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ADRCの活動
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ADRC活動報告

2025年5月20日~21日 カンボジア

2025年5月20日から21日にカンボジアのシェムリアップで開催された第46回ASEAN防災委員会(ACDM)会議および第7回ASEAN災害レジリエンスプラットフォーム(ADRP)会議と並行して、AADMER作業計画(AWP)2026-2030の策定に関する2回にわたる協議が開催されました。AADMERは「ASEAN防災緊急対応協定」の略称で、2005年7月26日に署名され、2009年12月24日に発効した地域的な法的拘束力のある協定です。施行以来、ACDMは、AWP 2010-2015、AWP 2016-2020、およびAWP 2021-2025の3つのAADMER作業計画を策定してきました。アジア防災センター(ADRC)はコンサルタントとしてAWP2026?2030の策定作業に参画しています。

最初の協議は2025年5月20日に開催され、ACDMメンバーからAWP 2026-2030の草案内容に関する意見を聴取することを目的とし、特に、1)ビジョン、2)優先プログラム成果、3)アウトプット、4)実施メカニズムとモニタリング・評価枠組み、に焦点を当てた協議が行われました。

2025年5月21日に開催された2回目の協議では、特にAADMERを地域政策プラットフォームとして活用し、相乗効果とセクター横断的な協力を推進する主要なメカニズムとしての役割を果たすADRPのメンバーを中心としたASEANセクター別機関(ASBs)の意見聴取に焦点を当てました。協議では以下の点などが取り上げられました。1)分野横断的アウトプットに関わるASBsのリストの検証、2)特定されたメカニズムの確認、3)ACDMとの連携の可能性の検証。

各協議を通じて、AWP2026?2030の草案をより良いものとするための有益な意見や示唆が関係者より提供されました。

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第46回ACDM会議と並行して行われた協議  第7回ADRP会議と並行して行われた協議

2025年5月22日 カンボジア

カンボジアのシェムリアップにおいて第9回ASEAN防災委員会(ACDM)+Japan会合が開催されました。会合では、日本が「日ASEAN防災行動計画2021-2025」に基づき支援を行っている各活動の進捗状況の報告があり、2024年9月に発生し、ベトナムを中心にASEAN各国に被害を与えた台風Yagiや、2025年3月に発生したミャンマー地震の際に、日本の支援しているASEANの防災協力枠組みが非常に貢献したことなどが紹介されました。

ADRCの笹原所長はプログラムの一環として、「日ASEAN防災行動計画2021-画像2_笹原所長.png2025」を推進するために実施した「GLIDEを活用したデータベースのリンクと能力向上」および「ICTツールを活用したコミュニティ防災と災害対応」事業の第2フェーズの提案を行いました。GLIDEの活動については共同提案を予定しているAHAセンターから、コミュニティ防災の活動に関しては、事業の対象国であるマレーシアの代表から、事業提案への協力と期待について言及がありました。

会議の最終日には、アンコールワットなど世界遺産でのフィールドトリップが開催され、会議参加者同士の交流を深めました。

(2025/06/30 15:40)

2025年5月27日~30日 韓国・ソウル

内閣府の後援のもと、ADRCは台風委員会の防災作業部会(WGDRR)に参加し、画像1_WGDRRの参加者-1.png 他のメンバーと協力して共同活動の実施に積極的に取り組んでいます。ADRCが 先駆けて開発したGLIDE番号システムは、WGDRRの年次活動計画(AOP)の重要な構成要素であり、 メンバーは各自の台風災害報告においてGLIDE番号を使用しています。

2025年5月27日から30日まで韓国・ソウルで第20回WGDRR年次会合が 開催されました。


国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、世界気象機関(WMO)、台風委員会事務局(TCS)、DRRメンバー(中国、香港、日本、ラオス、マカオ、マレーシア、フィリピン、韓国、タイ、米国(グアム)、ベトナム)、諮問作業部会(AWG)メンバーから約50名が参加しました。会議の主な目的は、今年のAOPをレビューし、2026年のAOPについて議論することでした。

