ウズベキスタン

カントリーレポート

1999

 

 


 

 

 

 

今日、自然、事故、火事の結果、世界では毎年2百万人の人々が亡くなり、数千万の人々が有害物質や精神的外傷に苦しんでいる。この自然・人工災害からの直接的、非直接的な被害は、世界総生産のおよそ4‐5%と推計される。

このような状況において、近代社会におけるあらゆる種類の危険に対する国連の取り組みの枠をこえた問題が緊急に必要となっている。

ウズベキスタンでは、独立以来、災害における予測、防止及び行動に関する開発や州政策の実現に力を注いでいる。中央アジアにおける我が政府の領土、すなわち我が国の領土には、多くの危機状況が潜在的に存在している。

このように、自然・人工災害から国民を守ることは、政府の安全保障上の戦略的な要素の一つとなっている。

隣接した国から発生する環境汚染による深刻な問題も発生している。その中でも、放射性廃棄物や無限の鉱石(鉛、ウラン、水銀、アンチモン)、大気汚染、洪水、浸水、山地の湖決壊の危険などがあげられる。

 

タジキスタンのSarez湖のたった1つの自然ダムの決壊により、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタンの領域に住む6百万人の生命と健康が脅かされる。この災害によって、百万人の犠牲者の他に、農業用のインフラストラクチャーや農作物、家畜などは甚大な影響を受け、大量の水質汚染も引き起こされる。

自然現象は国境を越え、異なる国々に住む人々に同じ脅威を与えることになる。

隣国であるキルギスタン領の氷河凍解の制御には、莫大な費用をかけているにも関わらず、1998年7月7日に、標高4600-5024kmのTyan-Shan山地における、Alay山脈のDugoba氷河で氷河湖の決壊があった。土石や泥流が、河川流域のウズベキスタンのShahimardan居住地域を直撃し、100戸の住宅が倒壊した。この災害により、104名が死亡し、市民や州は多くの物質的、精神的な被害を受けた。もし、アジア諸国間が協調し、の調整があり、人々への警報が適切に行われていたならば、そのような災害は避けられたであろうことは明記されねばならない。

地震は、中央アジアにおいては非常に危険性が高い。1948年のトルコのAshkhabad地震や1966年のTashukent地震のような大地震が発生している。近年発生した大きな災害は、この中央アジア地域では、アフガニスタンのTahar地域において、1998年の2月4日に発生した地震である。この地震は、強度が6ball であり、27の村を完全に破壊し、4千人以上の人々が死亡した。

その他、地滑りや雪崩の数も年々増加しており、大きな問題となっている。これらの自然現象を避けるため、様々な方策をとっている。もっとも効果的なのは、人々を地滑りが起こりうる地域から安全な地域に移住させることである。例えば、過去6年間で120個の建築物が山地から、また3万人以上もの人々や数百個の建築物が移転され、10kmの道路や運河も移転された。

本国の産業部門には、何百もの大規模な火気・爆発・化学物質といった危険に結びつく企業が存在している。これらの安全性を維持するため、確固とした機能調整が国家の政策の重要な方向の1つとなっている。

過去数年間、自然、人的災害から人々を守る法制度を確立するために、多大な努力が為されてきた。その多くが、1997年8月29日から施工された「国家の安全に関するウズベキスタン法」に関連している。この法の中心的な課題は、人間が生き、健康を守り、安定した生態環境を創造することができるように、最適な生態環境を維持することである。

ウズベキスタンでは、災害における、州の防災行動システムを構築し、これを運営している。この管理システムの運営は、災害に際し、省の委任により成立する。

近隣諸国との国境を超えた環境汚染の問題解決のために、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンは政府間合意を交わし、協同行動の実現に向けたプログラムを策定した。しかし、そのプログラムの実現化は、多大な財政費用のため難しい状況にある。

自然災害及び人的災害の防止と沈静化のための国際相互協力を進めていくためには、いくつかの課題を設定する必要があり、次のような事項が挙げられる。

1 相互研究を行い、災害を防止するための技術的知識を交換すること。

2 災害に対応するための、政府機関、経済や人々の交換

3 海外の経験を踏まえた上で、それぞれの国のためのシステムを創り、相互プロジェクトを行うこと。

4 国境を介した近隣国と、予報方法や必要な援助能力などの情報を交換すること。

5 共同訓練を行い、専門家を訓練すること。

6 災害の防止のための市民レベルの情報交換を行うこと。

7 「早期対応の国際登録」のメンバーである国の軍を海外に派遣し、災害の沈静化に参加させること。

 


1993−1998年にウズベキスタン領内で発生した災害情報

 

п/п

災害の種類

 

 

1993

 

1994

1995

1996

1997

1998

発生数

犠牲者数

 

発生数

犠牲者数

 

発生数

犠牲者数

 

発生数

犠牲者数

 

発生数

犠牲者数

 

発生数

犠牲者数

 

1.

地震

5

0

3

0

0

0

2

0

6

0

4

0

2.

洪水

18

1

18

0

0

0

0

0

17

3

114

1

3.

浸水(高水)

11

3

5

 

14

15

0

 

35

4

83

141

4.

地滑り

1000

8

704

10

53

0

81

 

8

1

28

1

5.

危険物(爆発物、毒物、燃料)運搬中の事故

3

0

1

 

1

0

2

 

2

0

4

0

6.

毒物に関する技術的事故

3

1

1

 

1

0

2

 

30

0

25

0

7.

放射性物質の電離過程の事故* 

0

0

1

 

2

0

2

 

3

0

0

0

8.

建物倒壊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1

 

 

6

1

8.

病気、中毒

8

1

9

14

16

0

64

60

51

43

32

56

9.

イナゴの大群**

1

0

1

0

1

0

1

 

0

0

0

0

10.

爆発物の事故

6

1

1]

0

6

0

0

 

15

10

6

20

11.

一般家庭での火事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20013

309

18433

2078

12.

交通における事故

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10588

2075

10585

2066

13.

その他 ***

4

18

0

0

4

17

25

43

42

30

17

12

 

 

総計

1059

33

754

24

98

32

179

103

30811

2475

29337

4376

 

* 喪失 (放射性物質の略奪)

** 1995年、イナゴの発生によって被害を受けた土地は、およそ百万Gaで、化学物質で47万2千Ga (費用は8636万7千)を除去した。

*** その他は、手りゅう弾による爆発―2

       石炭ガス、火事による中毒―犠牲者数は17