ロシア

カントリーレポート

1999

 

 

 

 

 

 

 


 

目  次

 

T.危機状況に対する連邦政府システム

U.救助のための省

V.ロシア連邦市民防衛・非常事態及び災害対策省

W.危機管理センター(CMC

X.救援部隊

Y.捜索救助サービス

Z.中央航空救助派遣隊(TSENTROSPAS

[.犬による活動

\.市民保護アカデミー

].救助者のためのロシア国際訓練センター

]T.技術的な安全性及び新技術

]U.ロシアEMERCOMの航空活動

]V.市民の保護の分野における科学的研究

]W.学校の安全性

]X.展示会と博覧会

]Y.ロシアの国際的な活動のEMERCOAM

]Z.付属資料

地震観測・予知の分野に関する協力体制についての提案書

PROJECT 1. 地震災害観測・予知システム

PROJECT 2. 地震によってもたらされる主な災害と緊急事態への有効な対策を決定するためのGIS(地理情報システム)の開発

PROJECT 3. 特殊移動装置による施設の耐震性の科学的、実験的研究

PROJECT 4. 地域の特性に合わせた原油流出対策

PROJECT 5. 「地表監視衛星システム」トレーニングコース

PROJECT 6. 緊急事態対応策の先端技術の地域専門家の指導

被災地域の建物の被害状況調査活動に関する提案

1.予備段階(震度測定の為の移動式測定機器を使用しない)

2.主段階(移動式測定機器を使用)

3.その他の条件

 

 

 


T.危機状況に対する連邦政府システム

(予防・応急活動ロシア危機状況システム機構)


 


 


このシステムの責務は以下のとおりである:

 

指定した専門知識の実行:緊急事態に対する国民と地域保護の分野での監督と統制

緊急事態に対する国民と地域の保護と関連した、法的経済的規制の準備と実行

非常事態防止についての、目的志向で科学技術的な計画の実行

緊急事態防止及び対策に割り当てられた資産の、必要に応じた供給

緊急事態が生じた場合の行動を国民に自覚させること

緊急事態による社会的経済的影響を可能な限り予測し、評価すること

緊急事態に対応するための財政的・物質的資源の蓄積

緊急事態の緩和と対応

緊急事態によって傷ついた国民への社会的な保護方策の実行、とりわけ人道的組織の完成

緊急事態から国民と地域を守る分野での国際協力

 


U.救助のための省

1994年1月10日、ロシア連邦大統領の命により、ロシア連邦市民防衛・非常事態及び災害対策省(ロシアEMERCOM)が設立された。もっとも、ロシアEMETRCOMは、ロシア救助部隊が作られた1990年12月27日に設立されていたが、迅速かつ効率的な応急活動を行うことを目的に設立されたものである。

この6年間に、本省は人命救助、多くの自然・物質資源の保全等の多大な業務を成し遂げた。ロシアEMERCOMは、連邦政府の執行権の多くを代表しており、その責務は以下のとおりである:

 

原子力災害や事故を含め、市民の保護、危機状況での予防及び応急活動の分野で示す政府の政策提案

非常事態・災害対策システムについての機能準備及び一層の開発

捜索救助サービス及びロシア市民保護の統制

非常事態及び災害対策の分野での活動の履行

広範囲で起こる災害、事故及び非常事態に対する活動の統制

政府によって指揮された非常事態応急活動のための法的な財政支出の監督

非常事態が発生した場合の適切な対策のための市民の訓練と予防活動の構成

 

2012年までの期間で設計された危機を軽減し、非常事態の結果を緩和するための政府の戦略は、ロシア政府の政策におけるひとつの主要な方向性を示しており、

ロシアEMERCOMによって履行されている。

Yu.Vorobiev大臣

 


V.ロシア連邦市民防衛・非常事態及び災害対策省

 

 


 

 



W.危機管理センター(CMC)

ロシアEMERCOMの危機管理センター(CMC)は、非常事態・災害対策システム(UEPRSS)の恒常的管理のための大部分の責務を負っており、その責務は以下のとおりである:

 

1.防災対策のために割り当てられる部隊と資産についての確固とした継続的な管理の準備

2.システム全体に関する必要な情報のロシアEMERCOMへの提供

3.UEPRSSの全ての部分の活動調整。

 

