ADRC活動報告: 地域・国名 >> タジキスタン
2014年9月18~19日(キルギス共和国・ビシュケク)
ADRCは、2014年9月18-19日にキルギス共和国の首都ビシュケクで開催された「『中央アジア+日本』対話の枠内における第2回中央アジア地域防災閣僚会合」に参加しました。本会合は、日本政府、キルギス共和国非常事態省、UNDPの主催で、「中央アジア+日本」対話の一環として、防災に関するハイレベルな協議の場の創設を目指し開催されました。本会合には、カザフスタン、キルギス共和国、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンからの代表の他に、在キルギス共和国日本大使館、JICA、国際機関の関係者が参加しました。
会議では、中央アジア地域における喫緊の防災課題や、更なる防災協力について議論が活発に行われました。ADRCからは、中央アジア地域で実施した防災プログラムの成果や、そこから特定された中央アジア地域におけるニーズと今後の防災協力の取組みについて紹介しました。
会議の最終日には、成果文書が発表されました。その中では、災害リスクの軽減、緊急事態への備えや応急対応に関する地域内協力の強化について協議するため、中央アジア諸国の防災機関の長によるフォーラムの創設及び定期的な開催について合意されました。さらに、上記フォーラムを支援するために、専門家レベルより成る作業部会の設置についても併せて確認されました。
当センターは中央アジアにおけるこの新しい構想を支援し、引き続き地域防災協力の更なる推進に努めたいと考えています。
(2014/09/18 16:50)
ADRCは2014年6月4-5日にかけてアゼルバイジャンのギャバラで開催された第7回ECO(経済協力機構)国際防災会議に参加しました。アゼルバイジャンの非常事態省が主催し、ECO事務局が協力して開催された本会議には、ECOメンバー国の代表団及び国連や国際機関、学術・科学機関からの専門家が参加し、ECOメンバー地域におけるよりより防災協力を推進するため、様々な防災活動や経験について情報交換を行いました。ECOメンバー国には、アゼルバイジャン、イラン、カザフスタン、キルギス、パキスタン、タジキスタン、ウズベキスタンといったADRCのメンバー国が加盟しています。
各国代表団による発表及びスピーチに続き、UNOCHA、UNESCAP、GIZ、中央アジア応用地球科学機関(CAIAG)、ADPCといった機関からの専門家が、ECO地域における防災への取り組みついて紹介を行いました。ADRCからは、ADRCのアジア地域における役割とともに、中央アジア・コーカサス地域からのメンバー国が参加できる客員研究員プログラム、JICA「中央アジア・コーカサス地域総合防災行政」コース、ピアレビュープロジェクトを中心に紹介しました。
本会議の最後には、政策及び実務レベル、科学関係者間での総合的なアプローチが、本地域におけるよりよい、そしてより効果的な防災に寄与するとの認識で一致しました。このことは、ECO地域のみならず、他のADRCメンバー国にも重要な課題だと考えられます。
(2014/06/17 16:50)
2013年2月24~3月1日(タジキスタン)
メンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、ADRCは2009年度から防災政策ピアレビュー事業を実施しています。4年目となった本年度はタジキスタンを対象国のひとつとし、同国からのカントリーレポートの提出後、評価チーム(ピアレビュアー)が現地に入り、聞き取り調査等を行いました。
今回のタジキスタンにおけるレビューのテーマはルダキ郡における洪水災害の軽減で、ADRC職員1名の他、神戸大学都市安全研究センターの小林健一郎准教授、タイ防災局のプラソン・タンマパラ氏がレビュアーとして参加しました。
評価チームは、防災に関する研究や事業などを行っている政府地質総局や地質地震工学研究所等を訪問し、各機関の取組について聞き取り調査を行うとともに、タジカバッドやガンジナといった洪水災害危険地帯の視察を行い、同国の洪水対策への評価と提言に関する調査結果案をとりまとめました。また、日本、タイにおける洪水対策の取組を紹介するワークショップを開催し、現地関係者と情報共有や協議を行いました。
