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ADRCの活動
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ADRC活動報告

2014年2月23~3月1日(アルメニア)

IMG_7483.JPGメンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、ADRCは2009年度から防災政策ピアレビュー事業を実施しています。5年目となった本年度はアルメニアを対象国のひとつとし、同国からのカントリーレポートの提出後、評価チーム(ピアレビュアー)が現地に入り、聞き取り調査等を行いました。

今回のアルメニアにおけるレビューのテーマは養老院及び孤児院に対する地震対応力強化で、ADRC職員1名の他、神戸大学国際協力研究科の桜井愛子准教授、フィリピン火山・地震研究所のレナト・ソリダム所長がレビュアーとして参加しました。

評価チームは、防災に関する研究や事業などを行っている国家地震防災研究機構や養老院・孤児院を訪問し、各機関の取組みについて聞き取り調査を行うとともに、現場を視察することで、評価と提言に関する調査結果案をとりまとめました。また、日本、フィリピンにおける同施設等での取組みを紹介するワークショップを開催し、現地関係者と情報共有や協議を行いました。

本事業は、双方向での情報共有、学習を通じ、対象国のみならず評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内でアルメニアからの最終事業報告書を共有する予定です。

最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。

(2014/2/23 19:40)

2014年2月19~21日(フィリピン、セブ市)

Cebu_group photo.jpgのサムネール画像

 IRP/ADRCは2014年2月19~21日、フィリピン・セブ市内において台風「ハイエン」後の復興計画ならびに次なる災害に備えるための「フィリピン地方行政官向け人材育成・復興計画ワークショップ」を開催しました。ワークショップ期間中は、フィリピン中部を襲った超大型台風「ハイエン」で被災した自治体への復興計画策定に係る専門的アドバイスを行うとともに、被災自治体の担当者が、防災・復興と持続可能な開発をリンクさせながら業務を推進できるように災害復興に係る世界各国の経験と教訓の提供を行いました。このように、IRP/ADRCでは、長期的な観点により、地方自治体における防災行政能力の向上ならびに、気候変動対応策としての防災の推進、災害復興計画・長期的開発計画への防災の要素の取り込みなどを推進しているところです。
 参加者は、セブ州、レイテ州、サマール州、タクロバン市、パロ市、バゼイ市など台風被災地の州・市から50名を超える地方政府職員により構成され、大規模災害からの復旧、復興の方針について、議論を行うとともに、UNISDR-GETI(韓国にある国連ISDRグローバル教育・研修所)やフィリピン国防省市民防衛局、GIZフィリピン事務所の代表者とも意見交換し、中央・地方レベルを問わず、国内外での知識と経験を共有しました。とりわけ、国防省市民防衛局副局長のロメオ・ファハルド氏、同省市民防衛局第7地区長のディナ・モランテ氏、セブ州知事のマーク・トレンティーノ氏などから国レベルの復興政策についての解説により、参加者は一様に大いに刺激を受けたようで、IRPの推進する「よりよい復興」の概念や「復興ガイダンスノート」に掲載されている多様な戦略・取組とともに、各自治体の状況に合わせた復興の重要性を確認したところです。
 今回のワークショップの成功を受けて、今後、各参加者が所属する地方自治体では、防災関係者、特にコミュニティと共に復興計画がさらに練り上げられることとなり、ワークショップ参加者が中心となってワーキング・グループの立ち上げや、修正案の作成、他部局への意見照会などを経て、最終的には、各地方自治体の委員会において採択されたのち、台風ハイエン復興に係る大統領補佐官パンフィーロ・ラクソン氏あてに提出され、予算化実現のための一助になることが期待されています。

(2014/3/3 14:30)

 

2014年2月17-18日(中国・寧波市)

 APECはアジア太平洋地域の21の国と地域が参加する経済協力の枠組みであり、アジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄に向け、貿易・投資の自由化、人間の安全保障、経済・技術協力等の活動を行っています。

img20140217.png
図 1 APECの組織図

 EPWGはもともと2004年12月に発生したインド洋地震・津波への対応として,2005年に設立された緊急事態の備えバーチャル・タスク・フォースですが、相次ぐアジア太平洋地域の災害への対処に効果的と判断されたことから、2010年広島で開催された第1回高級実務者会議(SOM1)で正式に作業部会に格上げされました。EPWGは、1)緊急事態及び災害の被害を最小限とし、予防、緊急対応、復旧の全ての段階にかかるAPECエコノミーの人材育成と、2)APEC域内の緊急事態及び災害に対する備えに関する調整と協力を目的としています。特に最近は、2011年の東日本大震災やタイ大洪水に伴うサプライチェーンの寸断が世界的規模で経済に影響を与えたこと等を背景として、民間企業、特に中小企業の事業継続計画(BCP)の普及に取り組んでいます。

