2016年11月15日~18日(フィリピン、マニラ)
2016年11月15日から18日まで、フィリピン科学技術省、日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がフィリピンのマニラで開催されました。
APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。また、現在では、APRSAFでは4つの分科会(宇宙利用・宇宙技術・宇宙環境利用・宇宙教育)が設置され、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。
今回、アジア防災センターは宇宙利用分科会のワーキングに参加し、「センチネルアジア」の活動について報告を行いました。「センチネルアジア」は、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。
2016年には、この活動が10周年をむかえて、今回のAPRSAFでは10年間における緊急観測の活動報告を行いました。報告の中においては、現在では7つの機関がDPNとして参加していること、近年の緊急観測が増加傾向にあることについて説明しました。さらに、ベトナムやミャンマーでの優良事例についても紹介しました。一方で、各国内でのデータ共有についてはまだ工夫が必要であると補足しました。
(2016/11/18 18:30)