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ADRC活動報告

2012年8月30日(タイ、バンコク)


アジア太平洋地域の自然災害監視を目的とした国際協力プロジェクトである「センチネル・アジア」は、監視活動開始から7年目を迎えました。アジア防災センターは、センチネル・アジアの発足当初より、大規模災害の発災時に、各国の防災担当機関からの観測要望を元に、各国の宇宙機関に緊急観測を依頼する役割を果たしています。
当初より、このプロジェクトは以下の3つの段階を踏んで整備を進めることとしていますが、今年はちょうどステップ2の最終年にあたります。
・ステップ1:基幹となる情報共有・配信システム導入(平成18~19年)
・ステップ2:新しい衛星コミュニケーションシステムによる情報通信の拡大(平成20~24年)
・ステップ3:総合的な「アジア太平洋地域災害管理・支援システム」の確立(平成25年~)
去る8月30日、タイ国バンコク市内において、センチネル・アジア ステップ3の在り方を検討するデータプロバイダノード(Data Provider Node: 災害に関する衛星観測データを提供する宇宙機関)の会合が開催されました。アジア防災センターは、防災担当機関の声を代表する形で会議に出席し、衛星観測データの利用状況やデータに対する要望などをとりまとめて宇宙機関に伝達しました。
この後、センチネル・アジア ステップ3の在り方に関する議論が行われ、1)発災直後の応急対応だけでなく、災害予報から復旧・復興に至る防災の各プロセスにおいて衛星観測データの活用を図る必要があること、2)そのためにもALOS2などによる衛星観測データの一層の精度向上が必要なこと、3)その過程において、防災と衛星観測データの両方の分野の知識を有した人材が不可欠であり、人材育成を促進すべきこと 等の議論が行われました。引き続きステップ3に向けその具体化につき話し合う予定です。

*センチネル(Sentinel)は「見張り」の意味。

(2012/08/30 13:00)

2012年8月7日~8月9日(インドネシア、ジョグジャカルタ)
 
IMG_2034.JPGアジア防災センターは、2012年8月7日から9日までインドネシア、ジョグジャカルタで開催されたISDRアジアパートナーシップ(IAP)会議に参加しました。

会議にはアフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、ブルネイ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、イラン、日本、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、韓国、スリランカ、タイ、ティモール、ベトナムの各国政府の防災部門やADPC、ADRC、EU、IFRC、UNDP、UNISDR、WBなどの国際機関、防災機関から100名を超える参加者が集まりました。

この会議の主な内容は、以下のとおりです。
1) 第5回AMCDRRの準備状況
 本年10月22日~25日にインドネシア、ジョグジャカルタで開催される予定の「第5回アジア防災閣僚会議」の準備状況が報告されました。
2) 第5回AMCDRRにおける声明文案およびその添付文書
 第5回AMCDRRの成果となるジョグジャカルタ声明の文案とその添付文書について、検討および議論がなされました。
3) HFAレビューおよびモニタリング
 兵庫行動枠組(HFA)に基づく活動について、ネパール、スリランカ、ミャンマー、ベトナム等から報告がありました。
4) ポストHFA
 HFAが終了する2015年以後の取組について、HFAでの課題を見据えて討議されました。
5) 関係機関の活動紹介
 関係機関の活動紹介として、ADPCのプロジェクトポータルサイトやUN-SPIDERの衛星を利用した防災の取組について報告がありました。
http://www.unisdr-apps.net/confluence/display/iap09/IAP+Meeting+August+7-9%2C+2012+-+Yogyakarta%2C+Indonesia+%28Documents+and+Presentation%29


(2012/08/14 19:40)

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