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ADRC活動報告:2014年6月

2014年6月22~27日(タイ、バンコク)

6AMCDRR1.JPGアジア地域の防災の取組について議論する第6回アジア防災閣僚会議(隔年開催)がバンコクで開催され、6月24日に、IRPは関連イベントとして「よりよい復興~HFA2に向けて」を実施しました。
齊藤内閣府参事官による開会に続き、ヴィオレタ・セヴァ氏(フィリピン・マカティ市)、サントシュ・クマル氏(SARRC防災センター)、蓮江忠男氏・大沼久美氏(日本政策投資銀行)、アナ・クリスティーナ・トォールン氏(IRP)という様々な背景を持つパネリストから、事例の発表がありました。モデレーターのセーバー・ホセイン・チャドリー氏(バングラディシュ国会議員)から、「HFA2に『復興』を強く位置づけるにはどうするべきか」という問いが投げかけられ、発表者、会場の参加者からの意見が述べられた後、以下の提案がまとめられました。

  ・中央政府、地方政府のシステムにおける復興行政機能を制度化する。
 ・復興計画及び活動に対する財政的な予測可能性を確保する。
 ・復興に関わる多様な主体間の調整を強化する。
 ・人間の安全保障が効果的な復興に欠くことのできない基本であることを理解する。
 ・復興の達成状況を測るための具体的かつ測定可能な指標を設ける。

これらの提案を受けて、IRPの今後の役割として、復興分野の協働のための世界的な仕組として活動することが挙げられました。その役割の中には、広域地方レベルの政府に対する復興に係る専門的支援の提供、持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献、科学技術災害や紛争からの復興に係る専門的支援の提供、復興の開発計画へのスムーズな取り込みを図ることなどがあります。
 セッションでは最終的に、(1)各政府が復興プログラムの実現のために全般的な指針を得られるよう、HFA2に『復興』を強く位置づけるべきである、(2) 復興は(よりよい復興の機会であることから)持続可能な開発目標と連携したものでなければならない、(3)復興計画実現のための政府各部門・部署の明確な役割、また進捗度を測るための明確な方法を検討するためには、政策、法制レベルでさらに声を挙げていく必要がある、という3つの結論に達し、最後に、名執アジア防災センター所長の総括により閉会しました。6AMCDRR2.JPG

 また、展示ブースでは、ガイダンスノート、ニュースレター、各種報告書、IRPメンバー機関の冊子等を展示・配布し、また、IRPの活動内容を紹介するポスターを展示し、多くの会議参加者の注目を得ました。事務局として、各種資料の幅広い配布とともに、会議参加機関との関係構築に努めました。

 


  IRPは、アジア防災閣僚会議に続き、7月27日にバンコク・国連コンベンションセンターにおいて、ILOアジア・太平洋事務所が開催したワークショップ「自然災害後の雇用復興:東日本大震災の教訓」に参加しました。

6AMCDRR4.JPG
 ワークショップでは、政府や機関の雇用、社会保障、防災の専門家や実務者が参加し、防災及び災害後の復興における雇用と社会保障との関連性についての啓発、東日本大震災の復興過程で得られた経験や教訓、優良事例の共有、アジア・太平洋地域における雇用に着目した防災・復興の知識強化のための戦略について議論が行われました。


 

(2014/07/02 14:30)

2014年6月22日~26日(タイ、バンコク)

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 アジア防災センター(ADRC)は、2014年6月22日から26日にバンコクで開催された第6回アジア防災閣僚会議に出席しました。同会議においては、大臣級、各国政府、国連機関、NGO等から関係者3,000人以上が参加しました。本会議の目的は、防災分野における、より強固な政治的合意の形成と投資の促進、2015年3月に仙台で開催される第3回防災世界会議に向けた、次期の兵庫行動枠組み策定のための議論を活性化することなどを目的としています。
今回開催されたアジア防災閣僚級会議においては、ADRCも複数のセッションを設けて、情報交換や議論を行いましたので、次に紹介します。

