国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、アジア防災センター、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)、パキスタン国家災害管理庁(NDMA)、スリランカ国家災害管理局(DMC)との連携のもと、SAARCメンバー国であるパキスタン、スリランカ両国において復興計画に関するトレーニングを実施。長期復興に携わる政府幹部職員40名以上が参加しました。このトレーニングは、政策決定と現場の双方のレベルにおいて、回復力ある復興のための基本理念や原則、手法について習熟した、中核となる職員を育成することを目指したものです。
トレーニングは、両国をビデオ会議システムで結び、講義や討論、シナリオに基づくシミュレーション、グループ討議の意見交換などにより進められ、参加者は、双方の国の復興における教訓・経験の共有を通じて、理解と知識を深めました。さらに、ビデオ会議で神戸から参加したアジア防災センター所長をはじめとした専門家によるコメントの提供や、IRPのトレーナーによる講義なども行われました。
参加者の多くが政策決定を担当しており、このトレーニングは政府の関心を大いに引くものであるとの意見が寄せられたほか、地方レベルにおいてのトレーニングの必要性が指摘されました。また、実際の経験に基づく実例を用いてのトレーニングは、多くの参加者から高い評価を受けるとともに、パキスタン、スリランカの事例もより多く取り入れるべきとの意見も出されました。
今後、トレーニング手法についても講義に充てる時間の短縮や重要な情報をわかりやすく紹介するための写真の活用などで、一層の充実を図るほか、トレーニングの手法・教材を各国政府に提供することにより、地方政府職員に対するトレーニングが推進されるよう取り組むこととしています。
(2011/02/09 14:20)