており、インドネシアに次いで2番目の大きさの人的被害を被ったことは記憶に新しいところです。また、頻発する洪水や土砂災害等による人的・物的被害の程度も増大しています。最近では、去る11月10日にも南部地方、特に首都コロンボで鉄砲水が発生し、多くの方々が被災したところです。

2010.12.09 103.JPGのサムネール画像過去の災害の被災地の現状等も視察した中では、ゴール地域の列車の転覆場所近くに立地する津波写真ミュージアムが興味深いところです。災害の経験を伝えていくことの重要性がいわれますが、この津波写真ミュージアムは完全に民間ベースで(寄付により)運営されており、建物は粗末ながら、津波に関する貴重な写真やメッセージ等の重要なコンテンツを有しています。

 (2010/12/7 13:10)

 

2010年9月28日~10月2日(インドネシア、パダン)


インドネシア、特にスマトラ島周辺では、海溝型巨大地震が近年繰り返し発生してきたが、西スマトラのパダン沖が残された空白地域となっており、今後30年以内に巨大地震が発生する確率は高いとされている。

2010.10.12 008.JPGこのような大規模地震への備えのため地震早期警報・伝達システムの構築や建築物の耐震性の向上が急務となっている西スマトラにおいて、昨年9月のパダン地震から1年を経過した9月29日・30日の2日間にかけて、今後の必要な対策及びそれを実施するための方法等を検討するためのワークショップを開催した。このワークショップには、日本側からは政策研究大学院大学、防災科学技術研究所、アジア防災センターが、インドネシア側からは気象庁(BMKG)、バンドン工科大学(ITB)、アンダラス大学 (UNAND)、KOGAMI(NGO)等が参加しました。

検討の結果、今後、地震早期警報・予測、建物による地震被害のための技術開発、行政や住民が中心となった地震・津波対策を中心とした協力を進めていくことが確認されました。   

(2010/10/4 13:10)

2010年9月21日~23日(マレーシア、クアラルンプール)


malaysia.JPG2010年9月21日から3日間にわたり、マレーシア、クアラルンプールにてコミュニティの災害リスク管理に関する研修が実施されました。アジア防災センター(ADRC)、国家安全保障会議(NSC)、防災関連省庁、地方自治体の防災部門などから約50人が参加しました。

研修はNSCのダトゥク・モハメド次官、オグ・サリム災害局局長の開会の辞で始まり、本研修を通じたコミュニティの災害対応能力強化に対する高い期待が述べられました。続く講義では、ADRC、NSC、関連省庁、NGOの専門家が、総合災害リスク管理、同国の防災政策、メカニズム、さまざまな防災の取り組みなどに関する講義を行いました。また、マレーシア気象局及び灌漑排水局を視察し、気象、河川のモニタリングシステムの実際を学びました。

参加者は熱心に研修に取り組み、さまざまな分野からの講義に対し、活発な質疑応答、議論がなされました。今後同国で予定されている地方自治体、コミュニティレベルでの研修では、今回の参加者が講師となり、講義を担当することになっています。

NSCとADRCは同国で2009年から地方行政官能力強化プロジェクトを進めており、本研修のようにコミュニティ防災活動との相乗効果が期待されます。

 (2010/10/15 17:40)

2010年9月~10月(フィリピン、セブ、ダバオ、マニラ)


philippines_davao.JPG2010年9月から10月にかけ、フィリピン民間防衛室(OCD)/ 国家防災会議(NDCC)とアジア防災センター(ADRC)は同国セブ、ダバオ、マニラにて、地方行政官を対象とした研修を実施しました。

OCD/NDCCとADRCは2009年から地方行政官の能力強化を目的としたプログラムを進めており、今年3月には本研修の前段階として、講師を育成するための研修(TOT)を行いました。TOTに参加した10名の行政官が今回の研修で講師を務めています。

セブ(9月16-17日)、ダバオ(9月27-28日)、マニラ(10月7-8日)で行われた本研修には全体で120名を超える地方行政官が参加し、同国で多発する地震・津波、台風対策に加え、新防災法の枠組み、災害対策、危機管理システムなどの講義、そしてハザードマッピングの演習と発表が行われました。

これらのトピックに対する参加者の関心が非常に高く、活発な議論が繰り広げられました。また、災害高リスク地域での街歩きを通じて、地方行政官及び住民への意識啓発の重要性が再認識されていました。