 一方、ACRCにおいても、アジアの経済成長に伴いBCPの重要性が高まっているとの認識のもと、過去、APECの委託を受けて、中小企業におけるBCPの普及状況や、啓発パンフレットの作成を行ってきました。
 2014年のAPEC SOMと併せて、6回目のEPWG会合が2月17-18日に中国・寧波市にて開催され、ADRCから所長が参加しました。
 会議冒頭、空席になっていた共同議長について、これまでのADRCの貢献が評価され、ADRC所長が選出された。
 続いて、議長団及び各国より2013年のEPWGの活動の報告が行われた後、2014年の行動計画の提案があり、中小企業におけるBCPの普及やサプライチェーンの強靭化について引き続き取り組むとともに、新規事業として日本国政府から「宇宙・情報技術を活用したBCPの高度化とサプライチェーンの強靭化」プロジェクトについての提案がありました。

 会議においては、民間セクターの防災力向上と併せ、宇宙技術の活用について高い関心が示されました。ADRCとしては、従前よりJAXAと協力して、衛星画像を活用した国際協力プロジェクト「センチネル・アジア」を推進してきたところです。これらの蓄積を生かして、共同座長としてAPEC EPWGの事業に貢献したいと考えております。
(2014/02/25 13:00)
2014年2月13-14日(オーストリア、ウィーン)

国連災害管理・緊急対応のための宇宙情報プラットフォーム(UN-SPIDER)は、世界各地における活動拠点としてADRCを含む16機関を「地域支援事務所(RSO)」として指定し、定期的に会合を開催しています。その第5回会合が、ウィーン(オーストリア)において開催された国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)科学技術小委員会第51会期のサイドミーティングとして、2月13・14日の2日間に渡り行われました。世界各地のRSOの関係者30名以上が参集し、ADRCからも職員が参加しました。同会議において議論が行われたテーマは、以下の通りです。
  1. 2013年の活動報告と2014-2015年の活動計画
  2. 利害関係者との協議の取り組みとRSOの役割
  3. 進行中のプロジェクトのレビュー
  4. UNSPIDERの2014年の活動計画
  5. 小冊子と成功事例
  6. RSOネットワークと技術諮問支援活動(グループ討議)
  7. 空間情報の可視化

ADRCからは、2013年における活動実績及び2014年の活動予定について発表を行うとともに、事務局及び他のRSOと今後の活動等に係る意見交換を行いました。その中でも特に、来年3月に仙台市において開催が予定されている第3回国連防災世界会議へ向けて、防災における衛星技術の重要性を宇宙機関として主張することが重要であることを訴えました。

RSO20140213.jpg
(2014/2/18 13:40)

2014年2月10~13日(タイ、バンコク)


IMG_7425.JPGアジア防災センター(ADRC)は、国連アジア太平洋経済社会委員会・世界気象機関台風委員会、タイ気象局が主催する台風委員会第46回総会に参加しました。

会合には主催者をはじめとして、中国、日本、マレーシア、フィリピン、韓国、シンガポール、アメリカ、ベトナム及び香港・マカオ特別行政区などから関係者70名以上が出席し、気象、水文、防災の3つのワーキンググループの昨年の活動報告や今年の活動方針等について意見交換がなされ、ADRCも関係するSSOP(Synergized Standard Operating Procedures for Coastal Multi-Hazards Early Warning System)プロジェクトについての経過報告もなされました。

また、昨年猛威をふるった台風Haiyanについては、フィリピンの代表者から被害や復興状況について、世界気象機関等からは情報の提供などの支援策についても報告され、今後のメンバー国間の協力強化についても意見交換がなされるなど、非常に有意義なものとなりました。

会議の詳細については次のウェブサイトをご覧ください。
http://www.typhooncommittee.org/46th/index.html

(2014/2/10 19:40)
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