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ADRCの活動
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ADRC活動報告: 地域・国名 >> モンゴル

2019年11月7日(モンゴル、ウランバートル)

アジア防災センターは、2016年11月~2019年12月の3年間に実施されたJICAモンゴル国地震防災能力向上プロジェクトにプロジェクトメンバーの一員として参画しました。モンゴル国では西部地域を中心にマグニチュード8クラスの大地震が度々発生していることが地震年表に残されているほか、近年では、全人口の約半数が集まる首都ウランパートル市の近郊に3つの活断層が発見され、ウランバートル市内でも有感・無感の地震が増加するなど、地震リスクの高まりが懸念されています。こうした中、モンゴル国家非常事態庁(National Emergency Management Agency: NEMA)からの要請に基づき、成果1:災害・防災関連事業のデータ収集能力、機関間の連携調整能力の向上、成果2:耐震性評価及び建築物の耐震化に関連する行政機関職員の能力の向上、成果3:防災教育及び防災意識の啓発に係る能力の向上を目標とし、本プロジェクトが実施されました。
DRREducation.JPG
アジア防災センターはこのうち成果3の活動を担当し、NEMAおよび教育文化スポーツ科学省(MECSS)と協力し、幼稚園、学校における防災教育ガイドライン及び教材の作成や教員研修、災害リスク軽減に関する教育、啓発教材の作成、住民への研修などの活動に関する支援を行いました。
本プロジェクトに関するさらに詳しい情報は、下記の最終報告書をご参照ください。
(pdf, 5.81MB, JICA Library)

(2020/03/03 10:40)
AMCDRR.jpg
2018年7月3~6日(モンゴル)

ADRCは2018年7月3日から6日の間、モンゴルのウランバートルで開催されたアジア防災閣僚会議(AMCDRR 2018)に参加し主に以下に示す活動を行った。
(1) コミュニティレジリエンスをテーマにしたプレカンフェランスイベントで発表
(2) 各関係閣僚との個別会合(ミャンマー社会福祉省、モルジブ国家防災センター、モンゴル国家危機管理庁、アジア災害予防センター、トルコ関係者等)
(3) オフィシャルステートメントの発表
(4) セマティックイベント センチネルアジアの優良事例Technology & Innovationsで関する発表
(5) センチネルアジアのブース支援対応
(6) イグナイトステージにおけるGLIDEに関する発表

まず本会議の開催前に、コミュニティレジリエンスに関する発表を(1)のプレカンファレンスで行った。次に、会議期間中を通して(2)に示した関係国の閣僚級との個別会合を設けて、アジア防災センターが長年取り組んできた客員研究員プログラムへのお礼と今後の協力依頼、各国の状況に応じた防災プロジェクト、今後の共同事業の提案などについて話が行われた。(3)のオフィシャルステートメントでは、災害データの統合のための取り組みを推進する旨について話した。
(4)については、センチネルアジアの活動のなかからミャンマー洪水の緊急観測や標準手順書(SOP)の作成など関する発表が行われた。また、アジア防災センターが長年参画してきたセンチネルアジアの取り組みについては、(5)の専用ブースで訪問者に個別に説明を行った。また、ADRCが推進している世界災害共通番号であるGLIDEについて、(6)で示したイグナイトステージで発表を行った。
最後に、今回のアジア防災閣僚会議においては、宇宙分野などにおける防災分野における科学技術の促進などが盛り込まれたウランバートル宣言が合意された。なお、2020年の同会議はオーストラリアで開催されることが報告された。

(2018/7/25 18:30)
2017年4月5日~7日(モンゴル)

ADRCは2017年4月5日から7日にわたりモンゴルのウランバートル開催された国連ISDR アジア・パートナーシップ(IAP) フォーラム2017に参加しました。この会議には、各国の防災担当者とともに統計担当者も参加しました。
会合は4月4日午後に始まり、バドラル・トウブシン・モンゴルNEMA長官歓迎の辞、ロバート・グラッサー国連特別代表の開会の辞、UNISDRアリアバンドウ氏からのアジェンダ説明に続き、セッション1はTsogtbaatar NEMA次官の司会により、AMCDRR2016の成果を議論があり、この後、AMCDRR以降の進捗について、まず、各国からアップデートがありました。
2日目は、近況報告の続きから始まり、ADRCからも仙台枠組みを推進する上での最近の活動について報告しました。また、2日目から参加した日本の内閣府佐谷内閣府参事官から津波防災、熊本地震、指標検討ジェンダー、等についての発言がありました。
これらに続いて来年のAMCDRRに向けた課題が議論された。開催国モンゴルから、会議日程・会場等のほか、主要な関心事項として、Urban disaster resiliency及びInvestment in DRRが挙げられ、これについて3つのグループに分かれ意見交換しました。また、アジア地域計画について、特に重要な事項等についても意見交換しました。
3日目は、まず、仙台枠組みのモニターと防災指標に焦点をあて、ISDRからOIEWGの成果の概要、モニタリングの流れが示されました。この後各国から、統計局としての受けとめ方、或いは防災部局と統計部局との関係について順次報告がありました。