参加者は、各メンバーの活動報告を行い、災害リスクとその軽減に関する貴重な意見交換を行いました。その中でメンバーはGLIDEの継続使用に関して確認した他、地域別台風IDの観点から意見を交わしました。また、WMOはハザードの分類と台風
データベースの継続的な更新を進めています。

今後の台風委員会関連イベントについては、1)2025年12月3日から5日まで中国・マカオで開催される第20回統合ワークショップ(IWS)、2)2026年3月に韓国・済州島で開催される第58回台風委員会総会が開催される予定です。

(2025/06/30 15:40)

2025年5月11日~18日


ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)が実施する ASEAN幹部向け緊急対応防災リーダーシップ事業(ACE-LEDMP)のミドルレベルを対象とした日本研修(第2回)を実施しました。ACE-LEDMPミドルレベルは1か月のオンラインプログラム、インドネシアでの1か月の実地研修、さらに日本での1週間の研修を通して、ASEANの防災分野でリーダーシップを発揮する人材を育成することを目的としたプログラムです。

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(左)内閣府防災担当での講義、(右)亀の瀬地すべり歴史資料室の視察



今回のプログラムには、ベトナムを除くASEANの9カ国の防災担当部署での勤務経験が5年以上の幹部職員20名が参加し、同行するAHAセンターからの職員4名とともに来日しました。日本での研修では、内閣府、兵庫県、国際協力機構(JICA)、アジア防災センター(ADRC)などから講義を受けるとともに、荒川下流河川事務所、人と防災未来センター、津波高潮防災ステーション、亀の瀬地すべり歴史資料室などを視察し、日本の防災政策についての理解を深めました。また民間企業の取組みとして、地圏環境テクノロジーを訪問し、精細な流域水循環モデルによる、事前の防災・減災対策立案やリアルタイム流域モニタリングを行う技術について学びました。

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さらに、今回の研修では、プログラムの一環として、「いのち輝く未来社会のデザイン」

というテーマのもと実施されている大阪・関西万博2025を訪れました。 カーボンニュートラルやデジタル化といった取組みを通し、防災にも関連する諸課題に対して、多様な価値観を踏まえた上で解決していくことについての見識も深めました。

大阪・関西万博2025 アセアンパビリオン訪問

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また、研修の最後には、研修で学んだ内容や、今後各国の

防災対策の推進するための気づきについて発表を行いました。参加者はインドネシアに戻り、 全体のACE-LEDMP研修プログラムを通じて得た経験をもとに、 今後のアクションプランなどの検討を続けました。

Bosai Windowに関する最終発表の一例



(2025/05/30 15:40)

2025年5月

ADRCは、キルギス共和国のビシュケクで開催された国際科学・実践会議vol386-2up.png

「気候関連災害の監視と予測:科学、イノベーション、パートナーシップによる早期警戒とレジリエンスの強化」へ参加し、センチネル・アジアに関する発表を行いました。発表については、センチネル・アジアの概要と、過去に中央アジアのメンバーのリクエストによって実施された、

緊急観測の事例などを紹介しました。参加者からは、キルギスにおいては地すべり被害が課題となっていて、衛星画像による画像解析などに期待したいなどの意見がありました。


会議の様子


なお、会議への参加と合わせて、センチネル・アジアのメンバーである中央アジア応用地球科学研究所(CAIAG:Central Asian Institute of Applied Geosciences)を訪問し、センチネル・アジアの今後の活動などについて意見交換を行いました。今後も、緊急観測を通じて提供された衛星画像や画像解析の結果は、防災担当機関などへ適宜情報共有するなど意見交換がありました。


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発表資料:EORに関する説明スライド(左)、EORの事例(右)


(2025/05/30 15:40)

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