2022年11月28日~12月1日(オンライン)
2022年11月28日~12月1日に開催された「林野火災が都市まで影響を及ぼす火災:Wildland-Urban Interface(WUI、林野と都市部の境界域)における火災予防能力強化のためのワークショップ」に、鈴木弘二 ADRCプロジェクトディレクター/APEC-EPWG共同議長とジェリー・ポトゥタン ADRC主任研究員が参加しました。このオンラインワークショップは、EPWGのチリ事務局が主催し、地域の脆弱性とリスクへの露出を減らす予防文化の形成に焦点を当てた技術や戦略を利用することで、APECの国と地域における林野と都市部の境界域における火災管理能力の強化を目指しました。
ワークショップの3日目には、ジェリー・ポトゥタン主任研究員が、気候変動適応に関する計画、戦略、政策に情報を提供するための気候変動影響予測に焦点を当てたプレゼンテーションを行いました。気候変動は、直接的に林野火災を引き起こすわけではありませんが、林野火災が発生しやすく、延焼して壊滅的な被害をもたらすような状況を作り出す大きな要因となっています。予測される気候変動のシナリオのひとつに、人間活動が炭素やメタンなどの温室効果ガスを排出し続けることで、地球の気温がより高くなることが挙げられています。その結果、夏は高温・乾燥になり、林野火災が発生しやすく、瞬く間に燃え広がる「火種効果」が発生しやすくなると言われています。ワークショップの最後に、21のAPECの国と地域からの参加者とチリの政府関係者は、気候変動の影響予測を、林野と都市部の境界域における火災予防の緩和策と適応策に反映させる重要性について確認しました。
(2022/12/07 :15:00)