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ADRC活動報告

2017年6月6日~8日(ベルギー、ブリュッセル)


WS000002.JPG国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、2017年6月6日~8日にベルギー、ブリュッセルで開催された第3回世界復興会議に参加し、積極的な活動を展開しました。IRPは、次の5つの自主的なセッションにおいて、企画書の作成や開催運営に関する支援を行いました。
(i) 2017年防災グローバル・プラットフォーム会合からの最新情報
(ii) 生活復興と社会的保護(Social Protection)
(iii) 災害への備え・応急対応・復興における重要なパートナーとしてのプライベートセクター
(iv) 復興への備えと計画-制度及び組織の能力の強化
(v) 復興へ向けた政策及び制度間の調整。

これらのセッションにおける議論によって、仙台防災枠組の優先行動4で強調された「より良い復興(Build Back Better)」の概念が、どのようにしてリスクを減少し、強じん性を確立するという変革を伴う形で実行され得るのかが明らかにされました。また、その際には、次の災害は、以前とは違った性質の災害になるかもしれないという意識を持ちつつ「Build Back Better」が実行されることも示されています。
また、これらのセッションで共有された多くの経験に基づき、「Build Back Better」は、災害に強じんな建設技術でインフラ設備を改善するだけではなく、以前よりも、強化された統治システムや改善された基礎的行政サービス、多様化された人々の生活支援、貧困層や社会的弱者層の家族に対するより良い社会的保護のメカニズムを提供することだと、明確に提示されました。
WS000003.JPG「Build Back Better」を実現するためには、根本的な失敗の原因を理解するとともに、復興段階の機会を利用して、例えば、リスク情報を活用した土地利用計画や改正された建築基準とその執行を通じた、そうした失敗に対する措置を行うことが不可欠です。政府による「Build Back Better」への取組を成功へと導く多くの要因があり、それは、次の要素を高めることが挙げられます。
・ 状況に対応した制度的、政治的、法的な復興フレームワークを策定する能力
・ 復興のための介入を効率的、効果的に支援して、その介入が持続可能となる能力
・ 復興プログラムを実行するための財政的・技術的リソースをもたらし、支援する複数のステークホルダーと調整する能力

WRC3の全体テーマである「レジリエントな復興」の達成に寄与する要因の一つは、「復興への備え」がどの程度出来ているかということであることが、全体会議や個々のセッションにおいて支持されました。簡潔に言えば、「復興への備え」とは、綿密な計画や十分な資金に裏付けされた制度的、財政的なシステムを作り上げたインドや日本、米国、ニュージーランド等の国々で推進されているように、災害に先立って、次のようなツールを整備することになります。
・ 復興に関する制度、政策、法律
・ 復興のための財政的メカニズム
・ 復興に特化した人材やリソース

WS000004.JPGWRC3の最終日において、次の論点について討論されました:復興をレジリエントなものにするには、何をすればよいのか?復興は複雑で総合的なプロセスであることから、明らかに、一般的な解決策は不可能です。過去の経験に基づいて既に分かっているのは、復興をレジリエントなものにするためには、様々な要因が考慮されることが必要となります。
(i) 復興への備えが出来て、すぐに復興に取り組むことが出来るかどうか

(ii) 状況把握とそれに対応する能力があるかどうか
(iii) システムや制度が整備されているかどうか
(iv) 地域の実情に対応できるかどうか
(v) 包括性、もしくは、「all of us(我々皆)」的な施策が実行できるかどうか

復興過程は複雑なゆえに、レジリエントな復興に向けては、特定の状況に応じた戦略やアクションが求められるかもしれません。例えば、世界銀行(World Bank)は、都市のレジリエンスの文脈で、市町や都市部のコミュニティにとって復興がレジリエントなものになるためには、次のアクションが提示されました。
・ コミュニティに備えさせる(例:コミュニティの関心を高め、災害訓練を実施する。)
・ 行政機関を設置する(例:復興庁や復興部局を設置する。)
・ 財政システムを策定する(例:災害復興融資制度を整備する。)
・ 復興へ投資する(例:災害軽減策に取り組む。)
・ 社会的保護(Social Protection)を実行する(例:全過程における社会的弱者グループの包括性を保持する。)

今後の取組みとして、WRC3の参加者は、次の3つのキーアクションポイントを推奨した人道的支援及び危機に関する欧州委員会委員のメッセージからヒントを得るかもしれません。
・ レジリエンスを強化する
・ リスクを理解する
・ プライベートセクターと協働する

