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ADRCの活動
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ADRC活動報告: 地域・国名 >> 南アジア

20201212日(オンライン)

 

2006年以降、台風委員会(ESCAPとWMOの支援の下、アジア太平洋地域の14の加盟国で構成される政府間組織)は、気象、水文、防災の3分野にかかる「統合ワークショップ」(IWS)を毎年開催しています。IWSの主な目的は、現在および新たに発生している台風関連の問題/テーマについて話し合うことです。 本年の台風委員会第15回IWSは、「緊急事態における台風関連の災害リスク軽減のための革新的な戦略と対策」をテーマに掲げ、2020年12月1日から2日にかけオンラインで実施されました。

 

ADRCは、「コロナ禍の災害対応:最近の台風からの教訓」というタイトルの基調講演を行いました。発表では新型コロナウイルス感染症の大流行に加え、最近の台風災害への対応におけるフィリピン、インド、韓国の防災機関の活動に焦点が当てられました。

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人々の移動の制限、社会的距離、マスク、フェイスシールドなどの顔面保護等の感染防止対策の必要性を鑑み、防災機関は新しい対応策を導入しました。例えば (i)より多くの避難所の指定(ii)新型コロナ感染症に感染した避難者をスクリーニングおよび隔離するために別個の措置 (iii)意思決定サポートのためのデジタルテクノロジー(モバイルアプリや災害ダッシュボードなど)の利用等。

 

ADRCからは2名が防災作業部会等に参加し、2021年の年間運用計画(AOP)の最終化に関する議論に加わりました。2020年のAOPのほとんどは新型コロナウイルス感染により実施できなかったため、2021年は、AOPの活動はオンライン活用も含め継続される予定です。

 

(2020/12/11 14:40) 

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2020年12月1~2日(オンライン)

ADRCは2020年12月1日から2日にわたりオンラインで開催された国連防災機関(UNDRR)アジア・太平洋防災パートナーシップ(Asia-Pacific Partnership for Disaster Risk Reduction)フォーラムに参加しました。
会合は新型コロナウィルスの感染拡大を受け、オンラインで実施されましたが、1日目、2日目ともにアジア各国政府および関係機関の代表150人以上が参加し、意見の交換が行われました。

12月1日の会合では、まず、国連事務総長特別代表(防災担当)の水鳥真美氏より本フォーラムへの期待が述べられました。また、COVID-19の各国への影響は大きいが、2004年の津波がアジアの防災体制を強化したように、この経験をさらなる防災強化の機会へとしていこうと呼びかけられました。続いて、来年開催予定のアジア・太平洋防災閣僚会合(APMCDRR: Asia-Pacific Ministerial Conference on DRR)のホスト国オーストラリアの代表より、COVID-19の影響で延期になっていたAPMCDRRを2021年4月~6月に開催する調整を進めていることについて紹介がありました。また、昨年の大規模な森林火災を受けオーストラリア取り組んできた防災体制強化について説明がありました。続いてフィジーの保健医療大臣より、COVID-19下でのサイクロン対応について紹介がありました。
引き続いて、UNDRRより、アジアにおける災害発生の傾向、仙台防災枠組み(SFDRR)の実施モニタリングの結果について報告がありました。想定外の災害や同時多発的な災害に対応するために、より多くの関係者の相互協力体制を整備すること、災害被害データの収集・分析がまだまだ不十分であることなどが述べられました。
パネルディスカッションでは、オーストラリア災害強靭化研究所所長がモデレータをつとめ、今般のCOVID-19を受け重要性の認識がより深まった国や地方自治体におけるリスクガバナンスをテーマとし、議論が行われました。インド政府、フィリピン地方自治体、バヌアツの障害者支援グループ、医療分野の研究者がそれぞれの立場から発表を行いました。COVID-19の対応経験を受け、さまざまな関係者の協力・パートナーシップ体制の構築、保健セクターと防災セクターの永続的な協力・協働システムの構築、同時発生災害への事前の計画づくりについて、共通して重要なポイントとして提言されました。

12月2日の会合では、APMCDRRのテーマの一つにもなる財政的リスクマネージメントについて国際通貨基金(IMF)の大浦博子氏より基調講演がありました。COVID-19が世界に与えた財政リスクはかつてないものであったこと、未曾有の災害のリスクの把握や、気候変動の予測には不確実性要素がさまざまにあり、分析は難しいこと、一方、このような前提のもとにリスクマネジメントをしていく必要があることが説明されました。また、COVID-19による世界的な社会活動の制限は二酸化炭素排出量削減に貢献したものの、一時的なものに終わったこと、むしろ企業の財政状況悪化により企業の環境活動が低下したことによる影響が大きかったことの説明がありました。
続いて、オーストラリア政府より来年実施されるAPMDRRの構成について説明があり、多くの関係者の積極的な関与が呼びかけられました。会議後半では、22の国及び団体の代表からそれぞれの取組みや今後の展望について言及がありました。SFDRRの実施推進のために制度整備を行ったこと、COVID-19の経験を受け、同時発生する災害への対応に向けた調整、制度・体制の見直しを行ったことなどが紹介されました。

最後に、UNDRRよりAPMDRRに向けた準備プロセスについて説明があり、今後関係者とのテーマ別の協議の場、地域別の協議の場を設けて議論を行っていくことが紹介されました。アジア防災センターでもこうしたプロセスに積極的に関わっていく予定です。
(2020/12/07 10:40)
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2020年10月20~22日(オンライン)

アジア防災センターは、2020年10月20~22日、アジア防災会議2020を開催いたしました(各国からのテーマ別レポート共有、オンライン会合)。 詳しい情報についてはウェブページをご参照ください。https://www.adrc.asia/acdr/2020_index.php
(2020/10/22)
2017年11月14日~17日(インド、バンガロール)

2017年11月14日から17日まで、宇宙局 (DOS)、インド宇宙研究機構 (ISRO), 日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がインドのバンガロールで開催されました。
 
APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。また、現在では、APRSAFでは4つの分科会(宇宙利用・宇宙技術・宇宙環境利用・宇宙教育)が設置され、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。
 
今回、アジア防災センターは宇宙利用分科会のワーキングに参加し、「センチネルアジア」における緊急観測対応について報告を行いました。「センチネルアジア」は、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。
 
2016年においてセンチネルアジアは10周年を向かえました。本年2017年からは、センチネルアジアにおいてはさらなる展開が期待されています。ADRCとしましては、防災担当機関との連携強化を図ること、緊急観測のための初動手順書の策定などの実施を行う予定です。

(2017/12/10 18:30)
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2016年1月19日~21日(スリランカ)

ADRCは、2016年1月19日から21日までスリランカのコロンボで開催された、JAXAとDMC(スリランカ国家災害管理局)、IWMI(国際水管理研究所)共催による標記の会議に出席しました。会議にはアジア各国の衛星関連機関、日本やスリランカの防災関係者、その他機関などから70名が参加しました。この会議の主な内容は以下の通りです。

・センチネルアジアの概況報告
・ステップ3エボリューションの進捗報告
・ローカルホストによる特別セッション
・2015年度緊急観測報告
・各機関からのプロジェクト報告
・減災と予防に関する報告
・各ワーキングからの報告
・緊急観測対応
・2016年の計画

ADRCはセンチネルアジアの仕組みの中での活動実績、アンケート調査に基づいた要求者の満足度について発表しました。また、2015年から活用された新しい緊急観測の様式について説明しました。

(2016/1/21 18:30)
2015年12月14日~18日(タイ、バンコク) 

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 アジア開発銀行は18ヶ月4カ国で実施する「宇宙技術と情報通信技術による防災力向上プロジェクト」のリージョナル・キックオフミーティングを12月の14-18日にタイのAITで開催した。
14-15日は、プロジェクトのその成果となるOSM(Open Street Map)の概念と利用法及び過去の実用例を学ぶとともに、AIT構内で演習を行った。
16-17日はADBによりプロジェクトの全体説明がなされ、次いでInternational コンサルタント(AIT、ADRC, RESTEC、PASCO、Geo Things)による貢献内容の説明、及びパイロット・プロジェクトを開催する各国(アルメニア、バングラデシュ、フィジー、フィリピン)における状況把握と本プロジェクトにおける目標等を議論した。
18日は本プロジェクトとセンチネル・アジアの関連について説明と意見交換を行った。
2016年2-4月に4カ国でそれぞれキックオフのワークショップを開催する予定となっている。
 ADRCは荒木田主任研究員と小川初代所長が参加する予定である。

IMG_0013.JPG2014年12月13~21日(ブータン)


メンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、ADRCは2009年度から防災政策ピアレビュー事業を実施しています。6年目となった本年度はブータンを対象国のひとつとし、同国からのカントリーレポートの提出後、評価チーム(ピアレビュアー)が現地に入り、聞き取り調査等を行いました。

今回のブータンにおけるレビューのテーマは文化遺産と減災の融合(ダガナ城塞における防災力強化訓練プログラム)で、ADRC職員1名の他、アジア各国におけるコミュニティ防災の推進等に携わるNPO法人SEEDS Asiaの事務局長、中川裕子氏がレビュアーとして参加しました。

評価チームは、防災に関する研究や事業などを行っている内務文化省防災局や訓練プログラムを実施したダガナの城塞などを訪問し、各機関の取組みについて聞き取り調査を行うとともに、現場を視察することで、「初めて実施された今回の訓練が僧侶等の城塞関係者の防災意識や知識、実践力の向上につながった」「防災局と地元の消防等関係機関の友好な関係が事業実施を円滑に進めた」「関係者が防災の必要性を良く理解し、事業継続についての意欲が高い」などの評価と「将来的に火災だけではなく、地震などのマルチハザードに対応した訓練の実施」「学校やコミュニティと連携した防災訓練の実施」などを今後想定すべきといった提言に関する調査結果案をとりまとめました。また、現地ではワークショップを開催し、防災におけるコミュニティの関わりや学校教育の重要性を紹介し、今後のさらなる防災力の向上について、現地関係者と情報共有や協議を行いました。

今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内でブータンからの最終事業報告書を共有する予定です。

最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。

(2014/12/22 19:40)

2013年12月23~29日(モルディブ)


IMG_6501.JPGメンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、ADRCは2009年度から防災政策ピアレビュー事業を実施しています。5年目となった本年度はモルディブを対象国のひとつとし、同国からのカントリーレポートの提出後、評価チーム(ピアレビュアー)が現地に入り、聞き取り調査等を行いました。

今回のモルディブにおけるレビューのテーマは「緊急時における国内避難民に対する対応枠組の構築」で、ADRC職員1名の他、東北大学災害科学国際研究所のAnawat Suppasri准教授、ミャンマー社会福祉・救済再復興省のNwet Yin Aye氏がレビュアーとして参加しました。

評価チームは、防災に関する施策や研究などを行っている関係機関を訪問し、その取組について調査を行うとともに、2004年のインド洋大津波による被災地視察や被災住民への聞き取りを通じて、同国の防災対策への評価と提言に関する調査結果案(専門家育成や法体系整備などによるコミュニティレベルでの防災力強化等)をとりまとめました。また、日本、ミャンマーにおける津波や国内避難民対策の取組を紹介するワークショップを開催し、現地関係者と情報共有や協議を行いました。

本事業は、双方向での情報共有、学習を通じ、対象国のみならず評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国間でモルディブからの最終事業報告書を共有する予定です。

最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。


(2013/12/23 19:40)

2013年2月4-5日(バングラデシュ、ブータン)