本事業は、双方向での情報共有、学習を通じ、対象国のみならず評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内でタジキスタンからの最終事業報告書を共有する予定です。
最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。

(2013/2/24 19:40)


メンバー国の能力向上及びメンバー国間での情報共有・関係強化を目指し、アジア防災センター(ADRC)は2009年度から防災政策ピアレビュー事業を開始しています。3年目となった本年度はタジキスタンを対象国とし、同国からのカントリーレポートの提出後、評価チーム(ピアレビューアー)が現地に入り、聞き取り調査を行いました。
今回のタジキスタンにおけるレビューのテーマは地すべり災害軽減で、ADRC職員1名の他、京都大学防災研究所斜面災害研究センター・地すべりダイナミクス領域の福岡浩准教授、韓国国立防災研究所分析官テフーン・キム氏、スリランカ防災省国立建築研究所・地すべり研究・事業部所長のR.M.S.バンダーラ氏がレビューアとして参加しました。
評価チームは、緊急事態委員会をはじめ、地すべり対策に関する研究や事業を行っている研究機関やNGOなどの組織を訪問し、各機関の取組みについて聞き取り調査を行うとともに、2009年春に大規模な災害が発生したKhroson県の被災地の視察を行い、同国の地すべり対策への評価と提言に関する調査結果案をとりまとめました。また、その案とともに、日本、韓国、スリランカにおける地すべり災害軽減の取組みを紹介するワークショップを開催し、現地の関係者と情報共有や協議をおこないました。
本事業は、双方向での情報共有、学習を目指し実施されており、対象国のみならず、評価チームに参加したメンバー国も学ぶことのできるプログラムを目指しています。今後は、評価チームが調査報告書をまとめ、対象国へ送付するとともに、ADRCメンバー国内で報告書を共有する予定です。
最後に、本事業にご協力くださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。
2009年12月21~22日(ラオス、ルアンナムタ)
2009年12月21日~22日、ラオス国家防災室(NDMO)とアジア防災センターは同国ルアンナムタ県にて、地方行政官を対象としたワークショップを開催し、同県の防災担当行政官約30名と、NDMOから3名、ADRCから1名が参加しました。
このワークショップはASEAN地方行政官能力強化プロジェクトの一部であり、ラオスで実施されるものとしてはビエンチャン県、ボリカムサイ県に続く、3回目のワークショップとなるものです。
期間中、参加した地方行政官は、災害と、リスク、中央・地方の防災法制度、リスク評価、洪水対策などの講義を受講しました。講義は2009年6月に本プロジェクトで実施した講師育成のための研修(TOT)を元に進められ、TOTの参加者が今回の研修で講師を務めています。NDMO、同県の行政官のサポートを受け、活発な議論が繰り広げられ、実りあるものとなりました。
この研修の成果が他の県にも共有され、同国の地方行政官能力強化の一助となることが期待されます。
今後2010年前半には、本プロジェクトの1年目対象国カンボジア、ベトナムにおいても、同様の地方行政官を対象とした研修が計画されています。
(2010/01/04 17:40)
ECOは、1985年にイラン、パキスタン、トルコの3カ国が経済、技術、文化における協力を推進するために設立した機関で、1992年にアフガニスタン、アゼルバイジャン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの7カ国を新たにメンバーにむかえ、現在さらなる地域経済発展を目的に活動を行っています。
今回の防災会議へは、アフガニスタン、イラン、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6カ国と関連機関から参加があり、各国の防災対策(特にナショナル・プラットフォームの設置と気候変動適応対策)や今後推進すべき点などについての協議が行われ、ECO地域の今後の戦略が提案されました。
ADRCは地域協力の重要性について協議するセッションで発表を行い、今後も中央アジア・コーカサス地域の協力について支援をしていくことを表明しました。