(2017/06/14 14:40)

 

2017年5月30-31日(韓国、蔚山)

 アジア防災センター(ADRC)は2017年5月30日から31日にわたり韓国、蔚山で開催されたUNESCAP/WMO台風委員会防災作業部会に参加した。「仙台枠組後の防災作業部会の戦略的計画」と題された本会議は、は国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)/世界気象機関(WMO)台風委員会(TC)と韓国国家防災研究所(NDMI)により開催されたもので、今回で12回目の会合になる。
 台風に関する防災教育、訓練が本会議のテーマであり、ADRCを含むメンバー国、関係機関の参加者約30人が、各自の啓発、教育活動について報告を行った。またWMO、NDMIからは防災情報システムの現状について発表された。
 本会議に続き6月1日、2日はTCの今後の運営に関する運営委員会が開催されている。

(2017/06/08 17:40)

2017年5月22日~26日(メキシコ、カンクン)


国際復興支援プラットフォーム(IRP)/アジア防災センター(ADRC)は、「仙台防災枠組の採択から実行へ」を全体テーマとした第5回防災グローバル・プラットフォームにおいて、(i) マーケットプレイスにおけるブース出展、(ii) イグナイト・ステージにおける発表、(iii) 仙台防災枠組の優先行動4に則したサイドイベントの開催などの活動を積極的に実施ました。
IRP/ADRCのイベントは、次の事項を推奨することを目的にしています。

・ 効果的な「より良い復興(Build Back Better)」の成果を促進することによって、防災に関連した開発パートナー、地域的な政府間組織、地域的な組織、地域的なプラットフォームとより緊密な連携を図ること。
・ 復旧・再建・復興における「Build Back Better」に対する経験と知識の情報共有と普及をより幅広く実施すること。

これらのイベントは議長総括に寄与し、その総括では、会議の中で取り上げられた優先的行動分野について言及されました。

マーケットプレイスにおけるIRP/ADRCのブース出展
ブースでは、「Build Back Better」やレジリエントな復興に関するガイダンスノートやツールなどのナレッジ・プロダクトを特徴にした展示を行い、それらのコンテンツは、IRPの構成団体やパートナーから集められました。今回の出展を通して、次の成果が達成できました。

WS000013.JPG・ 「Build Back Better」に関するケーススタディ、ツールやガイダンスノートを収録したCD-ROM、400枚以上の配布
・ IRPのパンフレットやその他復興に関するIRP構成団体のパンフレット・報告書類を含めて、500部以上の配布
・ 「Build Back Better」に関するビデオやIRP構成団体から提供を受けた関連するビデオの上映
・ 「Build Back Better」に関するIRP活動のキーメッセージを配したバナー広告のディスプレイ

イグナイト・ステージでのIRP/ADRCのプレゼンテーション
WS000000.JPGイグナイト・ステージでは、日本の事例を紹介することによってIRP復興ガイダンスノートの価値が高まることが明示され、そのガイダンスノートが「Build Back Better」に役に立つことが実証されました。
また、日本における復興に関するケーススタディの分析に基づいて、次の知見が紹介されました。一つ目は、日本における「復興への備え」です。例えば、南海トラフ地震への備えとして東京都が対策を講じているように、いくつかの事前復興計画の策定や災害時応援協定の事前締結の中で見て取ることが出来ます。二つ目は、日本では、復興段階において、政策やインフラ設備、社会システムにおける改善できる点を事細かに改善してきています。日本政府が災害後の対応として、建築基準法や関係法を改正していることが明確な証拠として挙げられます。最後に、日本では、人々の生活の中に復興への備えを取り入れることによって、絶え間なく「強じん性の文化」を促進しています。このことは、膨大な量の情報の普及や自覚の促し、また、定期的な災害訓練などを通して促進しています。