CMCの主要な業務は24時間体制で遂行される。通信やハードウェアの専門家とは別に、義務業務は義務主任官及び義務主任交代官から成る。義務主任官は、緊急対策本部の設置までの間、非常事態における初期応急活動を組織する。義務主任交代官は、緊急対策本部を補佐し、必要とする情報についての要求を把握しつつ、情報の収集及び評価、加工を自動的に行う責務を負う。この交代は、より早期の緊急事態の監視と同様、連邦や地域レベルで起きた様々な緊急事態における情報の収集を可能にする。

 

責務の交代は、ロシア連邦全体及び連邦省や機関による適切な任務によってもたらされたあらゆる非常事態に関する情報に関する本省の統合されたネットワークで加工され、遂行される。この特殊なネットは、各地域からの情報を受け取り、予報業務に使用するための非常事態における作戦情報、参考情報を格納する。そして、加工された予報は、本省のリーダーシップによって示されるあらゆる将来の政策決定の基礎として示すために、危機管理センターに返送される。

 

一般的に、大統領オフィス、ロシア政府及び他の関連省庁及び機関と間の緊密な連携を可能とするため、統合された情報スペースが作られている。

 


X.救援部隊

市民救助部隊はいまや23,000人を数え、ロシア非常事態省の重要要素となっている。彼らの責務は以下のとおりである:

 

非常事態が発生した場所での状況偵察

非常事態の場所の確定、救助や他の復旧・緩和作業の履行

被災者に対する救援物資、援助、避難の提供

人々の生活支援

 

これらの部隊は、救助部隊、市民保護機甲連隊・部隊、特殊保護部隊、ヘリコプター部隊から構成される。それらは、エンジニアリング、医学、放射線、化学、生物学的保護のような専門の設備を装備する。今日では、市民救援部隊は、高い処理能力の特別車輌と同様、非常事態地域における使命の履行に必要なモデム装置や緊急救助資機材を装備している。

 

 


Y.捜索救助サービス

別の観光客や登山家の救助サービスを基礎として成り立っている捜索救助サービスは、本省の非常事態対応活動の枠組みの中で、第一に有用なものである。その主要任務は、緊急事態により危険な状態にある人々を迅速かつ効果的に救助することである。一連の救助作業の中で、探索救助サービスは、市民保護と非常事態に対する地域本部の活動において、内務省や健康省の派遣部隊との間で調整を行う。捜索救助サービスはまた、災害発生時の行動規則や事故の際の初期救助活動に関する人々への教育プログラムにも関与している。

 

今日では、ロシアは、最も脆弱な自然災害地域や人的災害地域において、58の捜索・救助サービスを展開している。

 


 

 



Z.中央航空救助派遣隊(TSENTROSPAS)

『この勇敢な職業の人々は、非常に頻繁に、地震、洪水、火災等の最も危険な死地に派遣される。彼らのその無私で、勇猛で、高い志は、我々の共通の謝意及び評価に値する。』("Rossiyskaya gazeta"新聞)

 

ロシアEMERCOM救助サービスの誇り高きエリートである中央航空救助派遣隊は、1992年に結成された。その人員は310人、彼らはトッププロであり、人々を救うことなしには自分の命に価値はないと考えている。

TSENTROSPAS”の主な使命は、救助活動、救助活動の兵站学的支援、空からの支援、輸送、情報の収集伝達、遠征隊、航空での移動による医療提供、である。

異なる種類の救助活動の履行と協同して、派遣隊はさらに、被災した地域に分類された積み荷や航空移動病院の装備等の空中投下を行うという特異な活動を行う。

派遣隊は、多様で高度な専門設備、生命維持装置、被災者の移送・捜索・救助手段、衛星通信を含むあらゆるタイプの通信手段、Mi-8及びMBO-105タイプのヘリコプター、高規格特殊車輌等を装備している。

TSENTROSPASは、ロシア連邦内や海外で迅速な捜索救助活動を行い、非常事態地域に人員を派遣し、災害や社会不安のある地域から人々を避難させる。派遣隊の救助隊員は、彼らのうち8人は国際的に公認されているが、ロシア国内や海外で130の活動や任務に参加した。

 

 


