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ADRC活動報告

第4回防災グローバル・プラットフォームにおけるフォーラム「巨大災害からの復興の教訓」の開催

2013年5月23日(スイス、ジュネーブ)


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 IRP事務局は、第4回防災グローバル・プラットフォームにおいて、内閣府との共催により、「巨大災害からの復興の教訓」をテーマにフォーラムを開催し、アジア防災センター等のIRPパートナー機関をはじめ、国際/地域機関、各国政府、NGOなどから124名の参加を得ました。このフォーラムは、2011年度よりIRPが内閣府、アジア防災センター、国連関係機関等とともに、4回にわたり開催してきた東日本大震災に係る専門家会合の最終回として実施され、また東北大学、神戸大学等と協力し、東日本大震災の経験と教訓をとりまとめた「東日本大震災復興状況報告書」の完成を披露する場ともなりました。
 亀岡偉民内閣府政務官の開会あいさつ、杉本明文兵庫県防災監による井戸敏三兵庫県知事からのメッセージ紹介に続いて、田中泰雄拉曼大学教授(神戸大学名誉教授)の進行によりパネルディスカッションが行われました。ニュージーランドのカンタベリー地震復興庁CEOのロジャー・サットン氏、立命館大学の塩崎賢明教授(神戸大学名誉教授)、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)のデヴィッド・トリッセル氏、パキスタン政府国家防災庁元長官のナディーム・アーメッド氏より、各国における復興の経験と優良事例について報告が行われました。
 ロジャー・サットン氏は、経済的損失を抑えるためには、復興活動においても意思決定においてもスピードが重要であると強調し、塩崎賢明教授は東日本大震災の復旧・復興の取組についての報告の中で、民間セクターが復興過程に関わることの重要性を指摘しました。デヴィッド・トリッセル氏は、米国は復興枠組を持つ国の一つであり、特にそれはハリケーン・サンディの時には有効であったとし、さらに、復興枠組の重要な原則の一つは、災害が起こる前に復興支援機能を明確にしておく「事前復興計画」であると指摘しました。また、ナディーム・アーメッド氏は、パキスタンでは復興枠組が復興に果たす有効性について評価実験が行われ、復興枠組が設定されていた災害と、復興枠組がなかった災害とを比較した結果、復興枠組が設定されていた災害の復興についてより効果的で災害に強いマネジメントがなされていたという結果が出たと報告しました。これは、復興枠組が復興の取組におけるガバナンスを大きく改善することを示しています。
 この後、モデレーター、出席者との間で討議が行われ、開発計画の中に復興の要素をいかに統合するか、効果的な復興戦略策定への取組についても言及されたほか、HFA2を見据えた、復興に係る戦略的提案についても議論されました。
 また、今回の防災グローバル・プラットフォームへの参加者向けに、IRP/ADRCはこの機会を捉え、マーケットプレイスにおいて、復興状況報告書及びガイダンスノート等の発行物や機関紹介等のパンフレットと共に、特に「東日本大震災復興状況報告書」の展示、配布を行いました。

(2013/05/23 14:30)

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