IRP/ADRCのサイドイベント
IRP/ADRCのサイドイベントは、JICAと共催で開催されました。このセッションでは、JICA、インド、グアテマラからのスピーカーが発表するという「Build Back Better」に関する革新的なプログラムになっていて、各スピーカーは、成功した施策の重要な要因として「復興過程における良き統治」を強調していました。これを達成するために必要なこととして、次の行動が特定されました。
WS000001.JPG一つ目は、復興過程のローカル・オーナーシップ(Local Ownership)を促進することが重要です。JICAが実施したハリケーン・ミッチ、インド洋津波、タイフーン・ハイエンにおける比較研究に基づく所見によると、復興過程におけるローカル・オーナーシップは「Build Back Better」を達成するための基礎的要因となることが明らかにされました。復興過程のオーナーシップを持つことによって、より断固とした責任ある決定がなされます。効果的に復興ビジョンを達成するということは、過去の経験から学ぶことを意味します。ローカル・オーナーシップが強ければ、より、国際的な活動機関の役割が少なくなることが議論されています。しかしながら、ローカル・オーナーシップは、必ずしも外部の支援や援助を必要としないことを意味するのではありません。
二つ目は、権限ある責任を確実に保持することが必要です。インドの経験から、権限ある責任には、強固に制度化されたシステムも必要とされます。そのシステムによって、政治力学と施策の継続性への対処がうまくなされる必要があるのです。また、専門家の利用やステークホルダーとの調整、コミュニティの関与、時宜にかなった政策決定、効果的な政策調整、過去の経験からの教訓の適用などの役割を委任できる権限も必要とされるのです。
最後に、国の災害復興フレームワークを策定することは有効です。このフレームワークは、復興プロトコル、ステークホルダーの役割、計画策定に利用されるツールを規定していることから、効果的な復興過程の統治を促進することに役に立ちます。グアテマラの事例では、2013年に政府が国の災害復興フレームワークを策定し、2014年に発生したサン・マルコ地震からの復興時期に、効果的に施行されました。そのときと同じ地方自治体は2012年に地震被害を受けていました。次の理由から、このフレームワークはより効果的な復興を促進します。(i) 事前に得られた知識と理解によって、公的セクターの機関間での役割共有がより調整された形で達成されます。(ii) 短期的及び中期的な段階において資源配分がより良い形でなされます。(iii) 情報格差を減少させます。グアテマラの経験と「Build Back Better」への備えによって、政府は、2016年4月に近隣国のエクアドルで発生した地震後の復興に対して技術支援を提供することが出来ました。

(2017/05/31 14:40)

2017年3月9日~11日(イラン、マシュハド)


アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)を代表して派遣された復興専門官は、2017年3月9日~11日に、イラン、マシュハド市で開催された「地域レベルの仙台防災枠組の実行に関するワークショップ」において、UNISDRの国際防災教育研修所(GETI)とともに共同ファシリテーターを務めました。ワークショップは、マシュハド災害対策局が、マシュハド市当局の災害に対する強靱性を確保することを支援するために主催し、マシュハド市及びシーラーズ市から100名を越える自治体政府職員が参加しました。
  WS000012.JPGマシュハド市は、テヘラン市に次いで、人口、経済、産業の面において、イランで第二の重要な都市であるだけでなく、二番目に災害リスクに曝された都市でもあります。マシュハド市当局は、主に地震と洪水のリスクに曝されていることから、そうした災害リスク軽減のための施策を実行する必要性を認識しています。また、同市当局は、同市の持続可能な開発の実現を目指して、防災や災害リスク管理を推進するための重要な政策と法整備に、積極的に取り組んでいます。さらに、災害復興過程における「Build Back Better」への備えの観点から、防災を都市開発プロセスに組み込むことや、妥当なレベルのリスク軽減を行う取組を推進しています。加えて、同市当局は、UNISDRが進める「世界防災キャンペーン『災害に強い都市の構築(MCR: Making Cities Resilient)』」へ積極的に参加をしています。このキャンペーンは、災害に強いまちづくりを目的に、「災害に強い都市の構築のための10の必須項目」に基づく「都市強靱化アクションプラン」を策定・実行することを中心に、地域レベルの専門家や政府職員の能力開発を支援しています。ADRC及びIRPを代表した復興専門官は、「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」に沿って、世界における災害の経験や優良実践事例を共有しました。

今後の展開として、マシュハド市当局は、この地域において今回のワークショップを受け入れた先駆的な地方自治体政府の一つとして、次の二つの主要な活動を進めていくことを表明しました。一つ目は、ワークショップでの議論を継続し、計画策定へと推進していくためのチームを結成して、今後8ヶ月の間に、「都市強靱化アクションプラン」の草案作成と、その策定・実行へ向けた準備を進めることです。二つ目は、マシュハド災害対策局が、マシュハド市にイランにおける都市防災教育研修センターを設置する計画の実現に向けた調整を推進することです。 

   (2017/03/17 14:40)