本プロジェクトの経験が、今後の同国での地方行政官の能力強化に活用されることが期待されます。

 (2010/10/15 17:40)

2010年9月15日~17日(シアトル、米国)


本ワークショップは、自然災害への備えと対応に関する経験や知識を日米の都市の担当者が共有・意見交換することを目的として、ピースウインズ・アメリカ(NGO)とシアトル市危機管理局の主催により、10月15日から17日の3日間にわたり、シアトル市の緊急センター(Emergency Operation Center)で開催されました。
2010.09.23 008.JPGアジア防災センターは、主催者からの依頼により、本プログラムの準備段階では、特に日本側の参加団体等との調整を行うとともに、プログラムの実施段階では、日本の災害時の政府における調整の仕組み等についての発表及び全体のプログラムの円滑な実施に貢献しました

本プログラムへは、日本からは、防衛省、大阪府、大阪市、兵庫県、神戸市、広島県、広島市が参加し、他方、アメリカからは、FEMA(連邦危機管理庁)、サンフランシスコ市、シアトル市、キング郡(カウンティ)、ホノルル市、マイクロソフト社、ボーイング社等から危機管理・防災の担当者が多数参加し、過去の災害の経験や将来の災害への備えについて、現場に最も近い立場から実務に即した議論が活発に行われ、非常に意義深い交流が実施されました。特にアメリカ側の事例発表では、地方公共団体、民間企業、NGO等が協働して将来の災害への備えのための計画・体制づくりに取り組んでいるということが日本からの参加者にとっては非常に印象深いものとなりました。
本交流プログラムは来年以降も継続することが企画されており、日米双方の地方公共団体にとってさらに有意義なものとなっていくことが期待されます。

(2010/09/18) 

2010年8月30日~31日(タイ、コンケン)

ASEAN_Thai_20100831.JPGタイ内務省防災局(DDPM)とアジア防災センター (ADRC)は、2010年8 月30~31日、タイ東北部のコンケン県コンケンホテルにて地方行政官を対象とした研修を実施しました。本研修は、アセアン諸国を対象とした地方行政官能力強化事業の一環として、DDPMとADRCが昨年より取り組んできたもので、この研修がタイにおける最終の活動となりました。

研修には、コンケン県の行政官41人が集まり、災害リスク管理、各種災害対策に関する講義を受け、実際に災害リスクの高い地域を訪れ、ハザードマップを作成しました。参加した行政官は積極的に研修を受講し、住民の意識高揚など今後の防災への取り組みの重要性を再認識していました。

本研修では、DDPMとADRCの研修モジュールを元に、防災に関する指導経験を積んだ行政官自身が講義を担当しました。本プログラム3回目の研修でもあり、講師の指導も大変スムーズに実施され、今後、タイ各県で同様のプログラムを実施していくことが期待されます。
 (2010/08/30 10:40)

2010年7月19日~20日(タイ、ソンクラー)


songkla.JPGのサムネール画像タイ内務省防災局(DDPM)とアジア防災センター(ADRC)は、タイ南部のソンクラー県にて地方行政官を対象とした研修を実施しました。

2010年7月19~20日、ソンクラー防災アカデミーに同県の行政官30人が集まり、災害リスク管理、各種災害対策に関する講義を受け、実際に災害リスクの高い地域を訪れ、ハザードマップを作成しました。

本研修では、DDPMとADRCの研修モジュールを元に、防災に関する指導経験を積んだ行政官自身が講義を担当しました。参加した行政官は積極的に研修を受講し、インフラの整備に加え、住民の意識高揚など、ハード、ソフト両面での取り組みの重要性を再認識していました。

本研修は、アセアン諸国を対象とした地方行政官能力強化事業の一環として、DDPMとADRCが昨年より取り組んでいるもので、今後、同様の研修が同国北部、東北部で計画されています。

 (2010/08/05 17:40)

2010年7月1日~2日 (タイ、バンコク)


IMG_1010.JPG7月1日~2日の2日間にわたり、タイのバンコクにて、「防災と気候変動適応についての地域協力を促進するための地域ロードマップ」を検討するための専門家会合が、UNISDRのバンコクオフィス、ESCAP、韓国の消防防災庁NEMA及びアジア防災センターの共催で開催されました。当ロードマップは本年10月に開催される第4回アジア防災閣僚会合の主なアウトプットとなる予定です。

