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ADRC活動報告

「アジアにおける市民防災エンパワメントプログラムの共同開発」事業への参画

2024年9月7日(インドネシア、ジョグジャカルタ)


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関西国際大学(KUIS: Kansai University of International Studies)がトヨタ財団の助成を受けて実施している「アジアにおける市民防災エンパワメントプログラムの共同開発」事業の一環として、2024年9月7日(土)にインドネシアのジョグジャカルタで、地元コミュニティと協力したICTを活用したコミュニティ防災訓練が実施され、ADRCはその事業実施のサポート機関として活動に参加しました。


洪水や火山灰の土石流などの災害が危惧されるジョグジャカルタ市内のCode川沿いのJogoyudanというコミュニティを対象とし、KUISと現地のUniversity of Atma Jaya Yogyakarta(UAJY)が自治体の防災機関(BPBD)およびコミュニティと調整して、双方の大学の学生が活動に参画する形で実施されました。準備期間が短かったことで十分な調整はできませんでしたが、避難訓練ではそれぞれが協力し、けが人、妊婦、身体障がい者をサポートして避難するなどの工夫した活動ができました。


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訓練は、昨年度ADRCがマレーシアでのASEAN事業で導入したコミュニティとの災害時の情報共有システム(geoBingAn + WhatsAppのシステム)を活用し実施されました(ADRCハイライト368号、370号を参照)。このアプリは、普段使っているWhatsAppから登録することにより、登録者のWhatsAppへの一斉配信(Broadcast)と、WhatsAPPからのテキスト、写真、動画による情報収集が可能となるものです。WhatsAPP上で双方向の情報のやりとりを可能とする使い勝手のよいシステムです。


訓練中には、BPBDが従来から利用している無線での情報共有に加え、参加者からWhatsAppで情報を随時アップロードすることもできました。BPBDやコミュニティからも使い慣れているWhatsAppを利用して情報を共有するのはとても便利で使いやすいとの声がありました。訓練終了後にも、BPBDから今後の協力に関する質問もあり、また引き続きこのシステムを利用していきたいとの要望もありました。


前述のとおり、今回は事前の準備時間があまり取れず、自治体職員が十分にシステムを活用した活動まではできませんでしたが、ICTを活用した訓練の結果は、引き続き実施された国際ワークショップ「アジア市民防災推進会議(ACDRI)」において報告されました。次回のマレーシアの大学との活動で引き続きICTを活用した防災イベントを実施する予定です。

(2024/09/14 15:00)

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