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ADRCの活動
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ADRC活動報告

2022年11月29~30日(オンライン)
IWS-17 Screenshot_nl.jpg
ADRCは、毎年、台風委員会の4つのワーキンググループが開催する統合ワークショップ(IWS)に参加しています。IWSでは、気象ワーキンググループ(WGM)、水文ワーキンググループ(WGH)、防災ワーキンググループ(WGDRR)、研修・研究調整グループ(TRCG)の4つのワーキンググループがそれぞれのその年に行った活動の報告書を発表します。今年は、台風委員会事務局が「早期警報と早期行動のための熱帯サイクロン計画、予測、対応サービス」をテーマに、2022年11月29~30日にオンラインによる第17回IWSを開催しました。
基調講演の一つとして、日本の国土交通省から「洪水シミュレーションとリスク評価への衛星データの利用」について発表がありました。報告されたように、ADRCの協働機関でもあるJAXAといった日本の様々な機関は、衛星データを提供するとともに、気候変動の影響予測データを作成して、洪水のシミュレーションやリスク影響評価を行っています。衛星データの価値は、減災対策に役立つだけでなく、早期の対応を可能にすることです。第17回IWSでは他に、ベトナム、中国、韓国、アジア太平洋台風共同研究センターから基調講演が行われました。
2023年の第18回IWSは、タイ・バンコクのESCAPで開催される予定です。
(2022/12/07 15:00)
2022年11月28日~12月1日(オンライン)
EPWG-Chile Workshop screenshot.jpg
2022年11月28日~12月1日に開催された「林野火災が都市まで影響を及ぼす火災:Wildland-Urban Interface(WUI、林野と都市部の境界域)における火災予防能力強化のためのワークショップ」に、鈴木弘二 ADRCプロジェクトディレクター/APEC-EPWG共同議長とジェリー・ポトゥタン ADRC主任研究員が参加しました。このオンラインワークショップは、EPWGのチリ事務局が主催し、地域の脆弱性とリスクへの露出を減らす予防文化の形成に焦点を当てた技術や戦略を利用することで、APECの国と地域における林野と都市部の境界域における火災管理能力の強化を目指しました。
ワークショップの3日目には、ジェリー・ポトゥタン主任研究員が、気候変動適応に関する計画、戦略、政策に情報を提供するための気候変動影響予測に焦点を当てたプレゼンテーションを行いました。気候変動は、直接的に林野火災を引き起こすわけではありませんが、林野火災が発生しやすく、延焼して壊滅的な被害をもたらすような状況を作り出す大きな要因となっています。予測される気候変動のシナリオのひとつに、人間活動が炭素やメタンなどの温室効果ガスを排出し続けることで、地球の気温がより高くなることが挙げられています。その結果、夏は高温・乾燥になり、林野火災が発生しやすく、瞬く間に燃え広がる「火種効果」が発生しやすくなると言われています。ワークショップの最後に、21のAPECの国と地域からの参加者とチリの政府関係者は、気候変動の影響予測を、林野と都市部の境界域における火災予防の緩和策と適応策に反映させる重要性について確認しました。
(2022/12/07 :15:00)
2022年11月15日~18日(ベトナム、ハノイ)
 
2022年11月15日から18日まで、日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 、ベトナム科学技術院(VAST)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がベトナムのハノイで開催されました。APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。また、現在では、APRSAFでは4つの分科会(宇宙利用・宇宙技術・宇宙環境利用・宇宙教育)が設置され、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。

ADRCは宇宙利用分科会のワーキングに参加し、最初のプレゼンテーションとして、「センチネルアジア」における緊急観測対応や今後の行動計画について報告を行いました。「センチネルアジア」は、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。

次に、「みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)を用いた実証実験」についても活動報告を行いました。この活動は、主にアジア太平洋地域を対象としたもので、住民の速やかな避難行動を促す早期警報を整備するものです。

ADRCとしては、防災分野における宇宙技術の利活用に関する活動に、今後も積極的に参加いたします。
(2022/11/25 15:00)
2022年11月10日~12月9日(日本、神戸)

ADRCは、2022年11月10日から12月9日にわたり、JICA課題別研修「中央アジア・コーカサス総合防災」コースを実施しました。本課題別研修は、中央アジア・コーカサス地域の防災行政官を対象に、自然災害による人的被害及び経済被害を軽減するために、主に防災を主管する行政機関の能力を強化することを目的としています。特に地方防災計画案の策定を通じた優先的に実施すべき具体的な防災対策の立案に焦点をあて、戦略的な防災投資の重要性について理解を深め、各国における事前防災投資を推進し、残余リスクを削減する防災対策の実施を推進するために、地方防災計画の策定および実践方法を習得することを目指すものです。
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新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、研修は一時中止となり、その後オンライン研修となっておりましたが、今年度3年ぶりに対面研修が実現することになりました。アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンから計7名の研修員が、5週間に及ぶプログラムに参加しました。

研修は対面及びオンラインによる講義、兵庫県内を中心に、一部首都圏を含む防災関連施設の視察、そして地方防災計画案策定演習で構成され、定期的に振り返りの時間を設定し、質疑の他、研修員間で議論を行い、理解を深めました。すべての研修員が熱心に講義、演習に取り組み、最終日には地方防災計画案を発表し、所期の目的を達成し、無事研修を終えることができました。本研修を通じて得られた知識、技術、手法が自国の災害リスク管理の現場でも活かされることが期待されます。

最後に、本研修実施にあたり、ご協力いただいた関係機関の担当者、講師の皆様に厚くお礼申し上げます。
(2022/12/16 15:00)
2022年11月8日~10日(日本、神戸)

ADRCは、神戸市立原田中学校が実施する「トライやる・ウィーク」(中学生の職場体験)で、2学年の学生2名を2022年11月8日から10日まで受け入れました。

期間中は、牛乳パックで地震に強い建物の模型を工作するなど耐震について学習するプログラムのほか、神戸市灘区青谷地区のオンラインタウンウォッチング、兵庫県広域防災センターの視察などを実施しました。学生からは「様々な活動を体験していくうちに、災害についてとても深く知ることができた。」、「起震車で体験した揺れは想像以上だった。」などの感想が聞かれるなど、充実した職場体験となったようです。

今後とも、当センターでは日本やメンバー国の防災人材の育成に取り組んでいきます。

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(2022/11/15 15:00)
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