『サイドイベント:防災活動へより多くのコミュニティの参画を得るための防災教育ツールや取り組みの紹介』
 2014年6月23日、ADRCは「防災活動へより多くのコミュニティの参画を得るための防災教育ツールや取り組みの紹介」に関するサイドイベントを開催しました。本イベントの趣旨は、1995年の阪神・淡路大震災後にローカルNGO及び地方政府により推進されたコミュニティ防災活動及び防災教育ツールの優良事例を紹介するともに、震災からの教訓を生かした一般市民の意識の啓発活動及び地方政府防災担当者向けのトレーニングプログラムについて、そのようなツール・活動の他の地域への展開やローカライゼーションについて議論することです。
 ADRCからのイントロダクションの後、阪神・淡路大震災からの教訓を生かした取り組みを行っている人と防災未来センター(DRI)の村田昌彦研究部長、神戸市消防局の大津暢人司令補、インドネシアのガジャマダ大学イカプトラ准教授から発表がありました。DRIの村田氏からは「兵庫県の地方行政官防災研修及び防災意識の啓発に関する取り組み」と題して、市長を含む地方行政官から住民までの防災研修といった人材育成事業や啓発活動についての紹介がありました。次に神戸市の大津氏より、震災時に行政による救援が行き届かなかった経験から結成された、住民主体の防災組織であるBOKOMI(防災福祉コミュニティ)についての取り組みの紹介があり、公助のみならず、自助や共助の重要性について説明がありました。その後、インドネシアのジョグジャカルタにおいて、神戸のNPO「プラス・アーツ」の「イザ!カエルキャラバン!」(阪神・淡路大震災の経験を生かした住民啓発、教育プログラム)をローカル化して実施したイカプトラ准教授から、子供たちへの防災教育や現地の文化に合わせたツールの応用の重要性についての指摘がありました。
 また、民間企業とNGOが連携してコミュニティ防災を推進している事例として、AXAグループのデイビッド・コルニック氏から、CAREインターナショナルと共同で実施している災害に強いコミュニティの構築に関するタイとフィリピンでの取り組みについて紹介がありました。
 本セッションの最後には、コミュニティを中心とした防災活動のためには、1)現地の災害経験と事情に合わせた教材の開発、2)ツールの十分に調整のとれたローカル化、3)民間部門等多様な主体の参画が重要であることが確認されました。

『サイドイベント:民間セクターにおける防災の推進と地方の防災力構築のための官民連携の強化』
 2014年6月25日、ADRCとAPEC 緊急事態の備え作業部会(EPWG)は、「民間セクターにおける防災イニシアティブの促進及び官民連携の強化」をテーマとするサイドイベントを開催しました。ADRCとAPEC EPWGが共同議長を務め、仙台市、日本政策投資銀行東北復興支援室、JICA、三菱商事インシュアランスの専門家が登壇しました。
 APEC EPWG 李維森博士はAPEC地域におけるBCP策定率調査や、域内中小企業を対象としたBCP策定ガイドライン、トレーニングについて発表しました。続いて仙台市伊藤敬幹副市長からは官民、コミュニティとの連携の取組み事例として、防災まちづくりや、災害時の物流、避難における協定等が紹介されました。なお仙台市は国連防災ロール・モデル都市に選ばれており、2015年3月に国連防災世界会議が開催されます。日本政策投資銀行東北復興支援室の蓮江忠男氏及び大沼久美氏は、日本政策投資銀行が組成した、東北地域内外の多様な主体による連携プラットフォーム「東北復興連合会議」等、さまざまな復興プログラムを紹介しました。JICA馬場仁志氏は、地域内の官民すべての関係者が連携する、広域事業継続計画(Area BCP)、広域事業継続マネジメント(Area BCM)の概念を紹介し、アセアン域内の産業集積地でのパイロット事業について概要を述べました。三菱商事インシュアランス小野高宏氏は、HFA2への提言として過去の災害事例からも民間部門、地方政府の両方が災害対応力を高めると同時に、その連携を強化し、地域全体として最適な行動をとる重要性を述べました。最後にADRC名執所長がそれぞれの発表をとりまとめ、サイドイベントを締めくくりとしました。