[.犬による活動

特殊に訓練された犬を使わない救助作業は、今日では考えられないが、犬による活動は本省では最も新しい活動であると思われる。このサービスは、地震や爆発、建物当会及びなだれ等の場合における犠牲者の捜索に広く用いられている救助犬の訓練やトレーニングと同様、救助犬の指揮者の訓練についても責務を負う。ドイツシェパード、ロシアスパニエル、ニューファンドランド、ラブラドル、アメリカスタフォードシールテリアのように、異なる種の作業犬が多数訓練されている。

このサービスは、NeftegorskやKaspiyskでの地震や、Abakan付近での墜落事故、中央コーカサス山脈でのなだれの際のように、生存者を救い、犠牲者を捜索するために数多く派遣されている。

スイス、オーストリア、フランス等の救助犬の救助活動での使用経験が豊富な海外の国々と、良好な連携関係を確立している。

 


\.市民保護アカデミー

 

1992年に創設された市民保護アカデミーは、市民保護の分野での主導的な方法論的・科学的トレーニングセンターである。アカデミーは、連邦政府レベル・地方自治体レベルの管理における専門家、非常事態に対する市民保護のエンジニア、数学的な教育を受けたエンジニアを訓練する。

今日では、アカデミーの講師陣の中には、2名のロシア科学アカデミー会員と、2人の特派員、10人の医者及び44人の候補者がいる。

科学的研究にのみ関して言えば、アカデミーの教師は、非常事態の予防と応急活動及び自然災害や事故の結果の軽減、国民の保護と生活支援、個人の財産の保全、経済の流動性の確保等の分野における国内外の事例を研究し、評価・分析している。アカデミーは、さらに、市民保護及び非常事態のための地域での訓練・方法論センターの管理という責任がある。

アカデミーの卒業生は、連邦及び市政府の様々な省庁に雇用され、高等教育機関において講師をしたり、市民保護軍で貢献したりしている。

1995年以来、アカデミーは、子交際市民防衛機構(ICDO)及び国連人道問題局によって採用されたプログラムにしたがって、専門技術をより増進させるために、市民保護の分野における外国人専門家を訓練している。

 


].救助者のためのロシア国際訓練センター

このセンターは、国際的な人道主義施設として1996年に開設された。市民保護アカデミーの支部として、同センターは、救助隊及び緊急救助サービスの専門家の訓練と専門的な技術の改良に寄与している。

同センターは、モスクワの近く、Noginsk町に位置している。同センターには、近代的な訓練設備が備わっており、また、緊急救助活動を履行するために、様々なタイプの非常事態(高層建築物の倒壊や瓦礫、公共電力供給ネットワークの断絶、自動車事故、火災等)をシミュレートすることができる特殊訓練施設がある。

センターの指導員は、高度な(知識をもつ)専門家であり、実際的、科学的、訓練的活動の経験を豊富に積んでいる。訓練の方法論は、国際法にのっとり、ロシアEMERCOMの専門家によって準備された。訓練時間の約70%は、実際的な訓練に割り当てられ、残りの30%は消防、医学、心理学の教育を含む理論的な学習に当てられる。

センターの主要な運用方法は公開されており、どの国や機関でも簡単に入手することができる。

 


]T.技術的な安全性及び新技術

本省の活動の技術的な安全性は、1995年に設立された省の特別センターで保証されている。センターの責務は、第一には、プログラムの生成や履行に障害を与えるコンピュータウイルスによる情報保護ソフトウエアの分野での技術的政策の統合である。第二に、センターは、保証テストの権利を与えられ、捜索、救助その他の操作設備についての高度な技術的安全性を達成するための特別なワークショップが開催された。本省の救助活動の効果には設備や用具の質が大きな影響を与えるため、このワークショップでは、これらに関するテストと品質証明書の発行が行われる。

一方で、センターは、救助活動用の操縦設備に対する統一的な技術的アプローチを履行する。現代のロシアと外国の技術を包含した先導情報ナビゲーション・システムUと呼ばれるプログラムが実行されている。人道的供給の警護安全性は、特別に用意された護送車によって保証される。そのような特別車輌は、通信衛星又は他の通信手段により、チェチェン、グルジア共和国、旧ユーゴスラビア、ルワンダの救援活動において、常設の双方向無線通信を供給した。

