2017年3月6日~8日(イラン、マシュハド)
アジア防災センター(ADRC)及び国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、マシュハド市災害対策局の招待を受け、2017年3月6日~8日に、イラン、マシュハド市で開催された第8回アジア地域セーフコミュニティ会議へ復興専門官を派遣しました。同専門官は、会議の中で「復興はセーフコミュニティの課題への取組を強化する良い機会となる」というメッセージを伝えました。
一般的に災害の際、特に住宅、建造物、道路や事業所などがハザードに対して脆弱な場合、死傷者数は増加することになります。しかし、より安全なコミュニティの構築を支援するために、過去の誤った行動やその結果起こった失敗を修正し、その影響を少しでも抑えることが復興段階には可能となります。「Build Back Better」の概念を明確に示して、セーフコミュニティのプログラムを強化するために、世界中から集められた事例研究のいくつかが会議で共有されました。
セーフコミュニティは、安全を推進し、傷害の防止を目指した運動で、その取組の大部分は、学術センターや大学も巻き込んで、地域の関わりと地域的なネットワークによって支えられています。世界保健機構(WHO)と協働してセーフ・コミュニティネットワークが策定した7つの指針に基づいたセーフコミュニティの認証は1989年から始まりました。
策定された7つの指針に基づいて、セーフコミュニティは、次の特徴を持ったコミュニティとして認められています。(i) コミュニティにおいて、セーフティ・プロモーションに関連するセクションの垣根を越えた組織が設置され、それらの協働のための基盤がある、(ii) 全ての性別、年齢、環境、状況をカバーする長期にわたる継続的なプログラムを実施する、(iii) ハイリスクグループと環境に焦点を当てたプログラム、及び弱者とされるグループを対象とした安全性を高めるためのプログラムを実施する、(iv) あらゆる入手可能なエヴィデンスに基づいたプログラムを実施する、(v) 傷害が発生する頻度とその原因を記録するプログラムがある、(vi) プログラム、プロセス、そして変化による影響をアセスメントするための評価基準がある、(vii) 国内及び国際的なセーフ・コミュニティネットワークへ継続的に参加する。1991年以来、知識交流を促進するため、セーフコミュニティに関する年次会議は各地域で開催されてきました。
(2017/03/16 14:40)