2010年11月23日(火)から26日(金)まで、豪政府、日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がオーストラリアのメルボルンで開催されました。
APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。
APRSAFでは、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。
その活動の1つに「センチネルアジア」があります。これは、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。
今回の会議は、"The role of space technology and industry in addressing climate change"をテーマに開催されました。ADRCは、センチネルアジアにおける2010年の緊急観測の実績を発表するとともに、衛星画像等の解読には、確かな技術と経験が必要であることを画像利用の成功例と失敗例を挙げて説明し、ADRCが日本-アセアン統合基金を用いて実施している、衛星画像の防災利用のための人材育成プログラムを紹介しました。
(2010/11/26 19:20)