ロボット工学的な設備も同様に本省の救助隊を支援する。例えば捜索活動に使われるような小さな無人航空機の範囲における最良のモデルのひとつは、デジタルカメラを備えたPronyaと呼ばれる無人車の遠隔操作である。経済的で扱いやすく、15クリックまでの距離の領域上を飛行することができる。Pronyaの高解像度のスナップ写真により、洪水やなだれその他の非常事態による被災者の捜索が非常に助けられた。

 


]U.ロシアEMERCOMの航空活動

ロシアEMERCOMの経験は、今日では航空活動なしでは非常事態に関連した重要なタスクを実用的に履行することは不可能であるということが示される。救助隊や物資、医薬品や様々な積み荷を非常事態発生地域に移送するという航空活動の能力は、ロシアの緊急活動の可動性や有効性を担うロシアEMERCOMの役割の支柱をなすといえるだろう。

新たな航空技術の開発や機能の例に触れると、山火事対策での「IL76」タイプの重輸送機の利用が挙げられる。連邦航空省は、それらのうち5つを所有しており、42MTの水の蒸気タンク又は消火液が取り付けられている。1996年には、これらの航空機は、Vlogogradの近くにある油貯蔵所での消火活動や、Khabarovsk地域の山火事の消火活動に使われた。

飛行技術のさらなる開発は、第一に新しいロシアの航空機獲得と関係がある。近々、本省は、「BE-200」タイプの多目的航空機を装備する予定である。それは水面上を航空している間に12MTの水を取水することができるため、消火活動の効果が格段に増加すると思われる。「Ka226A」タイプの新型緊急救助ヘリコプターは既に整備されており、2台の「Alisson」エンジンが取り付けられている。

このヘリコプターは同じタイプの外国のものよりもより改良されており、モスクワやSt-Petersburgのような大都市内部のように、最も複雑な状態での救助活動の履行上の問題を解決してくれるものと予想される。

 


]V.市民の保護の分野における科学的研究

市民防衛・非常事態問題に対する全ロシア科学研究所は、ロシアEMERCOMの活動に対する科学的な支援及び準備主導的な役割を果たしている。研究所は1976年に設立され、そのとき以来、科学的な分野では広く認識されている、1000を越える科学的調査研究を行ってきた。これは、以下のような科学的な問題の完全な解決策を提供することができる、ロシアやCIS国々の中で唯一の研究所である。

様々な種類の災害や事故の場合の国民や環境の保護

非常事態を制御し、予防し、対応するためのシステムの作成、実行、開発

救助・探索用資機材の製造を含む新技術の開発

 

この研究所は、ロシアの領域における自然災害や人的災害に関する最新情報を保有している。これとは別に、本研究所は、異なる地域における潜在的な危険性の評価や、異なる環境下での核物質の安定性や反応の分野における広範囲な調査にも関与している。

この研究所の基礎として、新しい機関、すなわち緊急事態監視・予測機関が設置されるところである。

この研究所は、100を超えるロシアの科学的機関や調査機関と連携協力して調査を行っている。今は、EUR-OPAOPA Major Hazards Agreementによって開発されたプログラムのひとつにしたがって、事故や災害の空間モニタリングについての研究を行っている。

 


]W.学校の安全性

ロシアEMERCOMの活動のひとつの主な方向性は、異常な状況下での行動の規則に関する国民の意識啓発である。非常事態に対し国民及び国土を保護するためには、この責務は連邦の対策システムの主流に位置する。

数年前に、新しい訓練プログラムが高校及び専門教育用に導入された。それは「生命維持の安全性の基本」とよばれ、「人間の自己防衛の技術を発達させること」を目的とした。この種の訓練プロセスは次の3段階で進行する:

迫りくる状態についての把握

それを回避する対策

個人に影響が及びそうなときの行動の順序

 

高等教育機関の教育課程にも類似したプログラムが含まれているが、訓練計画は各機関の設備にしたがって変えられている。このプログラムにおける大きな注意点は、異なる学生グループに対する専門性の必要の度合いを考慮し、危機状況を防ぐことに集中している点である。例えば、技術者のたまごは、化学上危険にさらされそうな設備において起こりうる状況やそのような状況の発生を防ぐために何をすべきかといった点について意識を高めるよう指導される。

ロシアEMERCOMは、マスメディア機関との綿密な連携をもって活動している。省の要請により、特別のラジオ番組「Survival school」及びテレビ番組「TV-guard」が製作され、定期的に放送されている。これらの番組は、危機状況下での正しい行動を説明している。この他、省は、危機状況における正しい行動に関しての意識啓発のため印刷物を配布している。省独自のイラストの入った小冊子も同様の目的で配布されており、長い経験と伝統を誇る。