本専門家会合には、国連等の国際機関、各国政府の防災関係機関、国際的なNGO等から約50名にものぼる参加があり、アジア防災センターからは是澤とフィ・グェンが参加するとともに、日本の専門家としてJICA及び気象研究所からの参加を得ることができました。

本専門家会合では、ロードマップの全体の枠組み、目的及び盛り込まれるべき主な事項等について幅広く議論が行われました。今後は、UNISDRその他関係機関において、今回の専門家会合での議論を踏まえつつ、ロードマップの原案を策定し、8月11日から13日にかけて韓国のインチョンで開催される予定のISDRアジアパートナーシップ会合等を通じてさらに議論を深めていくことになります。

アジア防災センターでは、第4回アジア防災閣僚会合におけるリード機関の一つとして位置づけられており、引き続きその準備過程に積極的に参加していくこととしています。

(2010/07/05 13:10)

2010年6月23日~24日(ミャンマー、ネーピードー)


myanmar.jpgミャンマー福祉省救済再定住局(Relief and Resettlement Department, RRD)とアジア防災センター(ADRC)は、同国の地方行政官の防災能力強化を目指すプログラムに着手しました。

これはADRCが2008年からASEAN10カ国を対象に実施する4つの防災能力開発事業の一つです。地方行政官の能力強化プログラムの他に、防災教育の促進、衛星画像の活用、GLIDE災害データベース構築の分野で実施されています。

2010年6月23日~24日、ネーピードーで、RRDとADRCは会合を開き、本プログラム実施に向け議論しました。2008年にはサイクロンナルギスにより甚大な被害を受けた同国は、暴風、洪水、地すべり、地震、津波、干ばつ、火災等、さまざまな災害リスクにさらされており、防災を担う行政官の育成は喫緊の課題です。

今後、RRDとADRCは教材開発の専門家チームを設立するなど、研修実施に向けて事業を展開していく予定です。

 (2010/06/30 17:40)

2010年6月7日~8日(ブルネイ、バンダルスリブガワン)


photo_brunei.jpg2010年6月7日~8日、ブルネイ国家防災センター(NDMC)とアジア防災センター(ADRC)は、バンダルスリブガワンにて、コミュニティの防災能力強化を目的とした研修を実施しました。

カンポンアイールという水上集落を対象とし、行政官、地域のリーダーや子どもを含む住人約90人が参加しました。まず初日に地域の災害リスク、緊急避難計画などの基礎知識に関する講義を受け、その後、実際に街歩きをして、翌日、ハザードマップの作成及び報告を行いました。また同時にCPRなどの応急手当や消火器の訓練なども行われました。

暴風、洪水、火災などに多く見舞われるこの地域に暮らす参加者は、熱心にプログラムに参加し、定期的な開催を求める声も上がりました。

今回で4回目となる本プログラムは、昨年11月にNDMCとADRCが実施した、講師育成のための研修(TOT)を受講した行政官が講師を務めています。今回をもって本プログラムは終了となりますが、研修の経験が他の地域に共有されていくことが期待されます。

本プログラムはアセアン地方行政官能力強化プロジェクトの活動の一つであり、各国の行政官の災害対応能力の強化を目指しています。これまでカンボジア、ラオス、ベトナムで実施されており、今後はマレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、ミャンマー、シンガポールで、同様の研修を予定しています。

 (2010/06/18 17:40)

2009年5月20日 (マカティ、フィリピン)


本会議は、ASEAN Committee on Disaster Management (ACDM)が主催し、同委員会の現議長国であるフィリピン政府がホストしたものです。

IMG_0962.JPGのサムネール画像ASEAN Agreement on Disaster management and Emergency Response (ADDMER)は、昨年12月24日に発効したASEAN地域の防災分野での協力の枠組みです。このADDMERを実施していくためのワークプログラム2010-2015は、本年3月15日にシンガポールで開催されたACDMで既に承認されましたが、今回のパートナーシップ会議は、特に2010-2012のPhase1において優先的に実施すべきFlagship Projectsをドナー国や防災機関等に対して紹介するとともに、そのための協力のあり方を検討することを目的としており、ADRCも関係機関の一つとして招待されました。