ADRCは、アジア及び太平洋諸国において、防災のために衛星画像を利活用するニーズの調査を実施していますが、2月4日にバングラデシュ災害管理安全省、2月5日にはブータン内務文化省防災局を訪問しました。バングラデシュでは災害対応部門、国家衛星機関や地図作成機関の専門家に、またブータンでは災害対応部門の専門家に出席を頂きました。両国とも地形的条件やインフラの整備状況などから、地上からの災害状況把握が難しい情勢にあるため、被災地の緊急衛星観測等衛星データを活用した防災力向上に大きな関心を示していました。バングラデシュはすでに国内の衛星機関と連携した活動をしていますが、ブータンは防災対策活動におけるセンチネルアジアの今後の積極的な活動や事業に期待していました。

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(2013/2/18 13:40)

2012年12月18-19日(インド、ネパール)

ADRCは、アジア及び太平洋諸国において、防災のために衛星画像を利活用するニーズの調査を実施していますが、2012年12月18日にインド内務省の災害管理部門、12月29日にはネパール内務省の災害管理部門を訪問しました。インドでは局長および国家衛星機関の専門家に、ネパールでは実際の災害対応や計画部門の専門家に出席を頂きました。いずれの機関も衛星画像の利活用に対する関心は非常に高く、今後の積極的な活動や事業への参加の意向が確認出来ました。

(2013/1/8 13:40)

2012年3月19-20日 (インド、ヴァナラシ)


インドのヴァナラシ市に位置するマハトマ・ガンジー・カシ大学が主催する国際セミナー「災害と環境マネジメント」にアジア防災センターも講師として参加し、東日本大震災の復興状況と事前対策の有効性について報告を行いました。セミナーには約100名の研究者や学生が参加し、東日本大震災と原子力発電所の事故などをテーマに災害マネジメントと環境マネジメントに関する活発な議論が行われ、関心の高さが窺えました。

(2012/3/21 11:30)

2012年2月24-25日(ブータン、プナカ)

 アジア防災センターではブータンを氷河湖決壊洪水(GLOF)対策のパイロットプロジェクト実施国として選定し活動を行なっています。このプロジェクトの一環で、2012年2月24-25日にブータンのプナカでADRCは災害管理局(DDM)と共催で防災ワークショップを実施しました。

 24日はプナカの電気工学高校の学生20名を対象に以下の講義を行いました。
 ・東日本大震災
 ・地震発生のメカニズム
 ・GLOFのメカニズムと対処方法
 ・河川水位計の設置による早期警戒
 ・「イザッ!カエルキャラバン」
 講義の最後に、簡易水位計の作り方マニュアルと神戸市が作成した防災福祉コミュニティ参加型防災訓練集の「BOKOMIガイドブック」を学校長代理に手渡し、今後このマニュアルを参考にした水位計作成や防災訓練の継続的取り組みを依頼しました。
 同日午後に「イザッ!カエルキャラバン」のデモンストレーションを行い、翌25日には地元小中学校の校庭でイザッ!カエルキャラバンのワークショップを行いました。前日学習したの高校生がファシリテーターとなり、小中学生約250名がワークショップに参加しました。
 ブータンの防災担当であるDDMからは、今後このような活動をプナカだけでなく全国で展開していきたいとの要望があげられ、ADRCとプラス・アーツは、一部高価なものを除いてワークショップ実施機材をDDMに渡し、今後積極的に活動を推進していくことと、活動実施時には写真と簡単なレポートをADRCとプラス・アーツに提出してくれるよう依頼しました。今後のブータンの防災力強化に期待しています。
(2012/02/24 16:40)

2011年11月28日~30日(パキスタン、イスラマバード)


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復興計画作成に関するワークショップが、 パキスタン政府(国家災害対策庁)、国連国際防災戦略、国連開発計画の主催により、11月28日から30日までの3日間、パキスタンイスラマバードのベストウェスティンホテルで開催され、長期復興に携わる政府職員や市民団体の代表39名が参加しました。

このワークショップでは、国際復興支援プラットフォームが主要なリソース・パーソンを務め、復興計画作成に関する知識と経験を共有することにより、計画作成能力の向上と計画の充実が図られました。このワークショップの特徴は、参加者に様々な分野の復興課題を議論する機会を提供し、そのなかで世界各地で取り組まれた数多くの復興事例を自らの復興を考えるオプションとして活用していくことです。そしてグループ討議の結果導き出された復興計画案に対して、他のグループ参加者や専門家からコメントが与えられ、議論が深められていきます。

今後、パキスタン政府、国連開発計画、国連国際防災戦略は、こうしたワークショップを、地域レベルや村レベルでも実施していくこととしています。パキスタン政府の国家災害対策庁は、他の開発関連団体とも協力して、復興計画作成に関するワークショップを、国及び地方の政府や関係団体に広げていく中核的役割を担うこととなります。国際復興支援プラットフォームは、こうしたパキスタン政府の努力を支援していく予定です。


(2012/01/17 14:00)

2011年9月6日~9月8日(タイ王国、パタヤ)
 
アジア防災センターは、2011年9月6日から8日までタイ、パタヤで開催されたISDRアジアパートナーシップ(IAP)会議に参加しました。会議にはバングラディッシュ、ブータン、ブルネイ、中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、モルジブ、モンゴル、ミャンマー、ネパール、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タイ、ベトナムの各国政府防災部門やAIT、ADPC、ADRC、JICA、ASEAN、EC、UNDP、UNISDRなどの国際機関、防災機関など約70名が参加しました。

今回のIAP会議では2010年10月に韓国のインチョンで開催された第4回アジア防災閣僚級会議(AMCDRR)で採択されたIncheon Action Planのフォローアップ、政府と地方自治体が連携した兵庫行動枠組(HFA)の推進策、2012年10月にインドネシアのジョグジャカルタで開催予定の第5回アジア防災閣僚級会議のテーマや目指すべき会議の成果などについて検討し活発な議論が行われました。また、10月13日の国際防災DAYに関する各国や機関のイベントや取組について紹介が行われました。