『プレカンファレンス:国及び地域レベルにおける災害リスク軽減のシステムを補うための衛星データおよび情報の役割』
 2014年6月22日、JAXAとADRCは「国及び地域レベルにおける災害リスク軽減のシステムを補うための衛星データおよび情報の役割」のテーマに関するプレカンファレンス開催しました。本会議では、災害リスク軽減のための衛星データと情報の共有、ユーザーニーズの検討、衛星に係る従事者や行政、コミュニティなどの協力体制の拡張を目的としました。本会議は、セッションを大きく二つに分けて進行されました。
 最初のセッションは「既存の地域及び国の主導権と関連する枠組みにおける進捗と課題」というテーマが設定されました。まず、アジア工科大学(AIT)ラル氏は、2014年3月に東京で開催された、アジア防災会議2014における宇宙技術のセッションの結果に関する報告を行いました。UNOOSAのシリッシュ氏からは、宇宙情報プラットフォーム(UN-SPIDER)の活動として、ASEAN地域を対象としたワークショップの開催結果について報告しました。ADRCからは、アジア各国の地域レベルにおける宇宙技術の利活用の現状について説明を行いました。そして、在日本フランス大使館のピエール氏からは、世界を対象に宇宙技術の活用を推進するインターナショナルチャーターの最新の取り組みについて、UNESCAPからはHFA2の実行計画について説明がありました。またJAXAからは、センチネルアジア全体の概要および各種取組の事例紹介、また2014年5月に打ち上がったALOS2についても説明を行いました。
 次のセッションは「地域コミュニティのリスク対応のための地球観測の活用戦略とプロジェクト」としてテーマが設定されました。ここでは、タジキスタン、中国、バングラデシュ、フィリピンなど各国における防災分野における宇宙技術の利活用と、優良事例について紹介がありました。日本からは、東北大学越村教授が、東日本大震災時における衛星画像の分析や活用に関する紹介がありました。東大柴崎教授からは、ビッグデータと宇宙技術との連携と有効的活用について説明がありました。また、国土地理院宇根氏からは、国土地理院が整備する基盤データの紹介や、防災分野への展開について提言がありました。
 なお、本プレカンファレンスは午前中に開催されたUNSPIDERの宇宙技術の利活用に関する会議とも連携しました。両機関の関係団体は共同で提案書を作成し、宇宙技術と地理空間情報の基づいた成果への投資の重要性などを明記しました。
『全体会合と議論の取りまとめ』
 最終日である2014年6月26日に、最後の全体会合が行われ、会議のとりまとめとして「バンコク宣言」が採択されました。同宣言においては、国及び関係者に対する政策提言として、下記の事項を掲げています。
1. ローカルレベルのレジリエンスの向上
2. 持続的発展の利得を確保するための防災に対する投資の向上
3. 防災分野における官民の連携
4. 科学・技術の重要性
5. ガバナンス・透明性・説明責任の重要性
6. 次期の国際的防災取組み指針への貢献、「アジア太平洋地域HFA2実施計画」の策定
7. 持続的発展目標・気候変動の取組みとの整合性

 今後、全世界の各地域で同様の議論が進むこととなっており、ADRCとしても、それらの議論の場を捉えて積極的に情報発信を行う予定です。

(2014/06/22 18:30)

2014年6月16日~17日(フィリピン、マニラ)smx group.JPG

 SMプライムが主催し、IRP/ADRCの協力、UNISDRのグローバル教育研修機関(GETI)の実施による「ビジネス防災ワークショップ」が、6月16日~17日にかけて、マニラのアジア・モール、SMXコンベンション・センターで開催されました。
 今回のワークショップは、貿易、金融市場、サプライチェーンが益々相互に結びつきを強め、世界経済や政治が急速に変化しつつあるという認識のもと開催されました。ビジネスは、特に災害時において、従来よりもよりリスクの高い状況に直面します。例えば、2011年の東日本大震災、バンコクの洪水では、企業が大きな被害を受けましたが、世界的企業は災害から企業を守り、災害後もビジネスを継続しなくてはなりません。ワークショップでは、(1)民間セクターのリスク・マネジメントに係る能力や戦略を強化する、(2)投資の妥当性及び持続性を確保し、全てのリスクの可視化を促進する、(3)政府に対し、民間セクターと協力し、防災への投資をより強化するよう働きかけることを目的としました。
 民間企業、政府、学術関係者60名以上が参加し、より災害に強いビジネスの実現のために今後どのような戦略、活動が必要なのか等について議論を行いました。IRP/ADRCとして、中小企業の防災についての世界の事例を紹介し、参加者がそれぞれの事業継続計画(BCP)を策定するためのガイダンスや幅広い選択肢を提供しました。
 また、ハンス・サイ氏(SMプライム会長)、アレクサンダー・パマ氏(NDRRMCエグゼクティブ・ディレクター)、レナト・ソリダム氏(フィリピン火山・地震学研究所ディレクター)、ホセ・カディズ氏(マリキナ市副市長)、アルフレド・アーキラノJr.(前セブ州サンフランシスコ市長)が地元であるフィリピンの事例について報告されました。
 ワークショップでは、防災に関する知識のギャップをなくすこと、また企業オーナーは官民のより緊密な連携によって従来のBCPの枠を超えなければならず、さらには、企業は災害リスクに対応した商品によって市場に新たな価値を創造することを考慮すべきとの提言がありました。