紹介されたFlagship Projectsの中には、ADRCとASEANで既に協力しているもの、ADRCが他の国々でこれまで実施してきたものなどが含まれていますので、このような経験を生かしつつ、今後のASEANに対するADRCとしての協力のあり方を検討していく予定です。

(2010/05/31 13:10)

2010年5月5日~6日 (シンガポール)


本会議は、CAG, CSIS及びAPEC共催によるものであり、非伝統的安全保障分野における地域協力、特にエネルギー安全保障、気候変動および自然災害対応に関するCSISの研究活動の一環であり、主催の3機関の専門家に加えて、アジア各国からエネルギー安全保障、気候変動、自然災害対応の専門家が数多く参加しました。

IMG_0934.jpgアジア防災センターは、昨年の本会議の準備段階から、アジア内の関係機関・関係者に関する情報をCSIS担当者に提供してきたところですが、今回の会議では、Response to Natural Disastersのセッションに討論者として参加し、CSIS職員のプレセンテーションに関連して、アジアの地域防災機関の事例の一つとしてアジア防災センターの設立の経緯や活動内容等について、他機関との比較優位性の観点から紹介しました。なお、同セッションには、SAARC DMC(在ニューデリー)及びPDC(Pacific Disaster Center)のそれぞれの所長も討論者として参加しました。

今回の会議での討議を踏まえCSISで年内にもレポートを作成する予定ですが、防災が非伝統的安全保障の分野の一つとして重要性を増している一方で、数多くの防災機関が類似の会議・活動を行っており、一部に重複感が認められるため、相互の連携を一層図ることなどにより、それぞれの機関や活動の質を向上等の合理化が求められている実態が明らかになったと思われます。

アジア防災センターでは、アジアの諸機関との連携を図りつつ、各国にとって真に役に立つ活動に一層注力していきたいと思います。

(2010/05/11 13:10)

 

2010年3月25~26日(ベトナム、フエ)


Hue 024.jpg

2010年3月25日~25日、ベトナム中央暴風洪水管理委員会(CCFSC)とアジア防災センターは同国フエ省にて、地方行政官を対象としたワークショップを開催し、同省の防災担当行政官と、CCFSC、ADRCから合計35名が参加しました。

このワークショップはASEAN地方行政官能力強化プロジェクトの一部であり、ベトナムラオスで実施されるものとしてはティエンジアン省、ラオカイ省に続く、3回目のワークショップとなるものです。

ワークショップでは、同省の防災体制、法制度、早期警戒システムなどの講義と、ハザードマッピング・タウンウォッチングが行われました。2009年6月に本プロジェクトで実施した講師育成のための研修(TOT)の参加者が、今回講師を務めました。参加者は意欲的で、各セッションで活発に質疑、議論が繰り広げられました。

ベトナムでの本プロジェクトは本研修をもって終了となりますが、その成果が他の省にも共有され、同国の地方行政官能力強化プログラムに反映されることが期待されます。

今後2010年度はブルネイ、マレーシア、フィリピン、タイで同様の研修が予定されています。

 (2010/03/31 17:40)

2010年2月~3月(タイ、フィリピン

 

2010年2月下旬及び3月上旬、タイ防災局(DDPM)、フィリピン民間防衛室(OCD)及び国家防災会議(NDCC)とアジア防災センター(ADRC)は、それぞれバンコク、マニラにて防災担当の行政官に向けた研修を実施しました。

 

thailand.jpg

これはアセアン地方行政官能力強化プロジェクトの一部であり、アセアン各国の防災機関とADRCは、各国で行政官を講師として育成し、次いでその行政官が地方行政官を対象に研修を実施するものです。

(写真:研修の様子。上からタイ、フィリピン)

 

 

 

philippines.jpg今回タイ、フィリピンで開かれた研修は、講師の育成を目指すもので、参加者は各国の防災制度や洪水・暴風・地震・津波などの災害別の対策など、さまざまな防災、災害リスク軽減について受講しました。両国共に参加者は講義内容に高い関心を示し、個々のトピックや今後の研修について熱心に議論を繰り広げました。本年中旬に地方行政官を対象とした研修が両国で実施される予定です。

(2010/03/08 17:40)


2010年1~2月(カンボジア)