9日には同じ会場で引き続き開催された第18回アセアン防災委員会(ACDM)のオープンセッションに参加しました。会議ではアセアン10カ国に加え、日本、米国、ニュージーランド、豪州や国際機関などが参加し、アセアン防災緊急対応協定(AADMER)の遂行に向けた各種支援プロジェクトの提案や活動報告などが行われました。

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(2011/09/16 11:30)

2011年3月1日~4日(パキスタン、イスラマバード)


パキスタンにおける水関係災害に対する防災対応能力の向上、宇宙技術や洪水リスク管理による気候変動適応の改善を目的として、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、パキスタン政府気象庁(PMD)、パキスタン宇宙情報センター(SUPARCO)が共催により本ワークショップは開催されました。

IMG_1852.JPGのサムネール画像ワークショップでは、パキスタンやタイの洪水において宇宙技術(衛星画像)が有効に活用された事例など、宇宙技術の活用は防災において一層重要な役割を果たしてきています。アジア防災センターは、主催者の要請に基づき、センチネルアジアを中心に宇宙技術の防災への活用の促進及びスリランカでのコミュニティ防災の活動についてのプレゼンテーションを行いました。

多くの参加者が、センチネルアジア他の宇宙技術の防災への活用のためのプログラムに対する高い関心を示しました。また、コミュニティ防災の活動はパキスタンでは不十分であるという見解も示されました。

センチネルアジアによる緊急観測の窓口であり、災害管理・即時対応のための宇宙情報関連プラットフォーム(UNSPIDER)のアジアでの地域支援事務所(RSO)でもあるアジア防災センターとしては、この分野のなお一層の進展に引き続き貢献してまいります。

(2011/03/04 13:10)

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国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、アジア防災センター、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)、パキスタン国家災害管理庁(NDMA)、スリランカ国家災害管理局(DMC)との連携のもと、SAARCメンバー国であるパキスタン、スリランカ両国において復興計画に関するトレーニングを実施。長期復興に携わる政府幹部職員40名以上が参加しました。このトレーニングは、政策決定と現場の双方のレベルにおいて、回復力ある復興のための基本理念や原則、手法について習熟した、中核となる職員を育成することを目指したものです。
 トレーニングは、両国をビデオ会議システムで結び、講義や討論、シナリオに基づくシミュレーション、グループ討議の意見交換などにより進められ、参加者は、双方の国の復興における教訓・経験の共有を通じて、理解と知識を深めました。さらに、ビデオ会議で神戸から参加したアジア防災センター所長をはじめとした専門家によるコメントの提供や、IRPのトレーナーによる講義なども行われました。
 参加者の多くが政策決定を担当しており、このトレーニングは政府の関心を大いに引くものであるとの意見が寄せられたほか、地方レベルにおいてのトレーニングの必要性が指摘されました。また、実際の経験に基づく実例を用いてのトレーニングは、多くの参加者から高い評価を受けるとともに、パキスタン、スリランカの事例もより多く取り入れるべきとの意見も出されました。
 今後、トレーニング手法についても講義に充てる時間の短縮や重要な情報をわかりやすく紹介するための写真の活用などで、一層の充実を図るほか、トレーニングの手法・教材を各国政府に提供することにより、地方政府職員に対するトレーニングが推進されるよう取り組むこととしています。

(2011/02/09 14:20)

2010年12月12日~14日(ブータン、ティンプー)

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防災と文化遺産の国際会議がブータンの首都ティンプーで2010年12月12-14日に開催されました。
Lyonchhen Jigmi Y. Thinley総理大臣、マルガリータ・ワルストローム国連事務総長特別代表(防災部門)、MoCHA大臣、海外ドナー多くが参加するブータン史上最大規模の国際会議で、世界23カ国から55名、国内参加者を含め合計153名規模で5つのテーマについて議論がなされ、成果をThimpu Documentにまとめました。



 a. Policy and Institutional Framework for Disaster Management 
 b. Technical Aspects of Disaster Management
 c. Traditional Practices for Disaster Risk Reduction
 d. Post-Disaster Recovery of Cultural Heritage
 e. Capacity Building and Networking
 この文書は2011年5月に開催されるグローバルプラットフォーム、及び2011年10月のヒマラヤ気候サミットに報告される予定です。ADRCからは荒木田勝主任研究員が、日本、アジア、中米における伝統的な防災技術と、コミュニティ自身が主体的に継続可能な早期警戒について紹介し、今後のBhutanにおける展開方策を発表しました。

DSC02427 (1).JPG 国際会議終了後、GLOFプロジェクト対象地であるPunakha県知事を表敬し、Mo-chu川の上流域で2009年の洪水の被害状況の把握とコミュニティ主体の水位計設置場所の調査を行いました。
 今後、住民、生徒、僧侶を対象とした防災教育や防災訓練のワークショップを実施するとともに、コミュニティ自身が管理運営できる雨量計や水位計の作成教室を開催する予定です。






 (2010/12/15 16:40)

2010年12月2日~5日(スリランカ、コロンボ)


アジア防災センターでは、スリランカ政府防災省(Ministry of Disaster Management)と今後の協力、

特に、2011年にスリランカで開催予定のアジア防災会議(ACDR)に関する検討等を行いました。

スリランカも他の多くのアジア諸国と同様に、多種多様の自然災害に晒されています。今から6年前の2004年12月のインド洋津波では、35,399人が死亡、23,176人が負傷、100万人以上が被災したとされており、インドネシアに次いで2番目の大きさの人的被害を被ったことは記憶に新しいところです。また、頻発する洪水や土砂災害等による人的・物的被害の程度も増大しています。最近では、去る11月10日にも南部地方、特に首都コロンボで鉄砲水が発生し、多くの方々が被災したところです。

2010.12.09 103.JPGのサムネール画像過去の災害の被災地の現状等も視察した中では、ゴール地域の列車の転覆場所近くに立地する津波写真ミュージアムが興味深いところです。災害の経験を伝えていくことの重要性がいわれますが、この津波写真ミュージアムは完全に民間ベースで(寄付により)運営されており、建物は粗末ながら、津波に関する貴重な写真やメッセージ等の重要なコンテンツを有しています。