 

2017年3月6日~8日(イラン、マシュハド)


アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、マシュハド市災害対策局の招待を受け、2017年3月6日~8日に、イラン、マシュハド市で開催された第8回アジア地域セーフコミュニティ会議へ復興専門官を派遣しました。同専門官は、会議の中で「復興はセーフコミュニティの課題への取組を強化する良い機会となる」というメッセージを伝えました。
  WS000011.JPG一般的に災害の際、特に住宅、建造物、道路や事業所などがハザードに対して脆弱な場合、死傷者数は増加することになります。しかし、より安全なコミュニティの構築を支援するために、過去の誤った行動やその結果起こった失敗を修正し、その影響を少しでも抑えることが復興段階には可能となります。「Build Back Better」の概念を明確に示して、セーフコミュニティのプログラムを強化するために、世界中から集められた事例研究のいくつかが会議で共有されました。

セーフコミュニティは、安全を推進し、傷害の防止を目指した運動で、その取組の大部分は、学術センターや大学も巻き込んで、地域の関わりと地域的なネットワークによって支えられています。世界保健機構(WHO)と協働してセーフ・コミュニティネットワークが策定した7つの指針に基づいたセーフコミュニティの認証は1989年から始まりました。

策定された7つの指針に基づいて、セーフコミュニティは、次の特徴を持ったコミュニティとして認められています。(i) コミュニティにおいて、セーフティ・プロモーションに関連するセクションの垣根を越えた組織が設置され、それらの協働のための基盤がある、(ii) 全ての性別、年齢、環境、状況をカバーする長期にわたる継続的なプログラムを実施する、(iii) ハイリスクグループと環境に焦点を当てたプログラム、及び弱者とされるグループを対象とした安全性を高めるためのプログラムを実施する、(iv) あらゆる入手可能なエヴィデンスに基づいたプログラムを実施する、(v) 傷害が発生する頻度とその原因を記録するプログラムがある、(vi) プログラム、プロセス、そして変化による影響をアセスメントするための評価基準がある、(vii) 国内及び国際的なセーフ・コミュニティネットワークへ継続的に参加する。1991年以来、知識交流を促進するため、セーフコミュニティに関する年次会議は各地域で開催されてきました。

   (2017/03/16 14:40)

  APEC防災作業部会第11回会合が2月18日及び19日にベトナムのニャチャンで開催されました。
 開催地ベトナム農業・農村開発省水資源総局ホアイ次長の開会の辞、及び同省カン・ホア州レ・タン・バン農業・農村開発局長から歓迎の辞がありました。ADRCからは所長が共同議長として出席し、もう一人のレ・クアン・チュアン共同議長 (ベトナム農業・農村開発省)とともに冒頭、挨拶をしました。昨年の開催地、ペルーからは、水害のため出席はかないませんでしたが、国家防災庁のロザーダ長官によるビデオメッセージがありました。
photo.JPG 今回はホスト・エコノミーのベトナムの提案で、気候変動等の新たな現実に立ち向かってゆくため、「ニュー・ノーマルを生きる先端科学技術」と題して、ホアイ水資源総局次長及びヴァン・フー・チン防災局長がモデレーター役を務め、9月にヴィンで開催が予定されているシニアレベル防災フォーラム(SDMOF)に向けた重要テーマや、同国で関心の高い海岸デルタ地域のレジリエンスについて、農業・農村振興省から発表があった他、防災に関わる多数の省庁からの発表がありました。また、先端科学技術の防災への活用について、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、フィリピン、中国、インドネシアからインプットがあったほか、アジア災害予防センター(ADPC)、太平洋災害センター(PDC)、WFP、日本のJICA、さらに、香港ロータリークラブからも発表がありました。
 続いて、昨年秋よりウェブで調整してきた今年の作業計画、及び今後4年間の戦略計画が決定されました。また、メキシコから、5月にカンクンで開催予定のGlobal Platform for Disaster Risk Reductionについて紹介がありました。この他、最近のプロジェクト、各エコノミーの最近の災害及び災害対策に関するアップデートが続きました。
 ADRCからは、昨年実施した津波ワークショップについての最終報告とともに、熊本地震のフォローアップとして、日本とADRC中心に行った現地視察についても報告しました。また、今年、ベトナムと日本を中心に実施するAPECプロジェクト「地方部インフラのビルドバックベター」の実施計画について報告し意見を募りました。なお、これを踏まえ、3月13日及び14日には神戸にて同プロジェクトのキックオフ会合を開催しました。
 次回の防災作業部会は8月にホーチミン市で開催予定です。