 


]X.展示会と博覧会

経験が示すように、緊急救助活動の効果を高め、緊急対応の期間を短縮し、少なくとも救助部隊の技術的装備の改良により人的・物的損害を2分の1あるいは3分の1に減らすことは可能である。

したがって、ロシアEMERCOMは毎年、救助手段と呼ばれる国際博覧会を開催し、ロシアや海外で作られた救助設備や用具についての最良サンプルのプレゼンテーションが行われる。展示ブースは、次のような問題によって様々に設置されている:

自然災害及び人的災害の予防及び応急対策の方法

救助活動の履行技術

緊急救助や消防の設備や用具

個人及びグループの保護用具

化学、放射線及び生態学のモニタリング及び制御手段

救助隊のための特別な服及び設備

プレハブ式仮設住宅及びテント

水浄化システム

救急車、応急手当                など

 

これらの展示で、ロシアEMERCOMの専門家によって構成された専門知識・評価コミッションが、開発品の中で最もよいサンプルを評価し、決定する作業をする。専門家と開発者の中で、救助手段博覧会の任期と価値は、1994年の第一回博覧会では参加者が95名だったのが、1997年夏にモスクワで開催された第4回博覧会では200名を越す開発者が集まったという事実によって証明される。

 


]Y.ロシアの国際的な活動のEMERCOAM

数々の非常事態及びそれらの結果は、人道主義の災害が全地域を危険にさらす可能性があるのと同様に、近隣の国々に影響を及ぼすかもしれない。この状況は、現代の国際法を基礎として明確に調整された連携協力活動を必要とする。省は、国連、EU、NATO及び共通の専門的関心の分野において最も経験を積んでおり発展している国々の適切な緊急業務及び人道主義構造との多面的な協力体制を確立している。ロシアEMERCOMは、この方面でロシア外務省と緊密に仕事をしている。いくつかの国相互又は多国間の協定が締結され、いまや独立国家共同体のメンバーや、その他の諸外国(ドイツ、イタリア、フランス、スイス、アメリカ、ブルガリアなど)の多くの国との間での協定締結に至っている。ウクライナ、スペイン、日本、中国、ノルウェー及びバルト海のような国々との協力に関する新たな合意の準備が進められている。

1996年には、Gor-Chemomyrdin会談の中で、ロシア連邦とアメリカの間で、人的災害の予防と災害軽減及び応急活動の分野における連携に関する覚書が署名され、これは2国間の連携の新たなステップを象徴する。

同年、ロシア連邦市民防衛・非常事態及び災害対策省(ロシアEMERCOM)大臣Mr. S. ShoiguとNATO書記官Mr. X. Solanaは、市民緊急対策計画の分野での理解に関する覚書に署名した。

ロシアEMERCOMは、関連する国際機関と非常に密接に連携しており、国際的な救助活動と人道的活動における異なる国々の努力を調整すると同時に、それらの目的のため国民の訓練を行っている。(異なる国々とは)UN DHA、UNHCR、ICDOに名を連ねている。ロシアMERCOMは、ルワンダや旧ユーゴスラビアにおいて遂行されている「Military and Civil Defense Assets for Emergency Response」「世界食糧計画」「「Chemobyl」「World Aid」等の、世界規模でかつ長期間のプログラムやプロジェクトの履行に関する国際的な協力の一端を担っている。

1995年に、ロシア政府により、ロシア防災人道主義団体(RNCEHR)が設立された。この団体は、国連の基準に完全に対応し、世界のあらゆる地域で独立して活動することができる。EMERCOMは、この団体の運営と調整に中心的な存在になった。その主要な任務は以下のとおりである:

国連及びその他の国際的人道主義組織との作業関係の確立及び開発

団体に対する現代の進んだ機械と設備の供給

外国での非常事態発生の際に行われる航空活動任務の調整

人道主義活動の履行におけるロシアの率先した提案と開発

ロシアEMERCOMの責任における世界経済システムへの統合を支援するのに必要な投資

 