 (2010/12/7 13:10)

 

2010年12月1日~9日、18日~22日

  内閣府は、日本が持つ過去の災害の教訓と対策をアジア各国の防災力強化に役立てる取組みを推進しており、本年度はモンゴルとインドネシアを対象としたパイロットプロジェクトを実施することになりました。事業詳細の検討とスケジュール確認のため、アジア防災センターから事前調査団を派遣しました。

モンゴルにおいては2010年12月1-9日にかけて、同国の提案した地震防災教育に関する調査を行いました。近年ウランバートルでは地震発生の危険性が高まっていると考えられていることを受け、緊急事態省の他に事業実施予定の2つの学校、及び防災活動を行っている関係機関を訪問し、2011年1月に本邦研修、2月中旬に同国で地震防災ワークショップと学校を対象とした防災訓練を実施することで合意しました。

  インドネシアにおいては2010年12月18-22日にかけて、同国の提案したメディア向け防災教育に関する調査を行いました。同国ではメラピ火山の噴火により記者が死傷する被害が発生し、津波報道でも正確な情報が伝わっていない等の問題意識があることを受け、国家防災庁、科学院、マスメディアと意見交換を行い、2011年2-3月に本邦研修とジャカルタでメディア向け防災WSを開催することで合意しました。またその事前調査として、マスメディアの災害に対する意識調査を実施することも確認しました。

2010年10月25日~28日(韓国・インチョン)


P1060974.JPGのサムネール画像アジア防災センター(ADRC)は、2010年10月25日から28日に韓国のインチョンで開催されたアジア防災閣僚会議(AMCDRR)に参加しました。今回の閣僚会議には、韓国及びブータン国の首相、53のアジア・太平洋・ヨーロッパ諸国の閣僚、国連、国際機関、NGOの代表などから900名以上の参加がありました。

「気候変動適応と防災」をテーマに、セッション1:「気候変動と防災に関する意識啓発と能力開発」、セッション2:「気候及び災害リスク管理に関する情報、技術、優良事例、教訓の共有」、セッション3:「気候変動適応策と防災対策での環境配慮の促進」といった3つの主要テーマのもとに議論が行われました。

ADRCはテクニカル・セッション1の議長及びハイレベルラウンドテーブル1(HLRT1)の共同議長としてモルティヴ及びブータンともに務めました。

ADRCが議長を務めたテクニカル・セッション1では、政府関係者及び市民社会団体両者へのトレーニングの必要性、そしてリスクの管理について地域社会の人々及びそこに根ざした知識から学ぶ必要性・意識啓発の取り組みを支援する重要性が主要成果として取り上げられました。この点において、防災と気候変動適応は地方及び国家開発計画内に組みこまれるべきであるとの提案もなされました。

HLRT1では、各国の大臣が意識啓発と能力強化に関する問題点について発表を行い、国ごとに問題が異なったものであること、そして解決策は各国に対応したものでなければならないことについて確認されました。そして共に協力し、専門知識を共有するよう各国の代表団に呼びかけられました。

このようなテクニカル・セッション1とHLRT1の提案は、会議の成果文書である「インチョン宣言」、そして気候変動に適応した防災システム構築のための今後5年間の「インチョン・ロードマップ(Incheon REMAP)」及び「インチョン行動計画」にも反映されました。これら成果文書は地域、国家、コミュニティレベルでの持続的な開発に寄与するものと期待されています。

またその他に、ADRCはUNOOSAと共同開催した「防災及び気候変動適応への宇宙技術の活用」、「アジア防災映像展」、IRPとの共催の「よりよい復興のためのツール:気候変動適応と復興に関するガイダンスノートの紹介」のサイドイベントも開催しました。

2012年の閣僚会議はインドネシアで開催予定となっており、ロードマップの進捗状況のレビューも行われる予定です。ADRCが実施したセッションなどの本会議の詳細については、今後のハイライトでお知らせいたします。

(2010/10/25 16:50)

2010年9月16日(中国、南京)


2010年9月16日、中国南京市において、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)主催の「Preparatory Meeting for the High-level Expert Group Meeting towards Developing a Roadmap to Reduce Flood Disaster Risks in Pakistan」に参加しました。

準備会議は同時に開催されている「Stakeholder Meeting on the Regional Cooperative Mechanism on Disaster Monitoring and Early Warning, Particularly Drought」の会議場で開会式が行われ、最初に7月および8月のパキスタン洪水および中国土砂災害の犠牲者に対して黙祷が捧げられました。引き続き、Xuan Zenpei 部長(ESCAO情報通信技術災害リスク軽減事業部(IDD))より、Noeleen Heyzer事務局長の声明が紹介された。

準備会議に於いては、最初にAhmed Amjad Ali(ESCAPパキスタン代表部副代表)より、パキスタンの洪水被害の概要が紹介された。今回の洪水被害はパキスタン全土のおよぶこれまでに例のない未曾有の災害であり、特にカイバル・パクトゥワン、パンジャブおよびシンドの各州に最大限の被害を与えた。また、本洪水による被災者数は2千万人以上で、2005年パキスタン大震災、2005年ハリケーン・カトリーナ、2004年インド洋津波、2008年サイクロン・ナグリスさらに2010年ハイチ地震を被災者数を全て併せたものを凌いでいる。

引き続き、準備会議参加機関代表全員より、各々の機関におけるパキスタンの洪水災害軽減に対しての支援についての発表と活発な意見交換が行われた。

ESCAP・パキスタン洪水対策専門家会議は2010年11月初旬にパキスタンで開催される予定である。

なお、本会議の概要は
http://www.unescap.org/idd/events/2010_Pakistan_Floods/ で公開。

(2010/09/16 17:30)

 

