2020年9月2日(日本)
現在、アジア各国においては様々な防災活動が実践されています。この中で、防災教育は災害の基本について学び、次の災害に備えることが出来る有効な手段の一つです。特に、2004年のスマトラ島沖地震による最大の被災地であるインドネシアのバンダアチェにおいては、国内外の様々な機関によって、防災教育活動の普及が進められています。
本日紹介するのは、NPO法人MIS(Multilateral International Students)です。MISは2011年に東京大学の学生の方々が設立された団体で、防災に限らず、貧困、環境、農業支援などをテーマにアジア各国で活動されています。現在では、東京大学の学生の方々を中心に約140名で構成されています。その活動のひとつに、インドネシアのバンダアチェを対象とされたチーム、JISI(Japan Indonesia Students Interaction)があります。JISIは2014年から同地域において防災教育の活動を推進されていて、生徒や教員向けのワークショップ、避難訓練などを実施されています。一方で、本年も同様の活動が実行される予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で渡航が困難となり、現在は国内での情報収集などの対応をされています。そこで、同分野の活動実績があるアジア防災センターと、今後の活動を見据えて、2020年9月2日にWebの意見交換会が実施されました。ここでは、日本の防災教育をひとつの参考情報として、現地の方々の要望に応じたプログラムのローカライズ、学校関係者だけではなく地域住民の方々に参加いただく総合的な防災訓練の必要性などの意見交換が行われました。アジア防災センターとしましては、今後、JISI様との活動連携を模索し、インドネシアにおけるより良い防災教育について検討したいと思います。