UNHCRとの間で署名された契約にしたがって、3年間にわたり、ボスニア・ヘルツェゴビナでの難民や旧ユーゴスラビアにおける国内避難民に対し、ロシアEMERCOMの人道主義的な救済がなされた。似たような保安活動は、Dukhoboresのロシア正教地域に対し燃料や潤滑剤を頻繁に輸送するグルジア共和国の山岳道路でも展開された。タンザニアとザイールにおけるロシアEMERCOMの飛行部隊と輸送部隊の迅速かつ効果的な活動は、何千もの人命を救助し、アフリカ諸国の連携回復の基礎を築いた。

1997〜1998年、ロシアEMERCOMは、外国の科学者とともに、新しい空輸技術の実現に向けた更なる研究の継続や、救助機器・用具、地震学及び空間モニタリングの分野におけるより発展した研究を続けることを計画している。

]Z.付属資料

地震観測・予知の分野に関する協力体制についての提案書

PROJECT 1. 地震災害観測・予知システム

各地域の特性に合わせた短期及び中期の地震災害観測・予知システムの構築を目的とする。予知の確率は70〜80%で、30分から1週間先の予知を行う。

 

PROJECT 2. 地震によってもたらされる主な災害と緊急事態への有効な対策を決定するためのGIS(地理情報システム)の開発

巨大地震への緊急対応策の充実と社会的経済的コストの低減を目的とする。

 

PROJECT 3. 特殊移動装置による施設の耐震性の科学的、実験的研究

壊れやすい建造物を見つけるための施設建築制御のシステムを開発する。設計上のミスによって町や地域が破壊されるリスク、自然及び人工的リスクの潜在的な影響を表示するデジタルマップを作成する。

 

PROJECT 4. 地域の特性に合わせた原油流出対策

パイプラインの危険な部分を特定し石油施設の損害及びその社会的損失を軽減することを目的とする。現在操業中のパイプラインのみならず、建設中のものも対象とする。

 

PROJECT 5. 「地表監視衛星システム」トレーニングコース

参加者に、緊急事態、それがもたらす結果、及びその救援活動に関する適切な意思決定方法を教えることを目的とする。コースの期間は1ヵ月。

 

PROJECT 6. 緊急事態対応策の先端技術の地域専門家の指導

トレーニングは統一国際基準に対応し、FORM-OSE及びSTRIMプログラムに則って行われる。コースの開催期間は2週間で、1グループは5〜10人で構成。

 


被災地域の建物の被害状況調査活動に関する提案

 

評価は2段階で行われる。すなわち、予備段階と主段階である。

 

1.予備段階(震度測定の為の移動式測定機器を使用しない)

1.     ロシア専門家の被災地域踏査、建物受けた地震震度の評価の為の作業に必要な適切な情報、及び、その構造特性や地震被災地域の地震学上の条件の収集。

2.     MSK-86国際基準に依る建物及びその被害状況の査定プログラムの作成。及び、建物の将来の活用方法に付いての提言。

  従事期間:2週間

  専門家の員数:3

  コスト:18,000米ドル(前払い:8,000米ドル)

 

 

2.主段階(移動式測定機器を使用)

1. 移動式の測定機器を使用して建物の受けた実震度及び損害状況の査定。

2. 実震度、損害の程度、及び将来の利用可能性に付いての提言を含んだ建物の査定結果の月次の報告。

  従事期間:1年

  従事専門家員数:12

作業量は以下の通りである。

    査定対象建物は3,000。(予備調査の結果に応じて決定)

    作業コストは対象建物及びストア数に応じて決定。

     ストア     作業コスト(1建物に付き、米ドル)

     1〜2     200〜300

     3〜5     300〜500

     5〜9     500〜800

     9〜16以上  800〜1,000

費用は25%前払いで、毎月支払い。第1回目の前払い金額は34,000米ドル。

 

3.その他の条件

宿泊代及び交通・運搬費は予備及び本調査には含まれない。支払いの受領側が以下の費用を負担すること。

1. 運搬手段は支払い受領側が提供すること。車輛2台(1台はミニバス、もう1台は自動車)が作業期間中、昼夜を分かたず用意されているか、車輛2台分のリース費用を負担すること。

2. 宿泊施設はホテルかtwilling houses を対象建物の半径20〜30km以内に用意するか、一人一日100米ドルを限度として費用負担すること。

3. 通信及びインターネット関連費用は支払い受領者側が実支払いに基づいて負担すること。