2010年8月17日 ブータン

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昨今の気候変動により氷河湖決壊リスクがまっていると言われています。アジア防災センター(ADRC)のメンバー国にはこのリスクを持つ国が複数あり、対応策の構築が緊急課題となっています。アジア防災センターではブータンをパイロットプロジェクト実施国として選定し、ハザードマップ作成方法の開発や、政府やコミュニティを対象としたワークショップの開催などを通じた防災能力向上を支援し、それら一連の活動方法をとりまとめたマニュアルを整備することにより、同様のリスクを持つメンバー国に資することを目的としたプロジェクトを実施しています。8月17日から荒木田主任研究員がブータンを訪問し、災害管理局(DDM)、地質鉱山局(DGM)、エネルギー局(DOE)等の関係機関、既に国際協力プロジェクトを開始している国際協力機構(JICA)と意見交換を行い、プロジェクト対象地区と想定しているプナカ県では県知事や学校長と意見交換を行って、DOEの早期警戒センターや現在の観測状況を把握しました。大まかな把握状況は以下の通りです。
・1984年にポ川にGLOFが発生し、ポ川を対象とした対策事業はUNDPが実施中である
・モ川上流のGLOF発生リスクがある氷河湖は5つ確認されているが危険性は低い状態であり、かつ定常的観測が困難である
・モ川にGLOF発生時の洪水水位を予測することは、現段階ではデータが不足している

ADRCとDDMは最終的に二ヵ年にわたる協力プロジェクトの全体像について合意しミニッツにサインしました。プロジェクトの全体像は以下の通りです。
・2009年に洪水が発生したモ川について洪水及びGLOF対策を行う
・モ川上流域にコミュニティを主体とした水位観測機器を設置し、早期警戒態勢を整備する。
・モ川上流域の標高地図を作成する
・プナカにおける過去の洪水記録に基づくハザードマップを作成する
・住民に対する防災教育と訓練を実施する
今回の調査中に、今年1月にJICA総合防災行政コース研修員で来日したノブ氏と再会することができました。研修の成果を生かして防災行政を進める人々を応援していきたいと思います。
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(2010/08/17 16:40)

2010年7月5日~8日 (フィリピン、マニラ)


 2010年7月5から8日にフィリピンのマニラで、センチネルアジア・ジョイントプロジェクトチームの年次会合(JPTM)が開催され、アジア防災センターも参加しました。本会合は、JAXA、UNESCAPとフィリピン科学技術庁(DOST)との共催で開催され、22カ国の36メンバー機関と5国際機関から71人の参加がありました。
 アジア防災センターは、災害発生時の緊急観測を担当しており、緊急観測の実施状況及び緊急観測データの利用状況調査の結果、氷河湖決壊洪水プロジェクトの進捗状況について報告を行いました。
 なお、会議での議論のテーマは、次のとおりです。
        ・センチネルアジアステップ-2の進行状況
        ・JPTメンバーの活動状況
        ・森林火災ワーキンググループ活動
        ・洪水ワーキンググループ活動
        ・氷河湖決壊洪水ワーキンググループ活動
        ・インターナショナル災害チャーターとセンチネルアジアとの連携
 ADRCアジア防災センターとしては今後とも、センチネルアジア事務局と連携しつつ、アジア地域の防災への衛星利用を推進していきます。なお、この会議の詳細については、センチネルアジアウェブサイトを参照下さい。

2010/08/02 13:20

2010年6月17日~18日(タイ・バンコク)


ADRCは、2010年6ADPC.JPG月17-18日にタイ・バンコクで開催された防災プロジェクトポータルの利用に関するトレーニングに参加しました。本トレーニングは、ISDR アジアパートナーシップ(IAP)のイニシアティブであるregional stocktaking and mapping of DRR interventionsをベースにしたもので、アジア災害予防センター(ADPC)が主催し、UNISDRとアジア開発銀行(ADB) の支援を受けて行われたものです。トレーニングには、IAPやアジア・太平洋地域で活躍する防災関連機関から約30名が参加しました。

トレーニングでは、参加者は防災プロジェクトポータルの利用について学ぶと共に、ポータルの利用促進や継続性についての意見交換を行いました。本ポータルは、アジア・太平洋地域における防災関係者間での調整や連携を押し進め、活動の重複化を避け、よりよい防災活動計画作成に寄与するものと期待されています。

ADRCは本ポータルに対しインプットを行っていくとともに、アジア・太平洋地域の防災関係者間でのよりよい調整と協力推進のために本ポータルの利用を促進していきたいと思っています。

(2010/06/30 16:50)

2010年5月5日~6日 (シンガポール)


本会議は、CAG, CSIS及びAPEC共催によるものであり、非伝統的安全保障分野における地域協力、特にエネルギー安全保障、気候変動および自然災害対応に関するCSISの研究活動の一環であり、主催の3機関の専門家に加えて、アジア各国からエネルギー安全保障、気候変動、自然災害対応の専門家が数多く参加しました。

IMG_0934.jpgアジア防災センターは、昨年の本会議の準備段階から、アジア内の関係機関・関係者に関する情報をCSIS担当者に提供してきたところですが、今回の会議では、Response to Natural Disastersのセッションに討論者として参加し、CSIS職員のプレセンテーションに関連して、アジアの地域防災機関の事例の一つとしてアジア防災センターの設立の経緯や活動内容等について、他機関との比較優位性の観点から紹介しました。なお、同セッションには、SAARC DMC(在ニューデリー)及びPDC(Pacific Disaster Center)のそれぞれの所長も討論者として参加しました。

今回の会議での討議を踏まえCSISで年内にもレポートを作成する予定ですが、防災が非伝統的安全保障の分野の一つとして重要性を増している一方で、数多くの防災機関が類似の会議・活動を行っており、一部に重複感が認められるため、相互の連携を一層図ることなどにより、それぞれの機関や活動の質を向上等の合理化が求められている実態が明らかになったと思われます。

アジア防災センターでは、アジアの諸機関との連携を図りつつ、各国にとって真に役に立つ活動に一層注力していきたいと思います。

(2010/05/11 13:10)

