ADRC活動報告: 地域・国名 >> バングラデシュ


2015年5月25日~27日(バングラデシュ、ダッカ)
昨年12月にバングラデシュで開催した「IRP復興ワークショップ」では、復興のあらゆる過程において「Build Back Better」を基軸に、それを明確に位置づけることの必要性が求められました。これを受けて、防災・救護省(MoDMR)、バングラデシュ災害復興戦略研究所(ISRSDRR)、国連開発計画(UNDP)との共催で、IRP/ADRCは3日間の「IRP復興ワークショップ」をバングラデシュ、ダッカで開催しました。
ワークショップには50名を越える参加者が集まり、バングラデシュ政府の関係省庁や大学、開発機関、NGO、民間セクターから派遣されたハイレベルな専門家によって、「仙台防災枠組(SFDRR)」を踏まえた復興に関する課題について熱心な議論が展開されました。
バングラデシュ政府の防災・救護大臣、Mofazzal Hossain Chowdhury Maya Bir Bikram氏による開会の辞では、「Build Back Better」の考え方を具現化した効果的な災害管理プログラムの確立に取り組んでいくことが述べられ、また、閉会の辞では、情報大臣、Hasanul Haq Inu氏により、「Build Back Better」の取組みは、情報省や広報機関を通して広く推奨することを支援していくことが、参加者に約束されました。
今回のワークショップの成果としては、復興において問題となる事柄を整理するとともに、「バングラデシュにおける災害前の復興計画」に盛り込まれるべき最初の戦略と行動が、参加者によって整理されたことです。こうしたワークショップの成果をベースに、次に実行するべきステップが次のとおり整理されました。
一つは、6月16日にバングラデシュ国会議員を対象に「Build Back Better」セッションを開催することです。法的支援や法制化を必要とする災害リスク低減と復興問題について国会議員への理解を深めてもらうことが目的です。
二つ目は、防災・救護省が、国連開発計画(UNDP)の支援を通じて、「バングラデシュにおける災害前の復興計画」の最初の戦略と行動の策定を進めるために、8月の第1週に「Writeshop」を開催することです。
三つ目は、防災・救護省とBuild Back Better基金との間における調整を通して、既存の政策や計画に係る法的文書において、復興課題の一覧を位置づけてもらうことが重要と考えます。特に計画省が促進する「Delta Plan」において位置づけられることは大変重要です。
四つ目が、防災・救護省の後援のもと、Build Back Better基金が、バングラデシュにおける主要な関係団体との結びつきを深めることが広く支持されることです。そうすることによってInter-Ministerial Disaster Coordinating Council (IMDCC) の開催が可能となり、復興課題が計画に反映されることにつながっていくと考えます。
最後に、Build Back Better基金が、防災・救護省や関係者との協働を通じて「Build Back Better」を促進する新たなプログラムやプロジェクトを提案していきます。例えば、大学や国際的な知識の交流拠点の間で、復興専門家やボランティア、パートナーシップの絶対的数量がある一定ラインを超えることによって、知識共有や交換の促進だけでなく、学校の教育課程においても復興課題が位置づけられることにも結びつくようになります。最初の提案として、そうした絶対的数量を確保することも含まれます。
(2015/06/02 14:40)
2014年12月9~10日(バングラデシュ、ダッカ)

バングラデシュはこれまで災害に対して脆弱な国であったものの、災害復興はインフラやコミュニティ、国民生活を強化する絶好の機会であるという認識に基づき、防災・救護省を中心に、過去の復興における取組や政策、計画を見直し、減災に向けた「Build Back Better」に取り組もうとしています。
このような状況の中、今回、防災・救護省は、バングラデシュ災害復興戦略研究所(ISRSDRR )及びIRP/ADRCと共に、現地パートナーである国連開発計画(UNDP)等の協力も得ながら、ダッカにおいて「IRP復興ワークショップ」を開催しました。
ワークショップには関係機関の代表50名以上が参加し、「Build Back Better」の推進や持続可能な開発のための土台作りに向けた議論を行いました。
開会式では、IRP/ADRCによる災害復興の主要原則についての基調講演に続いて、防災・救護大臣、同省防災部長、国会防災委員会委員長がそれぞれ、防災の重要性についてのスピーチを行いました。
ワークショップでは最終的に、国及び地方政府における復興行政機能の制度化、政府機関における復興予算の確立、復興に係る協力のしくみづくり、といった提案がなされ、また今後、防災・救護省が関係機関と協議しながら、国の復興プラットフォーム設立に向けて取り組んでいくこととなっています。
(2014/12/17 14:40)


2010年12月5-10日(ウランバートル、モンゴル)
2010年12月12-16日(ダッカ・ノアカリ、バングラデシュ)
メンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、アジア防災センター(ADRC)は2009年度から防災ピアレビュー事業を開始しています。本年度はモンゴルとバングラデシュが対象国に選ばれました。対象国からの本テーマに関するカントリーレポートの提出後、評価チームが現地に入り、聞き取り調査を行いました。評価チーム(ピアレビューアー)は、メンバー国から2名、日本からの専門家1名、ADRCから1~2名で構成されました。


本事業は、双方向での情報共有、学習を目指し実施されており、対象国のみならず、評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内で報告書を共有する予定です。
最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。
(2010/12/21 17:40)


2009年2月28日~3月19日(バングラデシュ、ダッカ)
JICAは自然災害多発国であるバングラデシュに対して円借款事業も含めた総合的な支援プログラムを形成することを目的に調査を実施することとなりました。調査期間は、2009年2月28日から3月19日の予定です。重点的な調査項目としては、水対策(洪水、サイクロン)及びサブセクターとして地震を取り上げ、緊急性の高い案件の検討・形成も目的としています。アジア防災センターからは所長の鈴木が参加しました。訪問先は、アジア防災センターのカウンターパート機関である食糧・防災省やこれまで数多くの事業を連携して実施してきたバングラデシュ災害予防センターのほか、水資源省、ダッカ地球物理観測所、BRAC大学、バングラデシュ技術工科大学、国連開発計画、アジア開発銀行などでヒアリングを行いました。また、地震防災や洪水対策の観点からダッカ市内の建設現場、河川にも現地調査を行いました。
(2009/03/12 13:10)