パプアニューギニア 

カントリーレポート

1999

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Presented by Mr. Ludwick Kembu QPM


 

目  次

 

T.背景

1.環境の概要

U.本国の災害

V.自然災害管理局(NDMO)について

W.パプアニューギニア災害管理プロジェクト

X.地域の意識啓発及び教育プログラム

付属資料

 

 

 


T.背景

1.環境の概要

 

パプアニューギニアは国土面積約463平方キロメートル、人口4500万の国である。

オーストラリアの北に位置し、オーストラリア、インドネシア、ソロモン諸島と国境を接している。

主要部をなす島には、4300メートルにも及ぶ起伏の多い山脈が走り、国の人口の大部分が住んでいる。その他では最も肥沃な土地に人口が集中している。険しい高地の谷間や多数の島々といった隔離性から、文化的にも言語的にも非常に多様性に富んだ社会が構築されている。

この国では700以上の言語が使われているが、英語、Tok Pisin語、Motu語の3言語が公用語として使用され、国をまとめる一役を担っている。

経済的にも、コーヒー、茶、ココア、コプラ、材木、漁業、アブラヤシ、及び鉱業、農業、主要な特産物の栽培など多岐に及ぶ。Subistance農業は現在も地方における生活水準を支える主要な産業となっている。

行政上の目的から、国は19の州とPort Moresbyの首都管区{National Capital District}に分かれている。州はさらに区に分かれており、区はさらに小地区としての地方自治体(LLGS)に分けられている。

災害管理の目的で、国は防災法を制定しており、これを補助するために1987年には防災計画が策定されている。災害予防及び災害応急対策に係る災害管理システムは、国家災害委員会(NDC)によって推進されている。またNDCは閣議(NEC)に対して責務をもつ。

NDCは選ばれた各省の長官によって構成され、地方自治省(DoLLGA)の長官が議長を務める。州及び区には下位の委員会が設けられている。

地方自治省内に設置されている災害危機管理(NDES)の本部組織は、後方支援や広報を含めた緊急対応に関する取りまとめという責務を担当する。

本国は、1975年にオーストラリアより独立した。


U.本国の災害

パプアニューギニアは、世界でも災害に弱く危険性が高い傾向にある国のひとつとである。またここ数年において深刻な自然災害にみまわれた国のひとつでもある。

1994年には、East New Britain州にある美しいRabaulの街が火山によって完全に破壊され、多くの人が移住を余儀なくされた。新しい都市は、目下Kokopaに建設中である。日本やオーストラリアなどの国際援助国が、空港、道路、病院といった主要なインフラの再建を援助した。

1997・1998年には、世界規模のエルニーニョ現象がひきおこした干ばつと霜によって、パプアニューギニアは深刻な影響を受けた。この時にも、日本からの800トンの米の供給及び財政援助など、国際的な援助が行われた。

1998年には、津波がSandaun州の西海岸を襲い、2022人が死亡し村々は壊滅、また多数が家屋を失った。

パプアニューギニアには、危険性の高い火山が4つある。それらはWest New Britain, East New Britain、Madang、及びOro州に存在する。

高地及び沿岸地区には、人命の損失や多大な経済的損害につながる地質的危険個所が多数存在する。

地質的危険性としてみとめられるものは以下のとおりである。

     地震

     川の氾濫

     地すべり

     地すべりによるダムの決壊

     沿岸部の侵食

     津波及び海底の傾斜の不安定化

 

V.自然災害管理局(NDMO)について

自然災害管理局(NDMO)とは、以前、災害危機管理庁(NDES)と呼ばれていたパプアニューギニアの災害管理組織の新しい名称である。この変更は、南西太平洋地区における同活動との一貫性をはかる必要から生じたものである。

NDMOの中核的な活動内容は次のように改訂されている;

     国民に対する意識啓発と教育の推進

     各州及び地区にある支所に対する技術面での支援

     危機管理

     他の政府機関及びNGO団体との連絡・調整業務

 

災害管理に関する基本的な青写真ともなる国の防災計画ハンドブックについては、現在見直しがはかられている。

NDMOは、防災、災害応急対策、災害軽減、災害復旧に関する管理行動計画案を策定している。このフォーラム(ADRC)に参加している他のアジア諸国から集められた資料のいくつかはNDMOがこの行動計画を策定するために役立てられている。

行動計画案は、他の省や主要なNGO団体、援助機関からの助力を得るために回覧されている。その後、この計画は、国家災害委員会へ是認のため送られ、続いて閣議に承認を得るため提出される。

閣議の承認を得た後、国の防災管理計画となる。

 

W.パプアニューギニア災害管理プロジェクト

このプロジェクトの詳細は、1998年のカントリーレポートの中で最も強調された。計画書の最終案は、最近になり承認のため国家災害委員会(NDC)に提出された。NDCはこの時点で、管理構成部分に関するいくつかの懸念を指摘した。この点について、現在コンサルタントでは、いくつかの改正案の作成に係る見解を検討している。計画の修正版は、2000年1月に是認のためNDCに提出されることが期待される。

 

この計画は2000年3月に次の目的で発効される予定である。

制度上の強化

       災害教育と地域の啓発

防災と災害に対する訓練

 


X.地域の意識啓発及び教育プログラム

自然災害管理局は、他の主要機関及びADRCと協議のうえ、2000年にいくつかの規模の大きな地域啓発・教育対策に着手する計画である。

会議運営及び計画促進のための調印を含め、この計画のいくつかがすでに実施されている。

1999年9月、Madang州で津波に関するパプアニューギニア及び地域国際会議{the PNG and Regional International Tsunami conference}が開催された。会議の主な目的は以下のとおりである。

Aitape津波のデータにかかわる各作業グループを情報交換の目的でまとめ、結論を導き、また今後必要とされる業務について話し合う。

Aitape津波の原因調査を行う科学チームに対するパプアニューギニア政府の資金融資に関する情報提供を行う。

Aitape津波生存者への科学的調査結果の報告及び今後の見通しに関する情報提供を行う。

 

会議の参加者には海外からの科学者、主要各省の代表者、NGO団体、及び生存者も含まれており、100人以上の参加者が1週間の会議に出席した。

1999年9月、パプアニューギニアとADROは“パプアニューギニア 津波に対する意識啓発プロジェクト”として知られるプロジェクトに共同で取り組むため、MOUに調印した。

パプアニューギニアはこの計画に非常に感謝しており、またADRCに対してもその協力に感謝する。計画の目的は以下のとおりである。

パプアニューギニアの学生や沿岸部/非沿岸部の地域住民に対し津波に対する防災についての十分な知識を提供、またパプアニューギニアの専門家及び指導者層に対しても今後の防災推進に向けおなじく十分な知識を提供する。

ADRC所長の小川雄二郎氏に対し、MOU調印のためのパプアニューギニア訪問を感謝する。

1999年9月、NDMOとパプアニューギニア地理院は、Lae Cityや周辺地区の地質・自然の危険性に関する事例研究の結果を広く伝えるため、当地において一般の意識啓発にとりくんだ。

1999年12月、West New Britain州においてUlawun火山の危険性に関する地域の意識啓発プログラムが企画される。

2000年1〜2月、MadangとOro州において、火山の危険性に関する類似の地域啓発計画が実行される。

 


付属資料

改正版NDMO組織構造

Lae Cityの地質・自然の危険性に関する沿岸計画研究書類

Ulawun山の火山錘の崩壊と津波に関する小冊子のコピー

津波に対する意識啓発ポスター