 

平成22年3月8日(バンコク、タイ)


センチネルアジアSTEP2で開発されている新しいWebシステムが4月より運用を開始します。それに伴い、センチネルアジア事務局とADRCおよび、関係機関による会議が、地理情報技術開発協会(GISTDA、バンコク、タイ)で開催されました。会議では、新しいWebシステムに概要、使用方法の説明がおこなわれました。
新しいWebシステムの運用開始に伴い、旧システムは、5月で、運用を中止となります。
新しいWebサイトを以下に示しました。
https://sentinel.tksc.jaxa.jp

(2010/03/30 13:20)

2010年2月18~19日(キャンディ、スリランカ)

srilanka_20100218.jpg2010年2月18日から19日にかけて、スリランカのキャンディでスリランカ政府・内閣府・東京海上日動リスクコンサルティング主催の標記ワークショップが開催されました。ADRCからは2名参加し、日本の災害リスク評価に関する発表及びタウンウォッチングの実習を行いました。
タウンウォッチングを実施した地域ではダム決壊による洪水の発生が危惧されており、その地域の地方行政官や住民の意識啓発及びその他対策が急がれています。今回のワークショップでは地方自治体の長を含む関係機関上層部のリスク認識を高めることが出来ました。

(2010/02/26 16:50)
2009年12月7~12日(ダッカ、バングラデシュ)

errp200912_1.jpg2009年12月10日から12日にかけて、ダッカでERRPの第4回地域ワークショップを開催しました。ERRP各国担当者・内外の関係者が多数出席し、技術・財務・評価それぞれの分科会において、また全体会議においても活発な意見交換が行われました。最終日には、ミルプル自治消防隊訓練センターを訪れ地震時避難訓練を見学しました。バングラデシュではこれまで水害防災が主でしたが、地震防災にもより積極的に取組む意気込みを感じました。過去2年間のERRP活動の成果を生かして、今後もERRPを各国レベルで更に展開していくよう要望して閉会しました。


errp200912_2.jpgまた、12月7日-8日の2日間、ランガマティ(チッタゴンから車で北東に約3時間のところ)にて現地技術指導を行いました。現地の建築技術者30名に対して「地震に対して強い組積造建物について」そして「鉄筋コンクリート造建物の品質管理について」技術面での指導と意見交換を実施しました。その後、いくつかの建築現場を訪れて技術者同士の有意義な意見交換を行うことが出来ました。

(2009/12/15 19:10)
2009年10月30日~11月5日(ネパール、カトマンズ)


errp200911.jpg前回10月に行った「引き倒し実験」に引き続き、11月2日・3日に「耐震補強を施した既存建物の引き倒し実験」を行ないました。
前回の無補強既存建物は、引っ張り力13.5トンで完全に倒れましたが、今回は引っ張り力が25トンに達しても、建物に全く亀裂が生じませんでした。
この実験結果から、今回の耐震補強方法〈補強金網にモルタル塗り〉を用いることで既存建物の耐震強度が増すことが実証できました。
今後実験データの解析を行い、「地震に対する既存建物の補強についての啓蒙ポスター」を作成する予定です。

(2009/11/09 19:10)
2009年10月10~18日(ネパール、カトマンズ)

アジア防災センターでは、「南アジアにおける地震防災対策計画」事業の大きなイベントとして「引き倒し実験」をこの一年間周到に準備計画してきました。2009年10月15日、ネパールのカトマンズにおいて、その第一回実験を行いました。
今回の実験では、補強しない築30年の建物を倒れるまで引っ張りました。この実験は、30年前の住宅が地震の際にどのように壊れるかを実際に見てもらうことで地震被害の恐ろしさを知ってもらうと共に、古い住宅がどの程度の強度を持っているかを調べることが目的でした。2009年11月2日には、隣接する同じ住宅を、JAKETTING工法で補強し、どのくらい強くなるかを検証することを目的に実験を行う予定です。
政府関係者、国連関係者、ERRPメンバー国からの参加者、そして大勢の地元の住民も関心を持って見守る中、慎重に引っ張り力を大きくし、住宅の壁にクラックが発生しそれがどんどん大きくなり、ついには住宅が一瞬にして崩壊する光景を目の当たりにし、参加者全員地震による災害の怖さを実感しました。翌日の現地新聞にも大きく取り上げられ、防災啓発の役目を充分に果たしました。

ERRP200910.jpg

(2009/10/22 19:10)

2009年10月5-8日(バングラデシュ・ダッカ)


「南アジアにおける地震防災対策計画(ERRP)」の第4回ワークショップが12月10~12日の間、バングラデシュのダッカで開催されることになりました。ワークショップでは、これまでのERRPの成果発表が各国よりなされるとともに、専門家による耐震改修、危険度評価、ハザード・マッピング、地域防災計画・危機管理計画等をテーマとした報告・講演が行われる予定です。ADRCでは10月5日~8日の間スタッフを派遣し、バングラデシュ政府食糧・防災管理省、国連開発計画(UNDP)とワークショップの開催について協議し、日本からの専門家派遣等について意見交換を行いました。プログラムの詳細が決まりましたら、またADRCのホームページにおいてお知らせいたします。


(2009/10/19 14:00)

2009年9月9日~11日(ブータン王国)


thimphu20090911.JPG

このプロジェクトは、公共建築物等の耐震化を中心として、地震発生時の被害の軽減および復興のための拠点の確保と的確で迅速な復興活動を可能にする、安全で安心なコミュニティおよび地域を創出することを目的としている。    
 今回のワークショップでは、ブータン王国政府で作成した地震防災および耐震設計に関するガイドライン等を日本側で再検討し、その再検討の結果をブータン側の技術者に対して説明するとともに、意見交換を行うことであった。
 ワークショップには首都ティンプー及びその周辺地域から18名の技術者が参加し、ブータン側が作成したガイドライン等に関して、日本の専門家からそれに対する評価や他の事例との比較結果等について説明を行い、ブータン側の出席者との間で活発な質疑応答や意見交換が行われた。