2010年1月下旬から2月上旬にかけ、カンボジア国家防災委員会(NCDM)とアジア防災センター(ADRC)は、同国コンポンチュナン(1月25-26日)、ポーサット(1月28-29日)、コンポントム州(2月1-2日)にて、地方行政官を対象としたワークショップを開催しました。各州の防災委員会に所属する部局から約30名、3州より計90名の地方行政官が参加しました。

cambodia.jpgのサムネール画像本ワークショップはADRCが2008年からアセアン各国の防災機関と実施している地方行政官能力強化プロジェクトの一部であり、カンボジアでは2009年6月に講師を育成するための研修を実施しました。そこで研修を受けた3州からの計10名の行政官が、今回のワークショップで講師を務めました。

ワークショップでは同国の防災システム、災害リスク、総合防災などの講義に続き、タウンウォッチング・ハザードマッピングを実施し、参加者は防災リスク削減や、住民の防災意識啓発に関する手法を学びました。

参加者の関心も高く、活発な議論が繰り広げられました。NCDM、各州の協力を受け、ワークショップは成功裡に終わりました。今後、本ワークショップの成果が他の地域でも共有されることが期待されます。


(2010/01/25 17:40)

 

2009年12月21~22日(ラオス、ルアンナムタ)


2009年12月21日~22日、ラオス国家防災室(NDMO)とアジア防災センターは同国ルアンナムタ県にて、地方行政官を対象としたワークショップを開催し、同県の防災担当行政官約30名と、NDMOから3名、ADRCから1名が参加しました。

このワークショップはASEAN地方行政官能力強化プロジェクトの一部であり、ラオスで実施されるものとしてはビエンチャン県、ボリカムサイ県に続く、3回目のワークショップとなるものです。

luangnamtha.JPG期間中、参加した地方行政官は、災害と、リスク、中央・地方の防災法制度、リスク評価、洪水対策などの講義を受講しました。講義は2009年6月に本プロジェクトで実施した講師育成のための研修(TOT)を元に進められ、TOTの参加者が今回の研修で講師を務めています。NDMO、同県の行政官のサポートを受け、活発な議論が繰り広げられ、実りあるものとなりました。

この研修の成果が他の県にも共有され、同国の地方行政官能力強化の一助となることが期待されます。

今後2010年前半には、本プロジェクトの1年目対象国カンボジア、ベトナムにおいても、同様の地方行政官を対象とした研修が計画されています。


 (2010/01/04 17:40)

2009年12月13~14日(ダッカ、バングラデシュ)


1.JPGのサムネール画像アジア防災センター(ADRC)は、バングラデシュ・ダッカで開催された「バングラデシュにおける竜巻災害の軽減に関する国際フォーラム」(主催:東京工芸大学、バングラデシュ政府食料・防災省、防衛省、国際風工学会、バングラデシュ災害予防センター)に参加し、「ガバナンスと政策」、「災害に関する意識啓発・教育」について発表を行いました。

バングラデシュではサイクロン、洪水、高潮等の災害に脆弱であることが知られていますが、1996年にタンガイル地方で発生した竜巻では約700人の死者を出すなど竜巻による被害も甚大であるにもかかわらず、その対策はほとんどなされていないのが現状です。このような状況に鑑みて、今回のフォーラムは、竜巻等の局地的な災害に関する意識啓発を行うとともに、そのような災害に対する戦略を策定するなどにより、災害リスクの軽減を図っていくことなどを目指したものです。

ADRCの発表では、南アジア地域連合諸国における兵庫行動枠組の進捗状況や諸課題、災害に関する意識啓発・教育の意義及びバングラデシュでした実施した防災教育の事例等について説明を行いました。詳しくは、http://www.iawe.org/WRDRR_Bangladesh/を参照下さい。


(2009/12/14 13:10)

2009年12月7~12日(ダッカ、バングラデシュ)

errp200912_1.jpg2009年12月10日から12日にかけて、ダッカでERRPの第4回地域ワークショップを開催しました。ERRP各国担当者・内外の関係者が多数出席し、技術・財務・評価それぞれの分科会において、また全体会議においても活発な意見交換が行われました。最終日には、ミルプル自治消防隊訓練センターを訪れ地震時避難訓練を見学しました。バングラデシュではこれまで水害防災が主でしたが、地震防災にもより積極的に取組む意気込みを感じました。過去2年間のERRP活動の成果を生かして、今後もERRPを各国レベルで更に展開していくよう要望して閉会しました。


errp200912_2.jpgまた、12月7日-8日の2日間、ランガマティ(チッタゴンから車で北東に約3時間のところ)にて現地技術指導を行いました。現地の建築技術者30名に対して「地震に対して強い組積造建物について」そして「鉄筋コンクリート造建物の品質管理について」技術面での指導と意見交換を実施しました。その後、いくつかの建築現場を訪れて技術者同士の有意義な意見交換を行うことが出来ました。