多数の発言があった中で、災害に関するデータはむしろライン・ミニストリー、地方組織が所管していること、統計部局はSDGs行動計画の要請にも応じる必要があり防災と別々に対応することは困難などとする一方、防災部局側もSDGsと異なり統計部局との関係が十分構築できていない国もあることもわかりました。午前の後半は、この2年間の指標の議論になじみの薄い参加者も少なくない中、グループに分かれ指標関連の取組状況等を意見交換しましたが、各国の理解にはかなり幅があった中、よいエクササイズの機会となっていました。
最後のセッションは、5月にカンクンで開催されるグローバル・プラットフォームに関するもので、国連ISDRから、日程など基本的事項が示された後、各国、各機関から参加予定等の報告がありました。最後に、トウブシン長官の挨拶があり会議は終了しました。


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(2017/04/20 12:30)

2011年2月13-19日(ウランバートル、モンゴル)

内閣府は、日本が持つ過去の災害の教訓と対策をアジア各国の防災力強化に役立てる取組みを推進しており、2010年度はモンゴルとインドネシアを対象としたパイロットプロジェクトを実施することになりました。

<モンゴル>
モンゴルにおいては、2010年12月の事前調査、2011年1月の現地ワークショップの実施機関である国家危機管理庁(NEMA)の職員を招聘した本邦研修に引き続き、2011年2月13~19日にかけて、地震防災教育の推進のための現地ワークショップを実施しました。ワークショップは日本政府およびアジア防災センターの協力のもと、日本の技術や知識を活用しながら、NEMAによって実施されました。ワークショップは、NEMAの職員を対象とした研修、学校職員研修、多くの人が参加できるよう工夫をこらした防災訓練の取組みについて学ぶワークショップ、学校の生徒への授業、2つの学校を対象とした防災訓練などのさまざまな活動によって構成されるものでした。

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これらの活動を通して、NEMAをはじめ関連機関や教育関係者は、モンゴルで地震防災教育を推進していくためのさまざまな知識、技術、ツールなどについて学ぶことができました。今後モンゴルでさらに地震防災の取組みが進んでいくことが期待されます。
(2011/02/20 10:40)

2010年12月5-10日(ウランバートル、モンゴル)
2010年12月12-16日(ダッカ・ノアカリ、バングラデシュ)


メンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、アジア防災センター(ADRC)は2009年度から防災ピアレビュー事業を開始しています。本年度はモンゴルとバングラデシュが対象国に選ばれました。対象国からの本テーマに関するカントリーレポートの提出後、評価チームが現地に入り、聞き取り調査を行いました。評価チーム(ピアレビューアー)は、メンバー国から2名、日本からの専門家1名、ADRCから1~2名で構成されました。

IMG_0104.JPGモンゴルにおいては、2010年12月5~10日にかけて、同国の地震防災啓発・能力強化に関する調査を行いました。ADRCの職員2名の他に、東北大学大学院工学研究科・災害制御研究センター・地震地域災害研究分野の源栄正人教授、ブータン国ルンツェ州知事のツェリン・ケツァン氏、インド内務省防災対応担当副官のヴィゼシュ・ラナ氏がレビューアーとして参加しました。評価チームは、国家危機管理庁をはじめ、防災教育に関連する政府や研究機関など10の組織を訪問し、各機関の取組みについて聞き取り調査を行うとともに、市内の建築物の状況などの視察を行い、調査結果案をとりまとめました。そして、その調査結果案を国家危機管理庁の職員約30名が参加するワークショップで報告し、最終とりまとめについて協議をおこないました。ワークショップでは、インドやブータンの地震防災の取組みの説明をも行われ、意見交換の非常によい機会となりました。

photo 016.jpg12月12-16日には、バングラデシュにおいて同国のサイクロン対策に関する調査を行いました。ADRCの他に、京都大学防災研究所・流域災害研究センターの林泰一准教授、フィリピン民間防衛室のクリスピーナ・アバット氏、ミャンマーの社会福祉省救済再定住局のサン・クン氏が参加しました。調査はまずバングラデシュ・ダッカにて食糧防災省、防災局、気象局、水資源開発局、水理モデル研究所、バングラデシュ赤十字を訪れ、サイクロン対策プログラムの概要や各機関の活動について情報収集を行いました。次に沿岸部ノアカリ県に移動し、地方防災担当者、ボランティア、住民らに聞き取り調査を行った他、サイクロンシェルター、堤防等を見学しました。参加した評価チームは、自身の専門や自国の暴風対策を踏まえ、訪問先にて活発に意見交換しました。

本事業は、双方向での情報共有、学習を目指し実施されており、対象国のみならず、評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内で報告書を共有する予定です。

最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。

(2010/12/21 17:40)

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