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ADRCの活動
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ADRC活動報告

2025年3月7日~9日


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2015年3月の第3回国連防災世界会議で、防災に関わる取り組みの指針である仙台防災枠組(SFDRR)が策定されました。それを推進する活動の一つとして、国内外、産官学全てのセクターが集って防災対策を議論する世界防災フォーラ
ムが2017年から2年毎に開催されています。世界防災フォーラム2025では、「どうするキコヘン?」と題し、気候変動による災害リスクを減らすための行動変容を考えることをテーマとし開催されました。


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ADRCは、世界防災フォーラム2025の催しの一つとして開催された世界防災エキスポにブース出展しました。様々な関係者と協力してアジア地域の防災対策を推進していることや、ICTを用いた防災対策の促進の取り組み事例として、準天頂衛星(QZSS)を用いた災危情報の伝達システムの紹介や、富士山やマレーシアで実施しているGISとSNSを活用し携帯電話で災害情報を共有する取組みについて紹介するとともに、メンバー国から来日中の6人の受入研究員(インド、韓国、トルコ、フィジー、マレーシア、モルディブ)による、各国の災害発生状況や防災体制の紹介を行いました。


展示会場に出展している組織は45団体あり、出展組織以外でもJICA、大学等学術関係機関、民間企業、NGO団体、外国人留学生など、多くの防災関係者がADRCブースを訪問し、ADRC研究員や受入研究員が説明や意見交換を行いました。

(2025/03/16 15:00)

2025年227


2025年2月27日、マレーシアを交えたアジア太平洋地域の災害リスク軽減のための気候変動予測に関する第4回ウェビナーシリーズが開催され、モハンマド・ザキ・ビン・マット・アミン氏(マレーシア国立水研究所所長)は、2100年までにマレーシアは気候変動により、(1)年間気温が1.85度~2.08度、
(2)年間降水量が14%~25%、(3)海面上昇が0.71m~0.74m、上昇すると予測されると報告しました。これらの数字は、もしマレーシアが気候変動の緩和対策を何も実施しなければ、その地域では河川の干上がり(例:2022年2月のブキッ・メラ)、洪水(例:2022年12月のセランゴール州)、河川の氾濫(例:2021年8月のバトゥパハット州)がより多く発生することを意味しています。

この予測を踏まえて、マレーシアの他の講演者は、現在進行中の取り組みについて情報を共有しました。アンブン・ディンダン氏(マレーシア気象局副局長)は、同局がモンスーン高潮による悪天候の監視と予測において気候変動予測データを考慮していると述べました。ラバンヤ・ラマ・イヤー氏(世界自然保護基金(WWF)マレーシア、政策・気候変動担当ディレクター)は、WWFマレーシアは、気候変動への回復力とガバナンスをプログラムに組み込んでいると発表しました。ノルファシャリーナ・ビンティ・モハンマド氏(東南アジア防災研究イニシアティブ代表)は、災害データベースに気候変動データを統合し、地域規模で利用できるようにしたと説明しました。さらに、モハンマド・ザキ・ビン・マット・アミン氏は、マレーシア政府は2025年にマレーシア気候変動法とマレーシア国家適応計画(MyNAP)という2つの関連文書の完成が期待されると述べました。

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モハンマド・ザキ・ビン・マット・アミン氏による

マレーシアにおける気候変動予測に関する発表の様子


ウェビナーでは、気候変動予測先端研究プログラム(SENTAN)領域テーマ4のメンバーも講演し、プロジェクト、技術やツール、気候変動予測に関する研究について説明しました。京都大学の森信人教授、気象庁の中江川敏行氏と村田明彦氏、水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)の森範行氏、京都大学の立川康人教授が登壇しました。

本ウェビナーでは、ADRCの池田主任研究員とポトゥタン主任研究員が共同ファシリテーターを務めました。

(参考)
第4回ウェビナー:https://www.adrc.asia/sentanpro/202502/webinar04.html
気候変動予測先端研究プログラム(SENTAN):https://www.jamstec.go.jp/sentan/index.html

(2025/03/06 15:40)

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