                                     (2017/2/17/19 12:30)



 ADRCは、平成29年1月19-20日の2日間、タイのバンコクで開催されたセンチネルアジア・運営委員会第二回会合に出席しました。
 会合には、センチネルアジアの事務局を務めるJAXA、アジア各国宇宙機関、画像解析機関、これら機関とアジア各国防災機関をつなぐ立場からADRCが出席しました。
 初日の会合では、共同議長のAITラル教授及び国立研究開発法人防災科学技術研究所鈴木審議役による開会の辞の後、まず、JAXAから、会合の趣旨、センチネルアジアの運用の現状と課題等の説明がありました。これに続いてADRCから、防災機関の側から見たセンチネルアジアの課題と可能性、地球観測衛星画像をよりよく防災に活かしていくための議論の素材として、例えば、国境を越えた巨大災害、数週間にわたる遠隔地における洪水、航空機を使えない火山噴火災害等の場合の対応可能性にふれつつ、地球観測衛星画像の強み等について発表しました。この後、各国宇宙機関から運用の現状等の発表、東京大学及びAITから画像解析等にかかる課題について発表がありました。
 2日目は、まず、センチネルアジア10周年以降の戦略計画を議論する上での考え方について、ラル教授から考え方が示され、これをもとに意見交換が行われました。戦略計画は2017年秋のAPRSAFで議論されることになります。また、3月に予定されているセンチネルアジア10周年行事についてもJAXAから提案があり了承されました。                         

(2016/1/19, 12:30)

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2016年11月28日~29日(フィリピン、イリガ市)


WS000010.JPG自然ハザード(台風、洪水、地滑りなど)がもたらすリスクを認知した上で、ビコル地方全地域の地方自治体(LGUs: Local Government Units)の州知事及び市長並びに各災害対策局の職員が、2016年11月28日~29日、イリガ市のイリガ・コンベンションセンターに一同に会して、防災と災害リスク管理のために、地方レベルにおけるアプローチと方策について詳細に検討しました。ビコル地方はフィリピンの中でも最も台風が多い地域で、仙台防災枠組の地域レベルでの実行を推進することによって、より一層、防災への取組を進めることが求められています。

この会合は、イリガ市長のマデレーヌ・ヨローブ・アルフェロ氏が、インド、ニューデリで開催されたアジア防災閣僚級会合の成果から着想を得て、仙台防災枠組の実行において、とりわけ、地域レベルの首長や市長の重要な役割について議論するために、着手・開催されました。イリガ市での会期中に、アルフェロ市長は、なぜ、このビコル地域の全ての首長や市長が集まる必要性があったのか、二つの理由を挙げました。一つは、地方自治体(LGUs)が、台風、洪水、火山噴火、地震などのハザードによってもたらされるリスクに対処する準備状況について表明することです。もう一つは、「世界防災キャンペーン『災害に強い都市の構築(MCR: Making Cities Resilient)』」によって提示された「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」の適用を通じてコミュニティの強靱化を促進することを目的とした、地方自治体の首長のより一層の取組を引き出すことです。

約85名の市長と各地方自治体の災害対策局(DRRMO: Disaster Risk Reduction Management Office)から120名を越える職員がこの会合に参加し、UNISDRの国際防災教育研修所(GETI)並びにアジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)を代表した復興専門官がファシリテーター役を務めた2日間のワークショップを通して、「災害に強い都市の構築のための十題必須項目」とその適用について学びました。この「十題必須項目」は、地方自治体が自らの防災計画を強化するために適用することが出来ます。この中の二つ、9番目と10番目の項目は「Build Back Better」に関連していて、この観点から、ADRC/ IRPを代表した復興専門官は、世界における災害の経験や優良実践事例を共有しました。過去の教訓から学ぶことによって、地方自治体は災害対策における弱点を明らかにし、それに対処することが出来ます。

今回のワークショップで取りまとめられた今後に向けた提言としては、ビコル地方の全地域の災害対策局の職員が、知識や経験を共有するためのプラットフォームの組織化を計画することです。次回会合では、各災害対策局は、今回のイリガ市におけるワークショップで明記され、確認された優先行動を実行に移す方法について議論します。

   (2016/11/30 14:40)

2016年11月25日(フィリピン、マカティ市)