(2009/9/16/13:20)

2009年8月1日~4日(インド)

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国際復興支援プラットフォーム(IRP)事務局は、2001年1月に発生したグジャラート地震の復興状況について現地調査を実施しました。現地では、移転による住宅再建の状況を確認したほか、復興に携わる現地政府やNGOとの意見交換などを行いました。
今回の現地調査の詳細な情報は、IRPのウェブサイトに掲載予定です。(http://www.recoveryplatform.org/)

(2009/08/01 14:20)
2009年7月29日~31日(インド)

  2009年7月29日~31日、インド・ニューデリーに於いて、地震防災リージョナル・カンファレンスが、地震防災対策に係る経験の発信、情報の共有、技術協力の推進等を目的に開催されました。この会議は、ADRCのほか、国際復興支援プラットフォーム(IRP)、国連防災計画(UNDP)、インド防災庁(NDMA)、南アジア地域協力連合災害管理センター(SAARC DMC)の共催により開催されました。当日は、日本のODAで実施しているERRP(地震防災対策計画)対象5ヵ国の政府関係者のほか、専門家、実務者等、延べ200名に及ぶ参加者を得ました。
  開会式での挨拶で、是澤優ADRC所長は、過去2回のERRPワークショップ(ネパール・パキスタン)に言及し、そこでの議論を通して、対象国への支援の方向性が定まりつつあるとの認識を示しました。さらに、今回の会議を通じて、その支援の具体的内容を固めたいとの意向を明らかにしました。また、是澤所長は、ERRPのプログラム推進に向け、構造的リスク削減の技術的・法的枠組、耐震技術の普及促進手法、公共建築物の安全性確保などに関し、この会議で議論が行われ、必要な取組が提起されることを期待する旨の発言を行いました。
  ERRPの事業実施主体の一つとして、ADRCは今回5人の日本人専門家-城譲内閣府防災担当補佐、岡崎健司政策研究大学院大学教授、金子史夫OYOインターナショナル(株)技師長、渡部弘之東京海上日動リスクコンサルティング(株)、楢府龍雄(財)建築情報センター部長-を会議に招聘しました。これら専門家は、会議のなかで報告者、パネル・ディスカッションの議長等の役割を果たすとともに、関係国の専門家・実務者と様々な場で緊密な意見交換を行いました。
  ADRCでは、この会議での議論、意見交換等を踏まえ、今後各国での地震防災対策の実施に必要な専門的な技術支援を進め、ERRPプログラム全体の推進に積極的貢献していくつもりです。ERRPの進捗については、またこのページにて機会あるごとに報告を行っていく予定です。

(2009/07/29 14:20)
2009年7月15~25日(ポカラ、ネパール)

ERRP_Nepal.jpg2009年7月15~25日、ネパールにおいて、ERRP(南アジア地域における地震防災対策計画への技術支援事業)のRegional Proposalとして計画している「ネパール カトマンズでの既存住宅の引き倒し実験」についての現地関係先との打合せ、およびネパールERRP/UNDPが国別活動の一環として実施する「Vulnerability Assessment of Buildings/ Retrofitting and Recovery Preparedness for Municipal Engineersに関する4日間のTrainingを実施しました。詳細は下記をご覧ください。
Mission Report

(2009/07/31 19:10)

2009年2月28日~3月19日(バングラデシュ、ダッカ)


JICAは自然災害多発国であるバングラデシュに対して円借款事業も含めた総合的な支援プログラムを形成することを目的に調査を実施することとなりました。調査期間は、2009年2月28日から3月19日の予定です。重点的な調査項目としては、水対策(洪水、サイクロン)及びサブセクターとして地震を取り上げ、緊急性の高い案件の検討・形成も目的としています。アジア防災センターからは所長の鈴木が参加しました。訪問先は、アジア防災センターのカウンターパート機関である食糧・防災省やこれまで数多くの事業を連携して実施してきたバングラデシュ災害予防センターのほか、水資源省、ダッカ地球物理観測所、BRAC大学、バングラデシュ技術工科大学、国連開発計画、アジア開発銀行などでヒアリングを行いました。また、地震防災や洪水対策の観点からダッカ市内の建設現場、河川にも現地調査を行いました。


(2009/03/12 13:10)

2006年10月~2009年3月(スリランカ)


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アジア防災センターはJICA(国際協力機構)の実施するスリランカ防災機能強化計画調査(調査期間2006年10月~2009年3月)の団員として調査に参画し、本年3月最終報告書を提出して活動を終了しました。アジア防災センターは、防災行政およびコミュニティ防災(防災活動、防災教育)の分野の調査を担当し、今後のスリランカの防災能力の強化のための提言を行いました。
コミュニティ防災の最終的な活動として、2008年12月5日には、コロンボ市内会議場で、コミュニティ防災について協議するための会議を開催し、各県の防災センター職員(DM Coordinators)、各県で防災を担当する職員など約100名が参加しました。会議では、コミュニティ防災を推進するための防災教材に関する協議、コミュニティハザードマップの作成、防災ゲームなどを実習形式で学びながら、よりよいコミュニティ防災の実践について協議が行われました。
調査の詳細については、防災センターのウェブサイトの下記ページをご参照ください。
http://www.dmc.gov.lk/jica/index.html


(2009/03/10 10:40)

2008年11月3日~5日(ネパール・カトマンズ)


adrrn_meeting.jpgNGO アジア防災・災害救援ネットワーク (ADRRN)の2008年の年次会合が2008年11月3~5日、ネパール・カトマンズで開催されました。会議は「ネットワークから、ネットワークを通じて学ぶ」と題され、NGO及び国際機関、ADRCから約40人の出席者が、災害リスク軽減を目指す自身の組織とADRRNの活動強化を目的に、活発に意見を交わしました。


 (2008/11/03 17:40)

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