(2009/12/15 19:10)
2009年11月17~19日(バンダルスリブガワン)


brunei.JPG2009年11月17日~19日、アジア防災センター(ADRC)は、ブルネイ、バンダルスリブガワンにて、同国の防災機関、国家防災センター(NDMC)と行政官を対象とした研修を実施しました。これは2008年から始動した防災を担当する地方行政官の能力強化を目指す、アセアン地方行政官能力強化プロジェクトの一部で、ADRCとアセアン各国の防災機関が協力し、それぞれの国で地方行政官を対象とした研修を行うものです。

今回の研修は講師育成を目的としており、防災担当官、関連省庁、消防関係者などから約20名が参加しました。研修第一日目、二日目に、ブルネイ及び日本の防災対策、兵庫行動枠組(HFA)、個別の災害に対する対策などの講義があり、参加者は防災に対する知識を深めました。第三日目はフィールドワークとしてTutong地区にてタウンウォッチングを実施した後、コミュニティベースのマルチハザードマップを作成し、コミュニティの意識啓発について議論しました。今後同国では、地方行政官を対象とした研修を実施し、本研修の参加者が講師を務める予定です。また各国で、TOT、地方行政官への研修が順次展開されていきます。


 (2009/12/15 17:40)

2009年9月9日~11日(ブータン王国)


thimphu20090911.JPG

このプロジェクトは、公共建築物等の耐震化を中心として、地震発生時の被害の軽減および復興のための拠点の確保と的確で迅速な復興活動を可能にする、安全で安心なコミュニティおよび地域を創出することを目的としている。    
 今回のワークショップでは、ブータン王国政府で作成した地震防災および耐震設計に関するガイドライン等を日本側で再検討し、その再検討の結果をブータン側の技術者に対して説明するとともに、意見交換を行うことであった。
 ワークショップには首都ティンプー及びその周辺地域から18名の技術者が参加し、ブータン側が作成したガイドライン等に関して、日本の専門家からそれに対する評価や他の事例との比較結果等について説明を行い、ブータン側の出席者との間で活発な質疑応答や意見交換が行われた。


(2009/9/16/13:20)

2009年6月15~19日(ジュネーブ、スイス)

gp2nd_01.jpgADRCは2009年6月15日~19日にスイスのジュネーブで開催された第2回防災グローバル・プラットフォームへ参加しました。会議には世界各国から約300の政府機関や組織、地域機関などが参加し、政治指導者に対し、2015年までに自然災害による死者数を半減させるための対策を取るよう呼びかけて終了しました。

ADRCは会議のプレイベントやスペシャルイベントなどを主催・共催し、中央アジアの協力推進や、宇宙技術の防災への利用に関するUN-SPIDERプログラム、風災害に関するグループの立ち上げ、地域住民が古くから持つ防災に関する知恵の有効利用などについて、協議する機会を提供しました。また、多くの参加者が会する機会を利用し、関係機関からの参加者とさらに協力を進めていくための非公式の会談などを行いました。

また、会議のマーケット・プレース(展示場)で、最近の主な活動やサービスなどについて紹介を行いました。

グローバル・プラットフォームに関するさらに詳しい情報(英語)は下記ウェブサイトよりご参照いただけます。
http://www.preventionweb.net/globalplatform/2009/

(2009/06/22 10:40)

ASEAN地方行政官能力強化プロジェクト

2009年6月10~12日(ベトナム)、6月16~18日(カンボジア)、6月23~25日(ラオス)


2009年6月、ADRCはベトナム、カンボジア、ラオスで各国の防災機関と、ASEAN地方行政官能力強化プロジェクトにおける講師を育成するための研修を実施しました。dmc.gif本プロジェクトは防災を担当する地方行政官の能力強化を目指しており、ASEAN各国で各10人講師を育成し、その講師が地方行政官(各90人)を対象とした研修を行うというものです。