WS000009.JPG2013年10月にマカティ市政府が策定した事前復興計画(PDRP: Pre-Disaster Recovery Plan)へのフォローアップ活動として、アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)から派遣された復興専門官が、2016年11月25日にセント ジャイルズ ホテル(フィリピン、マカティ市)で開催された「地方自治体のための業務継続計画策定ワークショップ」でファシリテーターを務めました。

UNISDRの国際防災教育研修所(GETI: Global Education and Training Institute)とともに、復興専門官は、業務継続計画のツールが、次の目的の達成に役立つことを発表しました。① 地方自治体政府が、あらゆる状況下で、その最も重要な機能を確実に果たすこと、② 生命及び財産の損失や被害を最小限に抑えること、③ 壊滅的な打撃によって行政機関がその権限や責任を担い遂行することが不可能となり、その機能や能力を失った場合に、付属機関への権限委譲が的確に発令され、それを実行すること、④ 壊滅的な状態を軽減・緩和し、業務を継続させること、そして、⑤ 壊滅的な状態であっても、地方自治体政府が、その最も重要な機能を果たすことが可能となる施設・設備を確保することです。

マカティ市政府の様々な部局を代表した約75名の職員が今回のワークショップに参加しました。業務継続計画のツールを補完するために、フィリピンの様々な地元の企業・団体から事業継続計画(BCP: Business Continuity Planning)の経験が発表されました。それらの発表の中には、メトロマニラ開発局(MMDA: Metro Manila Development Authority)、ネスレ・フィリピン(Nestle Philippines)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC: PricewaterhouseCoopers)、サンファン市政府、フィリピン災害復興基金(PDRF: Philippine Disaster Resilience Foundation)フィリピン事業継続管理者協会(BCMAP: Business Continuity Managers Association of the Philippines)などの発表がありました。

様々な意見が出された後、参加者は、マカティ市政府の業務継続計画で定めるべき最優先事項が明らかになりました。その中には、マカティ市政府が、災害による壊滅的な打撃を受けた場合に、マカティ市政府の災害対策局(DRRMO: Disaster Risk Reduction Management Office)がその最も重要な機能を果たすことが可能となる、遠隔地の代替施設を整備することも含まれました。また、参加者は、行政の長が執行不能となった場合に、いつでも権限委譲が的確に発令され、それを実行する、決定的な手続の骨子をまとめることも、優先事項に挙げました。

今回のワークショップで、今後に向けた提言がまとまりました。マカティ市災害対策局の職員が市政府の全部局の代表とともに、進捗状況を検証し、マカティ市政府の業務継続計画の最終案作成に向けたより詳細な議論を進めるために、2017年3月に再開することになりました。

(2016/11/30 14:40)

2016年11月16-17日(フィリピン、マニラ)
 
2016年11月15日から18日まで、フィリピン科学技術省、日本の文部科学省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共催により、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum, APRSAF)の年次会合がフィリピンのマニラで開催されました。
 
APRSAFはアジア太平洋地域における宇宙利用の促進を目的として1993年に設立された、アジア太平洋地域で最大規模の宇宙関連会議です。この会議には、各国の宇宙機関や行政機関、国連等の国際機関や民間企業、研究機関等さまざまな組織が参加しています。また、現在では、APRSAFでは4つの分科会(宇宙利用・宇宙技術・宇宙環境利用・宇宙教育)が設置され、各国の宇宙活動や将来計画に関する情報交換を行うとともに、災害や環境など共通の問題解決に向けた具体的な国際協力活動を行っています。
 
今回、アジア防災センターは宇宙利用分科会のワーキングに参加し、「センチネルアジア」の活動について報告を行いました。「センチネルアジア」は、地球観測衛星画像などの情報を災害管理に活用しようとする活動です。ADRCは、1996年からこのセンチネルアジアの枠組みの中で、災害発生時におけるメンバー国等からの緊急観測の要求の窓口としての審査、宇宙機関との連絡調整等の役割を担っています。
 
2016年には、この活動が10周年をむかえて、今回のAPRSAFでは10年間における緊急観測の活動報告を行いました。報告の中においては、現在では7つの機関がDPNとして参加していること、近年の緊急観測が増加傾向にあることについて説明しました。さらに、ベトナムやミャンマーでの優良事例についても紹介しました。一方で、各国内でのデータ共有についてはまだ工夫が必要であると補足しました。
 
(2016/11/18 18:30)

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