2010年10月25日~28日(韓国・インチョン)

「気候変動適応と防災」をテーマに、セッション1:「気候変動と防災に関する意識啓発と能力開発」、セッション2:「気候及び災害リスク管理に関する情報、技術、優良事例、教訓の共有」、セッション3:「気候変動適応策と防災対策での環境配慮の促進」といった3つの主要テーマのもとに議論が行われました。
ADRCはテクニカル・セッション1の議長及びハイレベルラウンドテーブル1(HLRT1)の共同議長としてモルティヴ及びブータンともに務めました。
ADRCが議長を務めたテクニカル・セッション1では、政府関係者及び市民社会団体両者へのトレーニングの必要性、そしてリスクの管理について地域社会の人々及びそこに根ざした知識から学ぶ必要性・意識啓発の取り組みを支援する重要性が主要成果として取り上げられました。この点において、防災と気候変動適応は地方及び国家開発計画内に組みこまれるべきであるとの提案もなされました。
HLRT1では、各国の大臣が意識啓発と能力強化に関する問題点について発表を行い、国ごとに問題が異なったものであること、そして解決策は各国に対応したものでなければならないことについて確認されました。そして共に協力し、専門知識を共有するよう各国の代表団に呼びかけられました。
このようなテクニカル・セッション1とHLRT1の提案は、会議の成果文書である「インチョン宣言」、そして気候変動に適応した防災システム構築のための今後5年間の「インチョン・ロードマップ(Incheon REMAP)」及び「インチョン行動計画」にも反映されました。これら成果文書は地域、国家、コミュニティレベルでの持続的な開発に寄与するものと期待されています。
またその他に、ADRCはUNOOSAと共同開催した「防災及び気候変動適応への宇宙技術の活用」、「アジア防災映像展」、IRPとの共催の「よりよい復興のためのツール:気候変動適応と復興に関するガイダンスノートの紹介」のサイドイベントも開催しました。
2012年の閣僚会議はインドネシアで開催予定となっており、ロードマップの進捗状況のレビューも行われる予定です。ADRCが実施したセッションなどの本会議の詳細については、今後のハイライトでお知らせいたします。
(2010/10/25 16:50)