2009年6月10~12日、ベトナム防災センター(DMC)とADRCはハノイにて、トゥアティエンフエ省、ラオカイ省、ティエンジアン省及びDMCの参加者を得て、研修を実施しました。ADRC、DMC、ベトナム赤十字からの専門家が、リスク評価、洪水対策、トレーニングスキルなどの講義を実施し、最終日にハノイ市内でタウンウォッチングを行い、ncdm.gifコミュニティレベルのハザードマップを作成しました。

2009年6月16~18日、プノンペンで実施した研修には、コンポントム州、ポーサット州、コンポンチュナン州の防災担当者が参加し、カンボジア国家防災委員会(NCDM)とADRCが講師を務め、総合的な防災対策、同国の防災対策とその現状、防災と開発計画などの講義を行いました。最終日にはカンダール州でタウンウォッチング、コミュニティレベルのハザードマップ作成を実施しました。

2009年6月23~25日、ndmo.gifラオス、ビエンチャン県で同国国家防災室(NDMO)とADRCは研修を実施しました。ビエンチャン県、ボリカムサイ県、ルアンアムタ県からの行政官が、ADRC、NDMO、UNICEF、ラオス教育省、気象庁の専門家から緊急災害対策、都市計画と防災、早期警戒システム、災害時迅速評価などの講義を受けました。また県別にハザードマップを作成し、リスク評価を行いました。

それぞれの研修で、出席した地方行政官はさまざまなトピックスに関し知見を深め、今後の地方行政官研修に向け、活発な議論を繰り広げました。さらにハザードマップ作成では研修で学んだ知識を活かして、当該地のリスクを評価し、各セクターのとるべき対策について討議し、住民の災害リスク軽減に対する意識向上の重要性について認識しました。

本研修の結果を踏まえ、各国とADRCは今回の研修生が講師を務める地方行政官を対象とした研修を今後随時展開していく予定です。


 (2009/07/02 17:40)

2009年5月21日~22日(ブルネイ)、5月27日~28日(マレーシア)

2009年5月、ASEAN地方行政官能力強化プロジェクトが、ブルネイ、マレーシアにて始動しました。本事業はASEAN各国における防災担当の地方行政官の能力強化を目指すもので、第2年目となる本年度は、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、タイの各国を対象としており、今回のブルネイ、マレーシアに先立ち、4月にはフィリピンとタイで開始しています。

5月21日~22日、ブルネイ、バンダルスリブガワンにてブルネイ国家防災センター(NDMC)と、5月27日~28日はマレーシア、クアラルンプールでマレーシア国家安全保障会議(NSC)とADRCはそれぞれキックオフミーティングを開催しました。ADRCから本事業の概要を説明した後、NDMC、NSC各自の防災体制、行政官に対する研修体制についての発表がありました。両国の研修ニーズを踏まえ、研修の時期、トピックス、対象地域などについて協議しました。今後、研修教材を開発した後、講師を育成するための研修、それに続き、地方行政官への研修が実施される予定です。


(2009/06/29 17:40)

ndcc&ddpm.JPG
2009年4月23~24日(フィリピン)、4月27~28日(タイ)

2009年4月、ASEAN地方行政官能力強化プロジェクトの第2年目がフィリピン及びタイで始動しました。本事業はASEAN各国における防災担当の地方行政官の能力強化を目指すもので、第2年目となる本年度は、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、タイの各国を対象としています。
4月22日~23日フィリピン、マニラ、4月27日~28日はタイ、バンコクで、ADRCはそれぞれの防災機関であるNDCC、DDPMと本事業のキックオフミーティングを開催しました。会議では各自の防災体制、防災行政官への研修の実績を踏まえ、研修ニーズを確認し、本プロジェクトでの研修トピックス、講義を行う専門家、講師を育成するための研修及び、続いて実施される地方行政官に対する研修の詳細、教材開発などについて協議しました。また両国で防災研修施設NDCP、DMPAを視察しました。


(2009/05/25 17:40)

2009年4月7~9日(成都市、中国)

2009年4月7日から9日まで、中国四川省建設庁、広東省建設庁、アバ州人民政府、中国建築科学研究院の主催により、成都市で「映秀復旧復興国際フォーラム」が開催されました。アジア防災センターは、このフォーラムの共催機関の一つとして参加し、詳細については、下記ファイルを参照。

Forum_Report_j.pdf

(2009/05/12 17:30)

 

 

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