(2014/6/30 14:30)

2014年6月4~5日 (アゼルバイジャン、ギャバラ)

IMG_2584.JPGADRCは2014年6月4-5日にかけてアゼルバイジャンのギャバラで開催された第7回ECO(経済協力機構)国際防災会議に参加しました。アゼルバイジャンの非常事態省が主催し、ECO事務局が協力して開催された本会議には、ECOメンバー国の代表団及び国連や国際機関、学術・科学機関からの専門家が参加し、ECOメンバー地域におけるよりより防災協力を推進するため、様々な防災活動や経験について情報交換を行いました。ECOメンバー国には、アゼルバイジャン、イラン、カザフスタン、キルギス、パキスタン、タジキスタン、ウズベキスタンといったADRCのメンバー国が加盟しています。

各国代表団による発表及びスピーチに続き、UNOCHA、UNESCAP、GIZ、中央アジア応用地球科学機関(CAIAG)、ADPCといった機関からの専門家が、ECO地域における防災への取り組みついて紹介を行いました。ADRCからは、ADRCのアジア地域における役割とともに、中央アジア・コーカサス地域からのメンバー国が参加できる客員研究員プログラム、JICA「中央アジア・コーカサス地域総合防災行政」コース、ピアレビュープロジェクトを中心に紹介しました。

本会議の最後には、政策及び実務レベル、科学関係者間での総合的なアプローチが、本地域におけるよりよい、そしてより効果的な防災に寄与するとの認識で一致しました。このことは、ECO地域のみならず、他のADRCメンバー国にも重要な課題だと考えられます。

(2014/06/17 16:50)

2014年6月4日~6日(フィリピン、マニラ)

  2014年6月4日から6日まで、フィリピン政府の主催および日本と欧州連合(EU)の共催により、同国マニラ市でASEM会合(災害リスク削減及び管理に係るマニラ会議)が開催されました。会議開催期間中は、フィリピンを含むアジア防災センター(ADRC)メンバー国から防災関係者やEUメンバー国の代表など280名以上の出席があり、ADRC研究部ならびに国際復興支援プラットフォーム(IRP)事務局の河内が参加・発表を行いました。
 全体会合に続いて実施された4つの分科会のうち、ADRC/IRPは、フィリピン政府の内務自治省が議長、国防省市民防衛局が副議長をそれぞれ務めた第二分科会「災害対策における関係主体の役割-国、地方政府、NGO、地域コミュニティ、メディア、民間セクター(災害対応と調整における政府と他の関係主体の役割の強化)」に参加、発表と議論を行いました。
 発表の中では、最新の日本での取組事例の紹介を交えながら、防災は日本政府の最も重要な政策の一つであり、緊急対応時のみならず平常時から災害に強い国づくりを進めていることに言及し、災害発生後における迅速な対応(Response)ならびに効果的な復興推進(Reconstruction)は、災害予防など他のフェーズ(Prevention, Mitigation, Preparedness)と密接にリンクしていることを説明しました。
  ADRC及びIRPとしては、フィリピンへの防災協力を推し進めており、同国においては最近、防災関連法の整備と強化、政府や企業、国民等が一体となった防災意識の高まり、大規模災害発生後の国づくりにおける「ビルド・バック・ベター(Building Back Better)」の概念の普及など、着実な成果が確認されたています。今後とも台風「ハイエン」後の復興やアジア地域の防災力強化に向けた支援を続けていきたいと考えています。この件についてのお問い合わせは、アジア防災センター河内(kouchi@receoveryplatform.org)までお願いします。 DSCN1490.JPG

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(2014/6/23 14:50)

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